大理石調の壁紙の選び方|ツヤと目地の違い、全面より1面から、多くは1000番台の見本帳に載っている

玄関の正面の壁1面だけに大理石調の壁紙を張り、左右の壁はベージュ無地にした様子

ホテルのロビーやお店の内装で、大理石の壁を見て「すてきだな」と感じたことはありませんか。壁紙を張り替えるなら、玄関やリビングの壁にあの高級感を少し取り入れてみたい。そう思う一方で、本物の大理石は値段も工事も大がかりそうですし、大理石調の壁紙にしても、部屋が冷たい雰囲気にならないか、どれを選べばよいのか、と迷ってしまう方もいると思います。

先に結論をお伝えします。大理石調の壁紙は、大理石の模様を印刷などで表現したビニールクロスで、ふつうの壁紙の張り替えと同じ工事で取り入れられます。選ぶときの見どころは、ツヤを見せるか抑えるか、目地(継ぎ目の線)のあるタイル柄にするか目地のない柄にするか、の2つです。壁紙メーカーのサンゲツがおすすめの空間として挙げているのは玄関・リビング・キッチンで、その紹介例はいずれも壁の1面や一部に取り入れる使い方です。重厚でクールな印象の柄なので、広い部屋の全面に貼ると無機質に感じられることがあります。大理石調の壁紙の多くは、色や柄の選択肢が多い「1000番台」と呼ばれるグレードの見本帳に載っています。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 大理石調の壁紙とはどんなものか(本物の大理石との違い、見本帳でのグレード)
  • ツヤと柄で選ぶ(ツヤを見せる品番とマットな品番、目地あり・目地なしの印象の違い、タイル調・レンガ調・塗り壁風との違い)
  • 合う部屋と使い方(玄関・リビング・キッチン、全面より1面や一部に、水まわりでの選び方)
  • 見本帳での確かめ方と頼み方(現地調査(見積もり)の前に伝える、見本は壁に当てて見る、柄合わせで使う量が少し増える)

読み終えるころには、どこに、どんな大理石調を入れたいかを決めて、どう伝えればよいかが見えてくるはずです。

大理石調の壁紙で、自宅の壁を張り替えるとどうなるか知りたい方は、電話か問い合わせフォームでお尋ねください。張り替えたい場所と、思い描いている大理石調の雰囲気を伺ったうえで、現地調査(見積もり)の進め方をご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


大理石調の壁紙とは?本物の大理石との違い

大理石調の壁紙は、見た目は石でも、中身はふつうの張り替えに使う壁紙です。ここでは、どんな製品なのか、本物の大理石と比べて何が違うのか、見本帳ではどのグレードに多いのかを見ていきます。

大理石の模様を印刷などで表現したビニールクロス

サンゲツは、大理石調の壁紙を「大理石に特有の模様を印刷で表現した壁紙のことです」と説明しています(出典:サンゲツ「大理石調の壁紙のおしゃれなコーディネートと選び方の注意点」)。リリカラも、同じような壁紙を「大理石風壁紙」としてビニル壁紙の中で紹介しています(出典:リリカラ「空間に高級感をプラスする 大理石風壁紙(クロス)をご紹介!」)。メーカーによって「大理石調」「大理石風」と呼び方は違いますが、どちらも、石を貼るのではなく、壁紙の表面で大理石の模様や質感を再現した製品です。

模様の表現は品番ごとに違います。白地に灰色の筋が大きく流れるもの、ベージュの地に靄のような柔らかな模様を重ねたもの、ザラついた石の質感を重ねてやや粗い雰囲気にしたものなど、同じ大理石調でも表情には幅があります。リリカラの紹介記事でも、白い大理石「カルカッタホワイト」や、中東の石灰石「ゴハレーベージュ」をモチーフにした柄が、それぞれ別の雰囲気のものとして並んでいます(出典:同上。2022年の記事で、品番は当時のカタログのものです)。

見本帳やメーカーのWebサイトでは、大理石調の柄は、石の柄をまとめた分類の中で探すことになります。たとえばリリカラのオンラインストアでは、壁紙を柄から探す分類の一つ「ストーン」の中に、「大理石」の名前が付いた壁紙が並んでいます(出典:リリカラ オンラインストア「ストーンの壁紙」)。サンゲツの見本帳「リザーブ」(2024-2027)の商品検索にも、柄・デザインの絞り込みに「石目(ストーン)」、見本帳の索引に「コンクリート・ストーン」という、石の柄を探すための項目があります(出典:サンゲツ「2024-2027 リザーブ 商品検索」)。呼び方や分け方はメーカーや見本帳によって違うので、見本帳を見せてもらうときは「大理石調の柄を見たい」と伝えるのが早道です。ヘリンボーン柄も、見本帳では「ヘリンボーン」という名前の分類があるとは限らず、木目調などの分類の中から探すことになる柄で、その探し方は、ヘリンボーン柄の壁紙の選び方|見本帳では木目調の中を探す・色は3系統・柄合わせで量が少し増えるで扱っています。

本物の大理石との違いは、費用とお手入れ

本物の大理石を壁に使う場合と比べると、まず違うのは費用です。サンゲツは、本物の大理石は「材料費が高額になりやすく、施工コストもかかる傾向があります」とし、大理石調の壁紙であれば手軽にコーディネートに取り入れやすい、と書いています(出典:サンゲツ「大理石調の壁紙のおしゃれなコーディネートと選び方の注意点」、前出)。

もう一つの違いがお手入れです。リリカラは、天然の大理石は「デリケートな材質のため、普段のお手入れには注意が必要です」「酸性に弱い特徴があるので、使用出来る場所もある程度限られます」と書き、ビニル壁紙はお手入れが簡単なので、キッチンやトイレ、洗面所などの水廻りでも気軽に使える、としています(出典:リリカラ「空間に高級感をプラスする 大理石風壁紙(クロス)をご紹介!」、前出)。サンゲツも、本物の大理石は繊細な素材なのでお手入れに細心の注意が要る一方、拭き掃除などがしやすい大理石調の壁紙なら、水まわりのように汚れやカビが気になる場所にも取り入れやすい、と説明しています(出典:サンゲツ、同上)。

大理石調の壁紙は、ほかの壁紙と同じように、古い壁紙を剥がして下地を整え、新しい壁紙を貼るという、ふつうの張り替えの工程で仕上げます。石を貼る工事とは違い、張り替えのときに選べる柄の一つ、と考えると分かりやすいでしょう。そのぶん、本物の石の重みや冷たい手触り、一枚ごとに違う模様までは手に入りません。壁紙は工業製品なので、同じ品番なら同じ模様が一定の間隔で繰り返されます。「見た目の雰囲気を取り入れるもの」と考えておくと、期待とのずれが小さくなります。

大理石調の壁紙は、多くが1000番台の見本帳に載っている

住宅の張り替えで使う壁紙には、大きく分けて、白系の無地を中心にした普及グレードの「量産品」と、色や柄の選択肢が多い「1000番台」の2つのグレードがあります。大理石調の壁紙は、多くが1000番台の見本帳に載っています。量産品は白系統が多く、はっきりした柄物はあまり多くありません。すべてが1000番台というわけではないので、気に入った柄がどちらのグレードかは、見本帳の表示や品番で確かめます。

1000番台と聞くと高そうに感じるかもしれませんが、量産品との差は、標準的な品番どうしで比べると1㎡あたり数百円ほどです。大理石調を選んだからといって、張り替えの費用が何倍にもなるわけではありません。ただし、見本帳の中には標準より定価がかなり高い品番もあります。大理石調かどうかでは決まらないので、品番ごとの価格帯を確かめておきましょう。グレードによる価格の違いと、部屋ごとの選び分け方は、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方で詳しく扱っています。

また、ほかの張り替えと一緒ではなく、大理石調の1面だけを単独で頼む場合は、範囲が小さくても最低料金がかかります。多くの業者は最低料金を4万〜6万円程度に設定しているので、ほかの部屋や面の張り替えと一緒に頼むほうが、1面あたりの負担は小さくなります。

ツヤと柄(目地あり・目地なし)で選ぶ

目地の線が入った大判タイル柄の大理石調の壁紙を、リビングの壁一面に張った様子

大理石調の壁紙は、写真で見るとどれも同じように見えるかもしれません。実際には、表面のツヤと、柄の作り(目地があるかどうか)で、仕上がりの印象が変わります。ここでは、その2つの見どころを見ていきます。

ツヤを見せる品番と、ツヤを抑えたマットな品番がある

大理石の魅力の一つは、磨かれた石の表面のツヤです。大理石調の壁紙にも、ツヤを見せどころにしている品番と、あえてツヤを抑えている品番があります。

リリカラの紹介記事では、白い大理石をモチーフにしたタイル柄の品番を「独特なマーブル模様と高級感あふれるツヤが美しい大理石風壁紙」という見出しで紹介しています。一方、ベージュ系やグレー系の品番については、「ビニル壁紙特有のツヤ感を極力抑え、マットな質感にこだわりました」「ツヤを極力抑え、マットな質感にこだわっています」と説明しています(出典:リリカラ「空間に高級感をプラスする 大理石風壁紙(クロス)をご紹介!」、前出)。磨いた石のような華やかさを求めるのか、落ち着いた石の質感を求めるのかで、選ぶ品番の方向が変わる、ということです。

ツヤの見え方は、光の当たり方で大きく変わります。見本帳を机の上に置いて見ると、上からの光を受けてツヤが強く見えたり、逆にほとんど感じられなかったりします。サンゲツは、壁紙のサンプルは必ず壁に当てて、床と垂直の状態で確認するよう案内しています。施工後の壁紙は床と垂直になるので、見本帳で見たときと照明の当たり具合が変わるからです(出典:サンゲツ「壁紙のサンプルを見比べるときのポイント・失敗しないためのコツ」)。ツヤのある品番を考えているなら、貼る予定の壁に見本を当てて、昼の光と夜の照明の両方で見ておくと安心です。部屋の照明が白っぽい光か、橙色の光かによっても、見え方は変わります。

目地あり(タイル柄)と目地なしで、印象が変わる

大理石調の壁紙には、大理石の板を並べて貼ったように目地(継ぎ目の線)を描いたタイル柄と、目地のない一続きの模様の柄があります。

リリカラは、この2つで印象が異なるとしています。目地のある柄は「大理石タイルをモチーフにした壁紙」で、「タイルの大きさにより印象が異なり、大きい方が格式高く感じます」と書いています。目地のない柄については、「目地があるデザインに比べて、ソフトで優しい印象です」としています(出典:リリカラ「空間に高級感をプラスする 大理石風壁紙(クロス)をご紹介!」、前出)。

つまり、きちんとした、改まった雰囲気を出したいなら目地のあるタイル柄、とくにタイルの大きな柄が候補になり、部屋になじませたい、柔らかく見せたいなら目地のない柄が候補になる、ということです。これはメーカーの紹介記事の見方なので、実際にどう感じるかは、見本で確かめてみてください。

目地のあるタイル柄を選ぶときは、タイル1枚の大きさも見ておきたいところです。画像や小さな見本では、タイルが壁一面にどのくらいの大きさで並ぶのかがつかみにくいものです。リリカラが紹介しているタイル柄の品番では、タイルの1辺が縦46.5cm・横46cmと示されています(出典:同上)。見本帳や商品ページでタイルの大きさが分かれば、貼りたい壁の幅や高さと比べて、何枚くらい並ぶかを想像できます。

タイル調・レンガ調、塗り壁風とは見せるものが違う

大理石調の壁紙を探していると、似た雰囲気の壁紙として、タイル調・レンガ調や、漆喰・モルタルのような塗り壁風の壁紙も目に入ると思います。

目地のある大理石調のタイル柄は、タイル調の壁紙と見た目が近くなりますが、大理石調は、目地のあるタイル柄でも石の模様そのものが見どころなのに対し、レンガ調・タイル調は、レンガやタイルの形と目地の並びを見せる柄です。レンガ調の色の系統(白・茶・グレー)や、レンガ調・タイル柄が本物らしく見えるかの確かめ方は、レンガ調の壁紙とは?白・茶・グレーの選び方と、本物らしく見えるかを決める3つの確認で詳しく扱っています。

また、漆喰やモルタル、コンクリートのような質感を再現した塗り壁風の壁紙は、模様よりも面の質感で見せる柄です。大理石調のような石の模様より、もう少し素朴でマットな壁にしたい場合は、塗り壁風の壁紙も見比べてみると、方向が決まりやすくなります。漆喰・モルタル調のような塗り壁風の壁紙の選び方は、塗り壁風の壁紙とは?石目調の選び方と本物の塗り壁との違い、費用はふつうの張り替えと同じで扱っています。

大理石調の壁紙が合う部屋と使い方

リビングで、壁掛けテレビの背面の壁1面だけをグレーの大理石調にし、ほかの壁は白にした様子

大理石調の壁紙は、幅広い場所に使える一方で、場所や面積によって印象が大きく変わります。ここでは、メーカーが向いているとしている部屋と、取り入れ方の考え方を見ていきます。

メーカーが挙げるのは玄関・リビング・キッチン

サンゲツは、大理石調の壁紙は幅広い場所に使えるとしたうえで、おすすめの空間として「玄関」「リビング」「キッチン」の3つを挙げています(出典:サンゲツ「大理石調の壁紙のおしゃれなコーディネートと選び方の注意点」、前出)。

玄関については、内装の第一印象を左右する場所で、大理石調の重厚な雰囲気を生かして洗練された玄関に仕上げられる、としています。グレーやベージュの落ち着いた壁紙をベースにして、大理石調をアクセントクロスとして取り入れる例です。外出や帰宅のたびに目に入る場所なので、面積が小さくても印象が変わりやすい場所です。

リビングについては、壁掛けテレビの周りなど、壁の一部にアクセントクロスとして取り入れると、引き締まった印象の部屋に仕上がる、としています。濃い色の床と組み合わせるとモダンな雰囲気になる、という例も挙げています。

キッチンについては、本物の大理石を取り入れるのが難しい場所でも、キッチンカウンターまわりなどに部分的に取り入れることで、大理石の柄を生かしたメリハリのある空間になる、としています(いずれも出典:同上)。

サンゲツの紹介例では、3つの場所とも、壁の全部ではなく1面や一部に取り入れる使い方になっています。

広い部屋の全面より、1面や一部に取り入れる

大理石調の壁紙を部屋の壁すべてに貼ると、高級感が増しそうに思えます。ところが、メーカーはむしろ、面積に気をつけるよう案内しています。

サンゲツは、大理石調は重厚でクールな印象を与えることから、「壁面が広いお部屋の全面に施工すると無機質な印象が強調されやすくなる可能性があります」と書き、四方の壁のうち1面にアクセントクロスとして使ったり、目を引くポイントとして取り入れたりすると効果的、としています(出典:サンゲツ「大理石調の壁紙のおしゃれなコーディネートと選び方の注意点」、前出)。リリカラも、目地のあるタイル柄を水廻りに使う場合について、「壁面と床を大理石風にしてさらに高級感を!」と思いがちだが、空間全体を大理石風にすると「クールな(ひんやりとした)印象になりすぎるので注意が必要です」と書いています(出典:リリカラ「空間に高級感をプラスする 大理石風壁紙(クロス)をご紹介!」、前出)。

ただし、全面に使ってはいけない、というわけではありません。同じリリカラの記事では、目地のない柄(ベージュ系の品番)を全体的に使えば、ラグジュアリーでフェミニンな雰囲気の空間を演出できる、とも書いています(出典:同上)。全面に使うかどうかは、柄の作り(目地の有無)や色、部屋の広さによって向き不向きがある、ということです。

迷ったら、まずは1面から考えるのが無難です。テレビの背面、玄関に入って最初に目に入る壁、キッチンカウンターの腰壁のように、視線が集まる場所を選ぶと、ほかの壁の落ち着いた色が大理石調を引き立ててくれます。サンゲツは、ベージュやグレー、グレージュと組み合わせると引き締まった印象になること、明るい大理石調と濃い色の床のように色の明暗の差をつけるとアクセントクロスの存在感が引き立つこと、反対にカジュアルなインテリアと組み合わせるとちぐはぐな印象になる可能性があることも挙げています(出典:サンゲツ、同上)。今の床やドアの色、家具の雰囲気と合わせて考えておきましょう。今の床やドアの色を基準にした壁紙の色の合わせ方は、壁紙の色の選び方は床とドアの色が基準|グレー・ベージュ・白の合わせ方と見本帳での4つの確認で扱っています。1面だけ違う壁紙を貼るときの面積の目安や、よくある失敗の型は、アクセントクロスの失敗例は3つ|面積は壁の2〜3割・色は3色まで、見本帳は少し濃いめを選ぶにまとめています。

違う壁紙どうしの境目は、壁の角(入隅)で区切ると目立ちにくくなります。1つの平らな壁の途中で大理石調に切り替えると、境目がはっきり見えやすくなるので、使う範囲は壁の面の単位で考えるのが基本です。

キッチンなど水まわりでは、お手入れのしやすさや防カビも見る

キッチンや洗面所、トイレのように水はねや汚れが気になる場所では、模様の好みに加えて、壁紙の機能も見ておきたいところです。サンゲツは、キッチンまわりは水しぶきや油汚れが気になりやすい空間だが、お手入れがしやすいタイプの壁紙を選ぶことで気軽に取り入れられる、防カビ機能を備えた壁紙なら湿気によるカビの発生を抑える効果が期待できる、としています(出典:サンゲツ「大理石調の壁紙のおしゃれなコーディネートと選び方の注意点」、前出)。

防カビの機能は、サンゲツの量産品の見本帳では掲載品の全点が防カビとされており、1000番台の見本帳「2026-2029 FINE」にも、防かびの機能が付いた品番があります。付いているかどうかは品番ごとの機能表示で確かめられるので、防カビを重視するなら、大理石調の柄でも見本帳の表示を見ておきましょう(出典:サンゲツ「2026-2029 FINE」デジタルカタログ。見本帳のどこまでが防カビ仕様か、防カビの壁紙だけでカビを防げるわけではない理由は、防カビ壁紙は選んで買うもの?サンゲツの量産品は掲載品全点が防カビ、メーカーは「壁紙だけでは防げない」と明記で詳しく扱っています)。汚れ防止のような機能は、付いている品番と付いていない品番があるので、キッチンのコンロから離れた壁や、手が触れやすい場所に使うなら、気に入った柄に汚れ防止などの機能があるかを、見本帳の表示で確かめておきましょう。機能が多い壁紙ほど、費用は上がりやすくなります。

なお、水まわりといっても、浴室の中は別です。居室や洗面所に貼るふつうの壁紙は、浴室の中に貼る前提のものではないので、浴室の壁を大理石調にしたい場合は、浴室向けの別の方法を考えることになります。浴室にふつうの壁紙が向かない理由と、浴室の壁の見た目を変える方法は、お風呂に使える壁紙はある?浴室にふつうのクロスは貼れない理由と、壁の見た目を変える3つの方法で詳しく扱っています。

見本帳での確かめ方と、業者への伝え方

大理石調の壁紙で張り替えたいと決めたら、伝え方と見本の見方で、選べる柄の幅も仕上がりの満足度も変わってきます。壁紙の張り替えを業者に頼むときは、現地調査に来てもらうことが、そのまま見積もりの依頼になります。問い合わせから工事が終わるまでの全体の流れは、壁紙張り替えの流れは5段階|問い合わせから完了まで、依頼する側がすることと期間の考え方で詳しく扱っています。ここでは、その現地調査(見積もり)の前後で押さえておきたいことを見ていきます。

希望は現地調査(見積もり)の前に伝え、見本帳で確かめる

大理石調の壁紙にしたいと考えているなら、現地調査を依頼する電話やメールの時点で、そのことを伝えておきましょう。壁紙の見本帳は、メーカーやグレードごとに何冊にも分かれていて、業者が現地調査にすべてを持ってくるとは限りません。伝えておけば、大理石調の柄が載っている見本帳を、現地調査に持ってきてもらうよう頼めます。

品番まで決めておく必要はありません。「玄関の正面の壁を、白っぽい大理石調にしたい」「リビングのテレビの後ろを、目地のないグレーの大理石調にしたい」くらいで十分です。ツヤを見せたいか抑えたいか、目地のあるタイル柄か目地のない柄か、の好みも分かっていれば、あわせて伝えておくと話が早く進みます。メーカーのWebサイトなどで気に入った柄が見つかっているなら、メーカー名と品番を控えて伝えると確実です。見本帳は数年ごとに新しい版に入れ替わるので、伝えた品番が今も選べるかも、そのときに確かめてもらえます。

現地調査では、見本を貼る予定の壁に当てて見ておきましょう。前の章で見たとおり、ツヤの見え方は光の当たり方で変わります。色や柄の見え方も、小さな見本と壁一面では違います。サンゲツは、見本帳のチップは面積が小さいので、壁全面に貼った状態と比べて色が濃く見えやすく、施工後に離れて見ると見本帳より薄い色に感じられる可能性がある、と説明しています。また、柄のある壁紙は、柄の大きさによっては貼る面積が大きいと雑然とした印象になるケースも少なくない、としています(出典:サンゲツ「壁紙のサンプルを見比べるときのポイント・失敗しないためのコツ」、前出)。大理石調の大きく流れる模様は、小さな見本では一部分しか見えないので、できるだけ大きな見本や、メーカーの施工例の写真で、壁一面になったときの模様の出方を確かめておくと安心です。見本と壁一面の見え方の違いや、大きめのサンプルの取り寄せ方は、壁紙のサンプルと実際の色はなぜ違う?メーカーが説明する「面積効果」と、見本帳の見方・サンプルの取り寄せ方で詳しく扱っています。

現地調査の時間だけでは、柄を決めきれないこともあります。ほかの人と相談したい、ショールームで大きな実物を見てから決めたい、といった場合は、見積もりの金額が合ってから、別の日に柄を決めることもあります。その場合は、後日決めた柄によって見積もりの金額が変わることがあります。グレードの価格帯や、次に見る柄合わせで増える量は、柄(品番)によって違うからです。別の日に柄を決めたときは、「この柄で、見積もりの金額は変わりますか」と確かめておきましょう。

柄合わせで使う量は少し増える。どのくらいかは品番次第

大理石調に限らず、柄のある壁紙は、隣り合う壁紙どうしで模様がずれないように、柄の位置をそろえて貼ります。これを「柄合わせ(絵合わせ)」と呼びます。柄をそろえるためにずらして切った分は使えずに余るので、無地の壁紙より、必要な壁紙の長さが少し増えます。

大理石調の模様は不規則に見えるので、柄合わせは関係ないのでは、と思うかもしれません。ただ、壁紙は同じ模様が一定の間隔で繰り返される工業製品なので、大理石調でも模様の位置をそろえて貼ります。余りがどのくらい出るかは、模様の繰り返しの長さによって柄ごとに違い、大理石調だから少ない、多いとは言えません。

使う壁紙が増えれば、そのぶん見積もりの数量や金額にも表れます。現地調査で品番まで決まったら、その品番で見積もりが出ているか、柄合わせで増える分が見込まれているかを確かめておきましょう。柄合わせで余りが出る理由や、柄を決めるタイミングと見積もりの関係は、柄物の壁紙は無地より量が少し増える|柄合わせの理由と、現地調査(見積もり)前後の決め方で詳しく扱っています。

まとめ

大理石調の壁紙を選ぶときのポイントを整理します。

  • 大理石調の壁紙は、大理石の模様を印刷などで表現したビニールクロスで、ふつうの張り替えと同じ工事で取り入れられる。本物の大理石より費用を抑えやすく、お手入れもしやすいが、石そのものの重みや手触りまでは手に入らない
  • 大理石調の壁紙は、多くが色や柄の選択肢が多い1000番台の見本帳に載っている。量産品との差は、標準的な品番どうしなら1㎡あたり数百円ほど。標準より定価が高い品番もあるので、品番で確かめる
  • ツヤを見せる品番と、ツヤを抑えたマットな品番がある。ツヤの見え方は光で変わるので、見本は貼る壁に当てて、昼と夜の光で見る
  • リリカラの紹介では、目地のあるタイル柄はタイルが大きい方が格式高く、目地のない柄はソフトで優しい印象。レンガ調・タイル調や塗り壁風とは、見せ方の違う柄として見比べる
  • サンゲツが向いている場所として挙げるのは玄関・リビング・キッチンで、紹介例はいずれも1面や一部に取り入れる使い方。重厚でクールな印象なので、広い部屋の全面に貼ると無機質に感じられることがある。迷ったら1面から考える
  • キッチンなど水まわりでは、お手入れのしやすさや汚れ防止などの機能も見本帳で確かめる
  • 大理石調にしたいことは現地調査(見積もり)を依頼するときに伝え、大理石調の柄が載った見本帳を持ってきてもらう。柄合わせで使う量は少し増え、どのくらいかは品番次第なので、品番が決まったら柄合わせを含めた見積もりかを確かめる

大理石調の壁紙は、本物の石は大変そうだからとあきらめていた高級感を、ふつうの張り替えの中で取り入れられる選択肢の一つです。どの場所に、どんな大理石調を入れたいかが見えてきたら、まずはその希望を伝えて、大理石調の柄が載った見本帳を現地調査に持ってきてもらうところから始めてみてください。

大理石調の壁紙での張り替えを考えている方は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。張り替えたい場所や、ツヤ・目地の好み、決まっている柄があればその柄を伺ったうえで、現地調査のときに、大理石調の柄が載った見本帳で柄を確かめられるよう進めます。品番が決まったら、柄合わせを含めた金額になっているかも、見積もりで確かめられます。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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