和紙壁紙は本物の和紙と和紙調の2種類|見分け方と、サンゲツの品番で比べた価格・お手入れの違い

和紙の繊維が見える、クリーム色の壁紙を張った壁。スイッチプレートと木の巾木、畳の縁が写っている

和室の壁紙を張り替えようと調べていたら、「和紙壁紙」という言葉に行き当たった。落ち着いた風合いがよさそうだと思って商品を見てみると、1㎡あたり数千円から1万円を超えるものもあれば、ふつうの壁紙と変わらない価格のものもあって、同じ「和紙」なのに何が違うのか分からない。そんな戸惑いを感じている方もいると思います。

先に結論をお伝えします。「和紙壁紙」と呼ばれているものには、和紙そのものを使った本物の和紙の壁紙と、和紙の質感を表した「和紙調」「和紙風」の壁紙の2種類があります。和紙調の壁紙には、素材が塩化ビニル、つまりビニールクロスだと明記されているものもあります。本物の和紙は、独特の風合いがある一方で、水や摩擦に弱く、メーカーの標準価格(材料のみ)でも1㎡あたり3,000円台から1万円台後半という品番があります。和紙調は、見た目は和紙に近くても和紙そのものではなく、価格もお手入れのしかたも、本物の和紙とは分けて考える必要があります。どちらなのかは、商品ページや見本帳の素材・分類の表記で確かめられます。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 「和紙壁紙」に2種類あることと、見分け方(商品ページや見本帳の素材・分類の表記)
  • 本物の和紙の壁紙の特徴(手漉きと機械漉きの違い、不燃認定の条件)
  • 和紙調の壁紙の特徴(名前の意味、素材)
  • 価格の違い(サンゲツの品番での標準価格の例)
  • お手入れの違いと、本物の和紙を張り替える目安(本物の和紙は水に弱いこと、紙・和紙の壁紙の水拭きの案内はメーカーで違うこと、5〜10年という目安は、サンゲツの一般のビニル壁紙の資料にも、使用状況に応じた目安としてあること)
  • どちらを選ぶかの考え方

読み終えるころには、自分の部屋の壁紙について、次に何から確かめればよいかが見えてくるはずです。

今のお部屋の壁紙が本物の和紙か和紙調か分からない方や、和紙の壁紙での張り替えを考えている方は、電話か問い合わせフォームでお尋ねください。本物の和紙・和紙調のどちらの壁紙での張り替えもご相談いただけます。今の壁紙の種類は、現地調査のときに確かめられるよう進めます。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


「和紙壁紙」には2種類ある?本物の和紙と、和紙の質感を表した「和紙調」

壁にテープで留めた2枚の壁紙見本。左は繊維が不規則に混ざった和紙風、右は細かい格子の型押し柄

まず、「和紙壁紙」という言葉が指しているものを整理します。同じ言葉で呼ばれていても、中身は大きく2つに分かれます。

「和紙」は紙そのもの、「和紙調」は見た目を表す名前

1つ目は、和紙そのものを使った壁紙です。壁紙メーカーのサンゲツは、紙や和紙を使った壁紙を、手漉き和紙や機械漉きの和紙、竹炭和紙、漆和紙などの総称だと説明しています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。この記事では、このうち和紙を使った壁紙を「本物の和紙の壁紙」と呼びます。

2つ目は、和紙の質感や風合いを表した壁紙です。メーカーの商品説明やカテゴリ名では「和紙調」「和紙風」と書かれています。たとえばサンゲツは、ある品番を「和モダンなアクセントにおすすめの和紙調壁紙です」と紹介しています(出典:サンゲツ RE55695)。リリカラも、通販サイトで「和紙風」という名前の壁紙を扱い、「和紙の質感を再現している壁紙です」と説明しています(出典:リリカラ「和紙風|LV2438~LV2441|のり付き壁紙」)。

「調」「風」は、見た目がそれに近いことを表す言葉です。木目調の壁紙が木そのものではないのと同じように、和紙調の壁紙も、和紙そのものでできているとは限りません。言葉の上では「和紙」と「和紙調」は一字違いですが、壁紙としては別のものを指している、と考えておくと混乱しにくくなります。

どちらなのかは、商品ページや見本帳の素材・分類の表記で確かめる

本物の和紙か和紙調かは、壁紙の表面を見ただけでは見分けにくいことがあります。和紙調の壁紙は、和紙の質感に近づけるように作られているからです。確かめるときに頼りになるのは、メーカーの商品ページや見本帳に書かれている素材や分類の表記です。

たとえばサンゲツの商品ページでは、本物の和紙の壁紙に「WASHI / 和紙」という分類と、「機械漉き和紙」「手加工和紙」といった種類が書かれています(出典:サンゲツ SGM1116、サンゲツ SGM1162)。和紙の壁紙を扱うメーカーのSEKOも、因州和紙の壁紙の仕様に「表面主素材 紙系壁紙(楮 等)」と書いています(出典:SEKO「和紙壁紙全点不燃認定|INSHU/因州」)。楮(こうぞ)は、和紙の原料になる植物です。

一方、リリカラの「和紙風」の壁紙は、商品ページの素材欄に「塩化ビニル」と書かれています(出典:リリカラ「和紙風|LV2438~LV2441|のり付き壁紙」、前出)。塩化ビニルは、一般にビニールクロスと呼ばれる壁紙の素材です。

ただし、商品ページに素材の記載が無いこともあります。先に挙げたサンゲツの和紙調の品番(RE55695)も、商品ページには素材の欄がありませんでした。表記で判断できないときは、品番を控えておいて、見積もりのときに業者に「これは和紙そのものですか、和紙調ですか」と聞いてみるとよいでしょう。今の家に貼られている壁紙の場合も、張り替えの見積もりのときに、どちらの種類かを見てもらえます。

本物の和紙の壁紙の特徴

ここからは、本物の和紙の壁紙について見ていきます。サンゲツは、紙や和紙を使った壁紙の特長として、伝統的な和の趣から洗練された和モダンまで、ひと味違ったコーディネートができることを挙げています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」、前出)。和紙に特有の風合いを楽しみたい人に向く素材だ、ということです。

手漉きと機械漉きでは、作れる大きさや風合いが違う

本物の和紙の壁紙には、職人が手で漉いた和紙を使うものと、機械で漉いた和紙を使うものがあります。リリカラの和紙特集のページでは、和紙の製造元である大因州製紙協業組合の松岡さんが、「手漉きの場合は、比較的小さなものしかつくることができません。一方、機械漉きを行うと、天井から床までを1枚で覆える長尺の和紙づくりが可能になっていきます」と説明しています(出典:リリカラ「和紙特集ページ|リリカラ マテリアルズ 2024-」)。

壁紙は、ロール状の材料を天井の高さに合わせて切り、縦に貼って継いでいくのが一般的です。天井から床まで1枚で覆える長さがあれば、ふつうの壁紙と同じように縦に貼って継いでいけます。手漉きの和紙のように1枚の大きさが限られるものとは、材料の形そのものが違う、ということです。

本物の和紙の壁紙を候補にするなら、気になる品番が手漉きか機械漉きか、どんな大きさの材料かも、見本帳や商品ページで見ておくとよいでしょう。どちらが優れているというより、手漉きならではの風合いを取るか、長尺で作れる機械漉きを取るかの違いです。

「不燃認定」の和紙壁紙は、不燃の下地との組み合わせが条件

和紙と聞くと、燃えやすそうという印象を持つ方もいるかもしれません。和紙の壁紙の中には、不燃認定をうたう品番もあります。ただし、和紙そのものが燃えないという意味ではなく、不燃の下地に貼ることが条件です。サンゲツの機械漉き和紙・手加工和紙の商品ページには「不燃石膏ボード(厚さ12mm以上)および不燃材料に施工した場合、不燃認定となる商品です」とあり、SEKOの因州和紙の壁紙も「不燃下地・不燃石膏ボードとの組み合わせで、不燃品として使える」と説明しています(出典:サンゲツ SGM1116、サンゲツ SGM1162、SEKO「和紙壁紙全点不燃認定|INSHU/因州」、前出)。防火の性能が気になるときは、貼る予定の壁の下地とあわせて、見積もりのときに確かめておきましょう。

摩擦・薬剤・直射日光に気をつけたい、デリケートな素材

本物の和紙の壁紙には、気をつけたい点もあります。サンゲツは、紙や和紙は摩擦や薬剤の影響を受けやすい傾向があるため、お手入れ方法が限られる点に注意が必要だとしています。あわせて、直射日光が当たる場所への施工や、家具やゴム製品と接触する場所への使用もできるだけ避けるよう勧めています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」、前出)。

たとえば、日当たりのよい窓まわりの壁や、ソファや棚を壁にぴったりつけて置く面は、和紙の壁紙にとっては条件の厳しい場所になります。和紙の風合いを楽しみたいなら、部屋のどの面に使うかまで考えて選ぶことが大切です。

紙・和紙の壁紙の質感や、ビニールクロス・織物・珪藻土といったほかの素材との違いは、壁紙の種類は代表的な4つ|住宅用の約9割はビニールクロス、分からないときの確かめ方でまとめて確かめられます。ここでは、和紙と和紙調の違いに絞って話を進めます。

和紙調の壁紙の特徴

次に、和紙調の壁紙について見ていきます。和紙調の壁紙は、和紙の風合いを取り入れた柄の一つとして、ほかの柄の壁紙と並んで見本帳やカタログに載っています。

「和紙調」「和紙風」は、柄やカテゴリの名前

和紙調という言葉は、メーカーの商品説明や、柄の分け方の名前として使われています。リリカラの通販サイトでは、「柄から探す」の中に「無地(織物・和紙調)」というカテゴリがあり、和紙調の壁紙は、木目(ウッド)や石目・塗り壁調と並ぶ、柄の種類の一つとして分けられています(出典:リリカラ「無地(織物・和紙調)の壁紙」)。

つまり「和紙調」は、素材の名前ではなく、見た目の名前です。和紙調の壁紙を選ぶときは、木目調やレンガ調を選ぶときと同じように、「和紙のような風合いの柄の壁紙」として見ると分かりやすいでしょう。

サンゲツの和紙調の品番(RE55695)は、「リザーブ」という見本帳に載っています(出典:サンゲツ RE55695、前出)。リザーブは、一般に「1000番台」と呼ばれるグレードの見本帳です。壁紙には、白系の無地を中心にした普及グレードの「量産品」と、色や柄の選択肢が多い「1000番台」があり、サンゲツでは、少なくともこの和紙調の品番は、1000番台の見本帳に載っている、ということです。

素材は塩化ビニルと明記されているものもある

先に見たとおり、リリカラの和紙風の壁紙は、素材が「塩化ビニル」と明記されています(出典:リリカラ「和紙風|LV2438~LV2441|のり付き壁紙」、前出)。素材がビニールクロスと同じであれば、お手入れのしかたは、ふつうのビニールクロスに近くなります。見た目は和紙に近くても、素材は和紙ではない。この点が、和紙調の壁紙のいちばんの特徴です。価格は素材だけでは決まらないので、品番ごとに確かめます(次の章で見ていきます)。

ただし、和紙調と名のつく壁紙のすべてについて、素材が書かれているわけではありません。サンゲツの和紙調の品番のように、商品ページに素材の欄が無いものもあります。「和紙調ならビニールクロス」と決めつけず、気になる品番の素材は、見本帳の表示や業者の説明で確かめておきましょう。

価格はどれくらい違う?

本物の和紙と和紙調では、価格にも大きな差が出ることがあります。ここでは、同じサンゲツの品番で、メーカーが示している標準価格を比べてみます。

サンゲツの品番で比べると、和紙と和紙調で材料の価格に大きな差がある

サンゲツの商品ページに載っている標準価格(材料のみ・税別・施工費別)は、次のとおりです。

  • 機械漉き和紙(SGM1116):1㎡あたり3,160円(出典:サンゲツ SGM1116、前出)
  • 手加工和紙(SGM1162):1㎡あたり17,570円(出典:サンゲツ SGM1162、前出)
  • 和紙調の壁紙(RE55695、1000番台の見本帳「リザーブ」):1㎡あたり1,090円(出典:サンゲツ RE55695、前出)

同じ「和紙」の言葉がつく壁紙でも、和紙調の品番と本物の和紙の品番とでは、材料の価格に約3倍から16倍ほどの開きがあります。なお、本物の和紙の2つの品番には、どちらも商品ページに「通常の商品と別の販売掛率設定品です」という注意書きがあります。

なお、これらはメーカーが示す材料の定価で、実際に張り替えを頼んだときの見積もりの金額ではありません。見積もりには、施工費や、古い壁紙を剥がす費用なども加わります。また、和紙の壁紙のように扱いに気を配る材料は、ふつうの壁紙と同じ手間で貼れるとは限らないので、施工費についても見積もりで確かめておくと安心です。

同じ「和紙」の名前でも、品番で価格は大きく変わる

本物の和紙の壁紙どうしでも、機械漉き和紙と手加工和紙では、上の例のように1㎡あたりの価格が5倍以上違います。和紙の種類や作り方、加工のしかたによって、価格は大きく変わるということです。

「和紙壁紙だから高い」「和紙調だから安い」と、名前だけで価格を判断しないようにしましょう。和紙調の壁紙も、1000番台の見本帳に載っている品番であれば、白系の量産品よりは材料の価格が上がります。標準的な品番どうしなら、量産品と1000番台の差は1㎡あたり数百円ほどですが、見本帳の中には、標準より価格の高い品番もあります。気になる壁紙が見つかったら、品番を控えておき、見本帳の表示や見積もりで、その品番の価格を確かめるのが確実です。ビニールクロスの量産クロスと1000番クロスの価格差や選び分け方は、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方で詳しく扱っています。

お手入れの違いと、本物の和紙を張り替える目安

和紙風の壁紙の壁を、手に持った乾いた灰色の布で軽くなでるように拭いているところ

本物の和紙と和紙調では、お手入れのしかたも大きく違います。毎日目に入る壁だからこそ、選ぶ前に知っておきたいところです。

本物の和紙は水に弱く、紙壁紙には「水拭きしない」と案内するメーカーもある

本物の和紙の壁紙は、基本的に水に弱いと考えておきましょう。サンゲツの和紙壁紙のメンテナンス資料は、「出来るだけ水には濡らさないようにお願い致します」としています。そのうえで、水汚れが付いたときに限って、柔らかいタオルに水を含ませて軽く絞り、摩擦がかからないように優しく撫でるか、たたくようにして拭き取る方法を案内しています。あわせて、洗剤は和紙が変色する可能性があるので基本的に控えること、アルコール系の除菌・消毒剤はシミになる可能性があるので使用を控えることも書かれています(出典:サンゲツ「壁紙のメンテナンス 和紙壁紙」(PDF))。

一方、リリカラは紙壁紙のお手入れについて、「シミの原因になるので水拭きはしないでください」と案内しています。水汚れが付いたときは、すぐに乾いた布やティッシュペーパーで吸い取り、表面をこすらずに軽くたたくように拭き取る方法を勧めています(出典:リリカラ「紙壁紙のお手入れ方法」)。

サンゲツは和紙壁紙について、リリカラは紙壁紙について案内していて、対象の書き方は違います。ただ、紙や和紙を使った壁紙の水拭きについては、メーカーによって案内に差がある、ということです。日ごろのホコリについては、サンゲツの資料が、乾いた柔らかめの厚手タオルやハンディモップで優しく撫でるように取り除く方法を案内しています。サンゲツとリリカラの案内に共通しているのは、汚れが付いたときに表面をこすらず、早めに対処する、という点です。そのうえで、選んだ品番の注意事項を優先して確かめておきましょう。ビニールクロスの水拭きの手順と、サンゲツの資料にある和紙壁紙の水汚れの拭き方(ホコリの取り方や、落ちないときの繰り返し方を含む)は、壁紙は水拭きしていい?ビニールクロスはOK、織物・和紙はNGな理由で確かめられます。

和紙調の壁紙は、素材が塩化ビニルなら一般のビニール壁紙の案内が目安

和紙調の壁紙のうち、素材が塩化ビニルのものは、ふつうのビニールクロスと同じ素材です。サンゲツは、一般のビニル壁紙の汚れについて、かたく絞ったスポンジやタオルで汚れを吸い取るように拭き取り、落ちにくい場合は中性洗剤を使い、残った洗剤は真水かぬるま湯で拭き取るよう案内しています(出典:サンゲツ「壁紙のお手入れ方法」)。

素材が塩化ビニルの和紙調の壁紙であれば、この一般のビニル壁紙の案内が目安になります。できるだけ水に濡らさないよう案内されている本物の和紙と比べると、水拭きをしやすい傾向があります。ただし、汚れが落ちるかどうかは、汚れの種類や品番によります。品番ごとに注意書きがあることもあるので、張り替えのときに、選んだ品番のお手入れの注意も確かめておくとよいでしょう。

本物の和紙の壁紙について、サンゲツは5〜10年を張り替えの目安としている

和紙の壁紙は、どのくらいで張り替えるものなのか、気になる方もいると思います。サンゲツの和紙壁紙のメンテナンス資料は、「日頃からメンテナンスを行いながら、使用状況に応じて 5〜10 年を目安に貼り替えを、おすすめします」としています(出典:サンゲツ「壁紙のメンテナンス 和紙壁紙」(PDF)、前出)。なお、サンゲツは一般のビニル壁紙の資料でも、同じ「使用状況に応じて 5〜10 年を目安に貼り替えを、おすすめします」としています(出典:サンゲツ「壁紙のメンテナンス 一般ビニル壁紙」(PDF))。この5〜10年という数字だけで、和紙の壁紙のほうがビニールクロスより早く張り替えが要る、とは言えません。

和紙壁紙の資料には、直射日光が長時間当たる場所では変色や退色のおそれがあること、結露や過度の湿気はシミ・剥がれ・かびの原因になることも書かれています。日当たりや湿気の条件によって、傷み方は変わります。和紙の風合いを長く楽しみたいなら、カーテンで日差しを和らげる、換気を心がけるといった日ごろの気配りも欠かせません。

どちらを選ぶ?

ここまでの違いを踏まえて、本物の和紙と和紙調のどちらを選ぶかを考えてみます。

質感を重視するなら本物、価格や水拭きのしやすさを重視するなら和紙調も候補に

本物の和紙の壁紙は、和紙ならではの風合いがいちばんの魅力です。手漉きや手加工の和紙には、ほかの壁紙にはない趣があります。その代わり、材料の価格は高めで、水や摩擦に弱く、直射日光や家具との接触にも気を配る必要があります。床の間の壁や、来客を迎える部屋の一面など、ゆっくり眺める場所で、手入れの手間も含めて楽しみたい方に向いています。

和紙調の壁紙は、見た目に和紙の雰囲気を取り入れながら、価格とお手入れのしやすさも重視したいときの選択肢です。素材が塩化ビニルのものなら、本物の和紙より水拭きをしやすい傾向があります。サンゲツの例のように、材料の価格も本物の和紙よりかなり低い品番があるので、部屋全体に使うことも考えやすいでしょう(価格は品番ごとに確かめます)。家具を置く壁や人がよく通る場所に使えるかは、塩化ビニル製でも、品番ごとの注意事項で確かめましょう。

一つの部屋で、目立つ一面だけを本物の和紙にして、ほかの壁は和紙調やふつうの壁紙にする、という組み合わせ方もあります。どちらか一方に決めなければいけないわけではありません。和室を和モダンな雰囲気にするときの壁紙の使い方や、和の柄の壁紙の価格の例は、和室を和モダンにする壁紙の選び方|畳・柱は残し、強い柄は床の間・一面・襖にで詳しく確かめられます。

迷うときは、品番を控えて現地調査で見本帳を見て確かめる

和紙と和紙調のどちらにするか迷うときは、気になる品番を控えておき、張り替えの現地調査(=見積もり)のときに見本帳で実物を見て確かめるのがおすすめです。和紙の風合いは、画面の写真だけでは分かりにくいものです。現地調査では、貼りたい壁の日当たりや、家具の置き方も一緒に見てもらえるので、本物の和紙を使って大丈夫な場所かどうかも相談できます。

依頼するときに「和紙の壁紙を見たい」「和紙調の壁紙も比べたい」と伝えておけば、そうした壁紙が載った見本帳を持ってきてもらいやすくなります。今の家に和紙の壁紙が貼られていて、張り替えを考えている場合も、どちらの種類かが分からなければ、現地調査のときに見てもらいましょう。

まとめ

和紙の壁紙を選ぶときのポイントを整理します。

  • 「和紙壁紙」と呼ばれるものには、和紙そのものを使った本物の和紙の壁紙と、和紙の質感を表した「和紙調」「和紙風」の壁紙の2種類がある
  • どちらなのかは、商品ページや見本帳の素材・分類の表記で確かめる。素材の記載が無い品番もあるので、分からなければ業者に聞く
  • 本物の和紙には手漉きと機械漉きがあり、機械漉きは天井から床までを1枚で覆える長尺の和紙を作れる。不燃認定をうたう品番も、不燃の下地に貼ることが条件
  • 和紙調の壁紙は、柄・カテゴリの名前。素材が塩化ビニルと明記されているものもある
  • サンゲツの標準価格(材料のみ・税別)では、機械漉き和紙が1㎡あたり3,160円、手加工和紙が17,570円、和紙調の品番が1,090円。名前だけで価格を判断せず、品番で確かめる
  • 本物の和紙は水と摩擦に弱い。サンゲツは和紙壁紙について水汚れのときだけ慎重な水拭きを案内し、リリカラは紙壁紙について水拭きしないよう案内している。サンゲツは、和紙壁紙でも一般のビニル壁紙でも、使用状況に応じて5〜10年を目安に張り替えを勧めている。素材が塩化ビニルの和紙調なら、一般のビニル壁紙の案内が目安になる
  • 質感を重視するなら本物の和紙。価格を抑えやすく水拭きしやすいものを重視するなら、塩化ビニル製の和紙調も候補になる(価格・注意事項は品番で確かめる)。一面だけ本物にする組み合わせ方もある

和紙の壁紙は、選び方を知っていれば、和室にも洋室にも落ち着いた風合いを加えてくれる選択肢です。気になる品番が見つかったら、まずは電話か問い合わせフォームで、和紙と和紙調のどちらを考えているかを伝えて、現地調査(見積もり)を依頼してみてください。

和紙の壁紙、または和紙調の壁紙での張り替えを考えている方は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。本物の和紙・和紙調のどちらの壁紙での張り替えにも対応できます。気になっている品番や、和紙と和紙調のどちらにするかで迷っている点を伺ったうえで、現地調査のときに、和紙や和紙調の壁紙が載った見本帳で風合いを確かめられるよう進めます。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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