
そろそろ壁紙を張り替えたい。そう思っても、業者に頼んだことがないと、電話をしたあと何がどんな順番で進むのかが分からず、なかなか一歩目が踏み出せないものです。家に誰が来るのか、何を聞かれるのか、工事の日に自分は何をしていればよいのか。分からないことが多いほど、問い合わせは先延ばしになりがちです。
先に結論をお伝えします。業者に頼む壁紙の張り替えは、おおまかに次の5つの段階で進みます。
- ①問い合わせ:張り替えたい場所や気になっている状態を伝え、現地調査の日程を決める
- ②現地調査・見積もり:業者の担当者が家に来て壁の状態を確かめ、見積もりが出る
- ③発注(契約):見積もりの内容に納得したら発注し、施工日を決める
- ④施工当日:職人が「家具の移動・養生」から「片付け・復元」までの7つの工程で張り替える
- ⑤完了後の確認:仕上がりを確かめ、張り替えた部屋の換気を続ける
この中で依頼する側がすることは、各段階での受け答えと、ちょっとした準備くらいです。工事そのものは職人に任せて構いません。
期間は、業者とお客様それぞれの日程次第です。問い合わせから現地調査までは、早ければ当日〜翌日に日程が組めることもあります。一方で、業者によっては現地調査から施工まで1〜2か月先まで予定が埋まっていることがあり、特に2〜3月は職人の予定が埋まりやすい時期です。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- 5つの段階の全体像と、期間の目安の考え方
- 問い合わせのときに伝えておくと話が早いこと
- 現地調査で担当者が見ていること、その場で決めておくこと、見積もりの確かめ方
- 発注から施工日までに準備しておくこと(取り交わす書面の形、日程の押さえ方、画鋲やフックの扱い)
- 施工当日の7つの工程(家具の移動・養生/既存クロスの剥がし/下地処理(パテ処理)/下地の乾燥待ち/新クロスの施工/仕上げ・確認/片付け・復元)と、立ち会いや住みながらの工事の考え方
- 完了後に確かめておきたい仕上がりのポイントと、張り替えたあとの換気
読み終えるころには、自分の家の場合に次に何をすればよいかが見えてくるはずです。
自分の家の場合はどんな流れになるのか、まず聞いてみたいという方は、電話でお気軽にご相談ください。張り替えたい場所と気になっている状態を伺い、現地調査の日程をご相談します。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
壁紙張り替えは「問い合わせ→現地調査・見積もり→発注→施工→完了後の確認」の5段階で進む

業者に頼む壁紙の張り替えは、細かな進め方に業者ごとの違いはあっても、大きな流れはおおむね共通しています。まずは全体像を押さえておきましょう。
5つの段階と、それぞれで依頼する側がすること
5つの段階で、依頼する側がすることを並べると、次のようになります。
- ①問い合わせ:電話や問い合わせフォームで、張り替えたい場所、気になっている状態、希望の時期などを伝えます。現地調査に来てもらう日を決めます
- ②現地調査・見積もり:業者の担当者が家に来て、壁の状態を見たり、部屋の広さを測ったりします。立ち会って、気になっていることを伝え、壁紙選びや家具の扱いを相談します。後日、見積もりが届きます
- ③発注(契約):見積もりの内容と金額に納得したら発注し、施工日を決めます。施工日までに、壁に刺さっている画鋲や小物の片付けなど、簡単な準備をしておきます
- ④施工当日:職人が家具の移動・養生から、古い壁紙の剥がし、下地処理(剥がしたあとの壁の凹凸や穴を、パテと呼ばれる補修材で平らに整える作業)、新しい壁紙の施工、片付けまでを進めます。依頼する側は、作業の始めと終わりに内容を確かめる程度で、作業中は別の部屋で過ごしていて構いません
- ⑤完了後の確認:仕上がりを確かめ、気になるところがあれば業者に伝えます。張り替えた部屋は、しばらく換気を続けます
こうして並べると、依頼する側が判断を求められるのは、主に②の現地調査と③の発注のときだと分かります。どこを張り替えるか、どの壁紙にするか、いくらで頼むかは、この段階で決まります。工事の日にその場で何かを決める場面は、それほど多くありません。
期間は業者とお客様の日程次第。早ければ問い合わせの当日〜翌日に現地調査ということも
問い合わせから工事が終わるまでにどのくらいかかるかは、業者とお客様、それぞれの日程次第です。「何日で終わる」という決まった日数があるわけではありません。
問い合わせから現地調査までは、早ければ当日〜翌日に日程が組めることもあります。業者の手がたまたま空いていれば、電話の翌日に現地調査、その翌日に施工、という形で進むこともあります。ただし、これは業者の予定が空いていたからこそできたことで、いつもこの早さで進むわけではありません。
反対に、業者によっては、現地調査から施工まで1〜2か月先まで予定が埋まっていることもあります。特に2〜3月は、職人の予定が埋まりやすく、一般の住まいの張り替えは予約が取りにくくなる時期です。年度末までに張り替えを済ませたいなら、前の年の秋から年内のうちに問い合わせておくと安心です。季節と予約の取りやすさの関係は、壁紙・クロス張り替えに適した季節は?一年中できる理由と、避けたい2〜3月で扱っています。
実際にあった施工事例の一つでは、分譲マンションの住まい全体の壁紙を張り替える依頼で、問い合わせの翌日に現地調査が行われ、2回目の訪問で床の張り替えも加えた内容の見積もりが出されたあと、月末に正式な依頼があり、翌月の上旬に施工されました。問い合わせの時点では、工事をするかどうかは家族で相談のうえで決めたい、という意向でした。この例の経緯は、【施工事例】東京都調布市:マンションの壁紙を住みながら5日間で張り替え|壁の穴の補修とクッションフロアも同時に施工で紹介しています。
時期の希望がある場合は、最初の問い合わせのときに伝えておくのがいちばん確実です。「来客の予定があるので、◯月中に終わらせたい」といった事情があれば、それに間に合うかどうかを早い段階で確かめられます。
①問い合わせ:伝えておくと話が早いこと

最初の問い合わせは、電話でも問い合わせフォームでも構いません。この段階で、張り替えのことを詳しく知っている必要はありません。分かる範囲のことを伝えれば十分です。
張り替えたい場所、気になっている状態、希望の時期を伝える
問い合わせのときに、次のようなことを伝えておくと、話が早く進みます。
- 住まいの場所(地域)と、戸建てかマンションか
- 張り替えたい場所(リビング、寝室、トイレ、廊下など)と、おおよその広さ(6畳、8畳など)
- 壁だけか、天井も一緒か
- 気になっている状態(汚れ、黄ばみ、剥がれ、カビ、継ぎ目の開きなど)
- 希望の時期や、日程の都合(平日がよい、土日がよい、など)
決まっていないことは、決まっていないと伝えれば大丈夫です。「リビングだけのつもりだが、廊下も気になっている」「天井も一緒にやるか迷っている」といった迷いも、そのまま伝えておくと、現地調査でまとめて見てもらえます。
壁の中がどうなっているか、下地が石膏ボードなのかベニヤなのか、といったことを知らないまま問い合わせる方がほとんどで、それで困ることはありません。そうしたことは、現地調査で担当者が確かめます。気になっている箇所を、スマートフォンで撮っておくと、言葉だけでは伝えにくい状態も伝わりやすくなります。
分譲マンションにお住まいの場合は、内装工事の届け出が必要かどうかを、このころから管理規約や管理会社で確かめておくと安心です。扱いは物件によって違い、承認が必要なマンションでは手続きに日数がかかることもあります。早めに分かっていれば、それを踏まえて現地調査や施工日の相談ができます。
どこに頼めばよいか迷っている段階なら、頼み先の種類による違いを知っておくと、問い合わせる相手を選びやすくなります。工務店・リフォーム会社・ホームセンター・壁紙張り替え専門業者の違いは、壁紙張り替えはどこに頼む?4種類の業者の違いと失敗しない選び方で整理しています。
現地調査・見積もりに費用がかかるかを確かめておく
問い合わせのときに確かめておきたいのが、現地調査と見積もりに費用がかかるかどうかです。無料としている業者もありますが、出張費の扱いなどは業者によって違います。見積もりを取ったあとで「今回は見送る」となった場合に費用がかかるのかも含めて、最初に聞いておくと安心です。
見積もりを取ったからといって、その業者に頼まなければならないわけではありません。見積もりの内容を見て、納得できたら発注する。そういう流れだと考えておけば、問い合わせのハードルはずっと下がります。
②現地調査・見積もり:業者が見ていることと、その場で決めておくこと
現地調査では、業者の担当者が家に来て、張り替えたい場所を見ていきます。依頼する側にとっては、実際の壁を前にして、気になっていることを直接相談できる機会でもあります。
現地調査で担当者が見ているポイント
現地調査で担当者が確かめているのは、主に次のようなところです。
- 壁面を手で押したときの感触(ふかふかしていないか、下地がしっかりしているか)
- 継ぎ目や部屋の角のひび、開き
- 表面のカビや変色
- 壁紙の膨らみや浮き
あわせて、部屋の広さを測り、窓やドア、エアコン、コンセントやスイッチの位置なども見ていきます。これらをもとに、張り替える面積と、下地をどのくらい整える必要がありそうかの見当をつけ、見積もりを作ります。
現地調査では、汚れなどに対して自分で試したことも伝えておきましょう。たとえば、水拭きや洗剤で汚れを落とそうとしたこと、メラミンスポンジでこすったこと、シートを貼って隠していたことなどです。隠す必要はありません。表面や糊の状態によって、下地処理の見立てが変わることがあるからです。
下地が傷んでいるかどうかは、この現地調査のときに業者が見当をつけられることが多いものです。その場合は、補修が要るなら見積もりに費用が入り、原則として施工はその見積もりのとおりに進みます。ただ、「剥がしてみないと分からない」と言われることや、見積書に「下地補修は別途」と書かれていることもあります。そうした場合は、「傷んでいた場合、追加でどのくらいかかりそうですか」と、剥がす前に目安を聞いておきましょう。
その場で決めておくこと:家具、壁紙、部屋の進め方
現地調査では、工事の日の段取りに関わることも決めておきます。主に次の3つです。
1つ目は、家具の扱いです。壁際の家具を業者が動かすのか、依頼する側があらかじめ動かしておくのか。動かせない家具や、触ってほしくない物はどれか。これを現地調査のときに決めておくことが大切です。工事の日になって「この家具は動かせない」となると、職人の段取りが崩れ、張り替えられる範囲が変わってしまうこともあります。家具の移動を業者に頼む場合の費用の目安や、自分で動かすときの準備は、壁紙張り替えの家具移動は業者に頼める?費用相場と自分では動かせない家具の対処法で扱っています。
2つ目は、壁紙選びです。多くの場合、業者が持ってくる見本帳から選びます。小さな見本で見た色は、壁一面に貼ると明るく淡く見えることがあるので、同じ系統の色で迷ったら、少し濃いめを選ぶのも一つの方法です。その場で決めきれないときは、いつまでに決めればよいかを担当者に確かめておきましょう。見本と壁一面で色の見え方が変わる理由と、見本帳の見方は、壁紙のサンプルと実際の色はなぜ違う?メーカーが説明する「面積効果」と、見本帳の見方・サンプルの取り寄せ方で扱っています。
3つ目は、複数の部屋を頼む場合の進め方です。複数の部屋を張り替えるときは、部屋ごとに仕上げていくのではなく、全部屋の古い壁紙を剥がし、次に下地を整え、そのあと新しい壁紙を貼る、というように作業ごとにまとめて進めることが多くなります。その間、頼んだ部屋はしばらく並行して工事中になります。1部屋ずつ仕上げてほしい場合は、現地調査のときに業者にはっきり伝えておきましょう。部屋ごとに仕上げる進め方にすると、下地処理で塗ったパテが乾くのを待つ時間が出るため、日数が延びたり、費用が高くなったりすることがあります。
見積もりは、内容と総額を確かめる
現地調査のあと、見積もりが届きます。見積もりで確かめたいのは、次のような点です。
- どの部屋の、どの面を張り替えるのか(天井を含むか)
- どの壁紙を使うのか
- 古い壁紙の剥がし、養生、廃材の処分、下地処理が含まれているか
- 家具の移動が含まれているか
- 金額が税込みか税抜きか
壁紙の剥がしや養生、廃材の処分、軽い下地処理は、見積もりに含まれているのが一般的です。大がかりな下地の補修や、特殊な壁紙を使う場合は別に費用がかかることがあるので、その扱いも見ておきます。複数の業者の見積もりを比べるときは、張り替える範囲と含まれている作業をそろえたうえで、総額で比べると分かりやすくなります。消費税は、税込みで書く業者と税抜きで書く業者があるので、どちらかをそろえて比べましょう。
見積もりには有効期限があり、1か月程度が目安です。見積もりの項目ごとの確かめ方は、クロス張り替えの見積書チェックポイント7選|追加費用で後悔しないための確認事項で詳しくまとめています。
③発注(契約)から施工日まで:準備しておくこと
見積もりの内容と金額に納得したら、発注します。ここから施工日までに、依頼する側でしておくことはそれほど多くありません。
発注のときに何を取り交わすか、業者に確かめる
法律(建設業法)では、工事の請負契約を結ぶときに、工事の内容や金額などを書面に記載して互いに交付するのが原則です(出典:e-Gov法令検索「建設業法」第19条)。ただ実際には、発注のときに取り交わす書面の形は、業者や工事の金額によってさまざまです。契約書を交わすこともあれば、注文書を出したり、メールやSMSで「この内容でお願いします」と回答したりする形で進むこともあります。どの形になるかは、業者によって異なります。書面の形ごとの違いや、メール・SMSで進めるときに残しておきたいことは、壁紙張り替えに契約書は必要?法律の原則と、数十万円の工事で実際に多い書面の残し方で詳しく解説しています。
どの形であっても大切なのは、何を頼んで、いくら払うのかが、後から確かめられる形で残っていることです。発注のときは、何を取り交わすのかを業者に確かめ、次のような点が書面やメールの文面で分かるようにしておきましょう。
- 張り替える場所と、使う壁紙
- 金額(税込みか税抜きか)と、見積もりに含まれている作業
- 施工日
- 支払いの方法と時期
- 予定が変わったときの、施工日の変更やキャンセルの扱い
- 仕上がりに不具合が出たときの保証の範囲や期間
支払いは、特に決めがなければ、施工が終わってから一括で払うのが一般的です。現金か振り込みかといった支払いの方法も含めて、このときに確かめておくと安心です。
施工日までの期間は日程次第。間が空くなら日程を押さえておく
発注してから施工日までの期間も、業者とお客様の日程次第です。業者の予定が空いていれば早く進むこともありますし、現地調査から数えて1〜2か月先まで予定が埋まっている業者もあります。
見積もりを取ってから、施工したい時期まで間が空く場合もあるでしょう。そのときは、見積もりの有効期限を延ばせるかを業者に相談するか、施工日がまだ先でも発注して日程を押さえておくという方法があります。先に発注する場合は、予定が変わったときに施工日の変更やキャンセルをどう扱うかも、発注の前に確かめておきましょう。特に、2〜3月のように職人の予定が埋まりやすい時期に施工したいなら、早めに日程を押さえておくほうが確実です。引っ越しなど決まった日に間に合わせたい場合の、日程の逆算の仕方は、引っ越し前の壁紙張り替えは間に合う?施工まで1〜2か月先になる業者も、日程の逆算と費用の考え方で扱っています。
分譲マンションにお住まいの場合は、遅くとも発注して施工日を決める前に、内装工事の届け出の扱いを確かめておきます(問い合わせの段階で確かめておけば、なお安心です)。壁紙の張り替えは届け出が要らないマンションもあれば、申請だけが必要なマンション、管理組合の承認が必要なマンションもあり、扱いは物件によって違います。承認が必要な場合は、施工日の何週間か前までに手続きを済ませる必要があることもあるので、その日数も見込んでおきましょう。届け出は住まいの持ち主が行うもので、業者は提出する書類の記入などをサポートする立場です。
画鋲・ピン・フックは、自分で抜けるなら抜いておく
施工日までにしておきたい準備の一つが、壁に刺さっている画鋲・ピン・フックを抜いておくことです。職人に抜いてもらうこともできますが、手間がかかるので、数があまりに多いと費用が追加されることがあります。自分で抜ける画鋲・ピン・フックは、張り替えの前に抜いておきましょう。できれば現地調査より前に抜いて、穴だけになった状態を見てもらうと、抜く手間の費用を心配せずに済みます。
抜いたあとの穴は、石膏ボードが崩れていなければ、張り替えのときの下地処理(パテ)で埋められるのが普通です。穴の数が多い場合や、大きな穴がある場合は、見積もりに反映してもらえるよう、その場所を現地調査のときに業者に伝えておきます。張り替えのときの画鋲の穴の扱いは、壁紙の画鋲の穴は張り替えで消える?自分で穴埋めする場合の限界と、穴が多い壁の判断で解説しています。
あわせて、壁際に置いている小物や飾り物、写真立てなど、手で動かせるものは片付けておくと、当日の作業がスムーズに進みます。貴重品や人に見られたくない書類は、工事をする部屋から出しておくと安心です。
④施工当日:作業は7つの工程で進む
施工当日は、職人が家に来て作業を進めます。当日の作業は、次の7つの工程で進みます。
- 家具の移動・養生:壁際の家具を部屋の中央へ寄せ、床や建具を養生シートで覆います
- 既存クロスの剥がし:古い壁紙を壁から剥がします
- 下地処理(パテ処理):剥がしたあとの壁に残る凹凸・穴・継ぎ目の段差を、パテと呼ばれる補修材で平らに整えます
- 下地の乾燥待ち:塗ったパテが乾くのを待ちます
- 新クロスの施工:新しい壁紙に糊を付け、壁の形に合わせてカットしながら貼っていきます
- 仕上げ・確認:継ぎ目の圧着や余分な部分のカットを行い、浮きやずれがないかを確かめます
- 片付け・復元:養生シートを外し、家具を元の位置に戻します
前半の、家具の移動から下地の乾燥待ちまでは、見た目があまり変わらないまま時間が過ぎていく工程です。中でも下地処理と乾燥待ちは、仕上がりのきれいさを左右する大切な工程で、パテの量が多いと、1部屋でも作業が翌日にまたがることがあります。後半の新クロスの施工から先は、部屋の印象が目に見えて変わっていきます。
かかる時間は、6〜8畳の洋室1部屋なら4〜6時間ほどが目安で、複数の部屋をまとめて頼むなら2〜3日ほどを見込み、部屋数や広さ、床など壁紙以外の工事も一緒に頼む場合はそれ以上かかることもあります。部屋の広さや下地の状態、家具の量によって変わるので、自分の家の場合のおおよその時間は、現地調査のときに聞いておくとよいでしょう。各工程にかかる時間や、日数がどう決まるかは、壁紙張り替えの時間はどれくらい?1部屋4〜6時間の目安と日数の決まり方を解説で詳しく扱っています。
立ち会いは、ずっと必要なわけではない
工事の日に、依頼した人がずっと家にいて作業を見ている必要は、多くの場合ありません。どこを張り替えるか、どの壁紙を使うかは、現地調査と見積もりの段階で決まっていて、職人はその内容に沿って作業を進めるからです。
いたほうがよいのは、作業を始める前に、張り替える場所や動かす家具を職人と一緒に確かめるときと、作業が終わったあとに仕上がりを確かめるときです。家にいる場合でも、作業中の部屋に出入りする必要はなく、職人に飲み物を出すなどの気遣いも要りません。仕事で家を空ける日に工事をしてもらえるか、鍵をどう預けるかは業者によって対応が違うので、事前に相談しておきましょう。立ち会いが役立つ場面や、留守中に鍵を預けるときの確認事項は、壁紙張り替えの立ち会いは必要?役立つ3つの場面と、留守中に鍵を預けるときの確認事項にまとめています。
住みながらでも進められる
壁紙の張り替えは、住みながらでも進められる工事です。工事を頼んでいない部屋は、ふだんどおりに使えます。家の中の生活空間が丸ごと使えなくなる、ということは基本的にありません。
ただ、張り替える部屋はその間使えなくなりますし、複数の部屋を頼むと、作業ごとにまとめて進むぶん、頼んだ部屋はしばらく並行して工事中になります。日中に使いたい部屋がある、午前中にこの部屋を終わらせてほしい、といった希望があれば、施工の順番を相談することもできます。希望があるなら、現地調査や見積もりのときに伝えておきましょう。工事の日の過ごし方や、においやほこりへの備えを知りたい方は、壁紙の張り替えは住みながらでもできる?1〜2日で完了する当日の流れと3つのポイントを解説をご覧ください。
⑤完了後の確認:仕上がりと、張り替えたあとの換気
工事が終わったら、仕上がりを確かめます。完了後に気をつけておきたいことは、大きく分けて仕上がりの確認と、張り替えた部屋の換気の2つです。
仕上がりは、継ぎ目・角・コンセントまわりを中心に見る
仕上がりを確かめるときは、次のようなところを見ておきましょう。
- 壁紙の継ぎ目が目立って開いていないか
- 部屋の角や、天井・床との境目がきれいに納まっているか
- コンセントやスイッチのまわり、窓枠やドア枠のまわりに、すき間や切り口の乱れがないか
- 照明の光が斜めに当たる場所で、大きな凹凸やふくらみが目立たないか
できれば職人がいるうちに一緒に仕上がりを見て、気になるところがあればその場で伝えます。その場で見て分かる凹凸などは、このときに手直しを相談できます。張ったばかりの壁は、施工後1時間ほどは触ったり家具を押し付けたりしないほうがよいので、確かめるのは目で見るだけにしておきます。
張った直後の壁紙には、小さなふくらみが見えることがあります。これは糊の水分が抜けていく途中に出るもので、数日〜1週間ほどで落ち着くことがほとんどです。すぐに手直しを求めるより、しばらく様子を見てから判断するとよいでしょう。
一方で、張り替えてから数か月〜1年ほどのうちに、複数の箇所で浮きが出てくる場合は、施工の仕方に原因がある可能性があります。何年もたってから出てくる浮きは、年数による変化と考えられます。浮きの原因の見分け方や、業者に見てもらったほうがよい浮きの状態は、壁紙の浮きは自分で直せる?補修できる3条件と、業者に見てもらうべき浮きの見分け方で詳しく扱っています。気になる浮きが出てきたときに業者がどこまで対応してくれるか(保証の範囲や期間)は業者によって違うので、発注の前に確かめておくと安心です。
支払いは、特に決めがなければ、このタイミングで一括で行うのが一般的です。発注のときに確かめた方法と時期のとおりに進めましょう。
においが気になるときは、しばらく換気を続ける
張り替えたあとの部屋には、施工のときのにおいが残ることがあります。壁紙メーカーのサンゲツは、壁紙の一般的な注意事項として、「施工時の臭いが残る場合がありますので入居後(施設利用開始後)、一週間程度は十分に換気を行ってください」と案内しています(出典:サンゲツ「壁紙のメンテナンス(一般ビニル壁紙)」)。
においが気にならなくなったように感じても、張り替えた部屋を使い始めてから1週間程度は、十分に換気を続けておくと安心です。においが気になりやすい場合は、張り替えた部屋以外で過ごせるよう、あらかじめ段取りを考えておきましょう。
まとめ:流れが分かれば、次にすることは「問い合わせ」だけ
壁紙の張り替えの流れを整理します。
- 業者に頼む壁紙の張り替えは、①問い合わせ、②現地調査・見積もり、③発注(契約)、④施工当日、⑤完了後の確認、の5つの段階で進む。依頼する側がすることは、各段階での受け答えと簡単な準備が中心
- 期間は業者とお客様の日程次第。問い合わせから現地調査までは早ければ当日〜翌日に組めることもあるが、業者によっては現地調査から施工まで1〜2か月先まで埋まっていることもあり、2〜3月は特に予約が取りにくい。時期の希望は最初に伝える
- 問い合わせでは、張り替えたい場所・気になっている状態・希望の時期を、分かる範囲で伝えればよい。現地調査・見積もりに費用がかかるかも確かめておく
- 現地調査では、担当者が壁の感触やひび・カビ・浮きを見て見積もりを作る。家具の扱い、壁紙、複数の部屋の進め方(作業ごとにまとめて進めることが多い)をこの段階で決めておく
- 見積もりは、範囲と含まれている作業をそろえて総額で比べる。税込みか税抜きかもそろえる。費用は原則として見積もりのとおりで、「剥がしてみないと分からない」と言われたときや「下地補修は別途」とあるときは、追加の目安を剥がす前に聞いておく
- 発注のときは、契約書・注文書・メールなど、何を取り交わすかを業者に確かめ、内容・金額・施工日・支払いが分かる形で残す。施工日まで間が空くなら日程を押さえておく
- 画鋲・ピン・フックは自分で抜けるなら抜いておく(できれば現地調査の前に。穴が多い・大きい場所は現地調査で伝える)。施工日までに壁際の小物も片付けておく
- 分譲マンションでは、内装工事の届け出が必要かを、遅くとも施工日を決める前に管理規約や管理会社で確かめる
- 当日は「家具の移動・養生→既存クロスの剥がし→下地処理(パテ処理)→下地の乾燥待ち→新クロスの施工→仕上げ・確認→片付け・復元」の7つの工程で進む。ずっと立ち会う必要はなく、住みながらでも進められる
- 完了後は、継ぎ目・角・コンセントまわりなどの仕上がりを確かめる。においについて、サンゲツは入居後1週間程度は十分に換気するよう案内している
流れが分かってしまえば、張り替えは思っていたほど大ごとではないと感じていただけるのではないでしょうか。まずは、気になっている場所を書き出して、問い合わせてみることです。リビングの黄ばみ、廊下の汚れ、いつごろまでに終わらせたいか。分かっていることをメモしておけば、それを手元に電話か問い合わせフォームで相談するだけで、次の段階である現地調査の日程が決まります。
張り替えを考えている場所がある方は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。気になっている場所と、ご希望の時期をお伺いしたうえで、現地調査の日程をご相談します。決まっていないことがあっても、そのままの状態でお問い合わせいただいて大丈夫です。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
この記事の執筆者

氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。



