子供部屋の壁紙はいつ張り替える?成長の節目と落書き・傷の費用、汚れやキズに強い壁紙の選び方

子供部屋の壁紙に描かれたクレヨンの落書きと、床に置かれたクレヨンとおもちゃ箱

子供部屋(子ども部屋)の壁に、クレヨンの落書きや家具をぶつけた傷が増えてきた。上の子の入学をきっかけに、きょうだいで使っていた部屋を分けようかという話も出ている。張り替えるなら今なのか、もう少し大きくなって落書きをしなくなってからのほうがよいのか。そんなふうに迷っている方は多いと思います。

先に結論をお伝えします。子供部屋の壁紙を張り替えるきっかけは、大きく2つあります。1つは、入園・入学・進級や、きょうだいで部屋を分けるといった「部屋の使い方が変わる節目」。もう1つは、落書きや傷が「見て気になるようになったとき」です。どちらを待たなければならないという決まりはなく、気になった時点で考え始めて構いません。

費用の面では、4畳半〜6畳程度の子供部屋の壁を、量産品と呼ばれる標準的な壁紙で張り替える場合、4万〜8万円程度が一つの目安です(天井は含みません)。そして、落書きがあること自体を理由に、張り替え費用が上乗せされることは基本的にありません。落書きは、古い壁紙と一緒に剥がされてなくなるからです。

張り替えるときは、壁紙の種類を選び直すこともできます。壁紙メーカーのサンゲツは、汚れやキズに強いタイプの壁紙のおすすめの場所に「子ども部屋」を挙げていますし、チョークで描いて消せる「黒板クロス」という壁紙もあります。ただ、どちらにも向き不向きがあり、選べばすべて解決するというものではありません。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 子供部屋の壁紙を張り替えるタイミングの考え方(成長の節目、きょうだいで部屋を分けるとき、落書き・傷が気になってきたとき)
  • 落書きや傷があるときの張り替え費用と、費用が加わる場合
  • 落書きを掃除で落とすか、張り替えるか、部分だけ直すかの考え方
  • 汚れやキズに強い壁紙と黒板クロスの特徴、注意点、費用の考え方
  • 数年後にまた張り替えることを見据えた柄・色の選び方

読み終えるころには、「いつ、どこまで、どんな壁紙で張り替えるか」を、見積もりのときに具体的に相談できるようになっているはずです。

子供部屋の落書きや傷を見て、張り替えたほうがよいのか、どの範囲まで替えればよいのか迷っている方は、電話でお尋ねください。今の壁の状態と、これからの部屋の使い方を伺ったうえで、張り替えの範囲と費用の考え方をご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


子供部屋の壁紙を張り替えるタイミングは、成長の節目と「気になったとき」

子供部屋の学習机に置かれた新しいランドセルと本

子供部屋の壁紙は、ほかの部屋よりも替えどきを判断しにくい壁紙です。落書きや傷がつきやすい一方で、「どうせまた汚れるなら、もう少し待ったほうがよいのでは」という迷いも生まれやすいからです。ここでは、張り替えを考えるきっかけを順に見ていきます。

入園・入学・進級など、部屋の使い方が変わるとき

子どもの成長にともなって、子供部屋の使い方は数年単位で変わっていきます。小さいうちはおもちゃで遊ぶ部屋だったのが、小学校に入ると机を置いて勉強する部屋になり、さらに大きくなると一人で過ごす時間が長い部屋になります。

部屋の使い方が変わる節目は、壁紙を見直すきっかけにしやすいタイミングです。机やベッドを買い替えたり、家具の配置を変えたりするなら、家具を動かすタイミングと壁紙の張り替えを重ねることができます。壁紙の張り替えでは、壁の前にある家具を動かす必要があるので、模様替えと一緒に考えておくと、家具を動かす手間が一度で済みます。

また、節目で張り替えておくと、その後の数年間は、新しい使い方に合った壁で過ごせます。たとえば、遊ぶ部屋から勉強する部屋に変わるタイミングで、幼いころに選んだにぎやかな柄から落ち着いた色に替える、という選び方もできます。

きょうだいで部屋を分けるときは、間仕切りと壁紙をあわせて考える

子供部屋ならではのタイミングが、きょうだいで使っていた1つの部屋を、成長に合わせて2つに分けるときです。部屋を仕切る工事をするなら、壁紙の張り替えも同じタイミングで考えておくと、工事の段取りを一度で済ませやすくなります。

同じタイミングで考えておきたい理由は、もう1つあります。壁紙は年月とともに少しずつ色が変わるので、あとから一部の壁だけに新しい壁紙を貼ると、同じ品番を選んでも、隣の古い壁紙と色の差が出ることがあります。部屋を分けたあとに、それぞれの部屋の壁を別々に張り替えるより、分けるタイミングで壁紙もそろえて張り替えるほうが、仕上がりの色をそろえやすくなります。

間仕切りをどのように設けるか、費用がどのくらいになるかは、部屋の広さや窓・ドアの位置、仕切り方によって変わるので、見積もりのときに確認してください。

落書きや傷が、見て気になるようになったとき

もう1つのきっかけは、落書きや傷が目立ってきたときです。子供部屋の壁は、クレヨンやペンの落書き、おもちゃや家具をぶつけた傷、ポスターや作品を貼った画鋲の穴など、ほかの部屋より傷みが早く進みがちです。

ここで判断の軸にしたいのは、汚れや傷の量そのものより、見て気になるかどうかです。部屋に入るたびに目に入る、拭いても跡が残っていて気になる、という状態なら、張り替えを考え始めてよい時期です。逆に、家具の陰に隠れている、自分も子どもも気にしていない、という程度なら、急ぐ必要はありません。

子供部屋に限らず、壁紙全体の替えどきを、黄ばみや継ぎ目の開き、浮きといった壁の状態から判断したい場合は、壁紙の替えどきはいつ?築年数より見るべき「今の壁の状態」と見逃せない5つのサインが参考になります。

どちらを待つという決まりはない。気になった時点で考え始めてよい

「落書きをしなくなるまで待ったほうがよいのでは」という考え方もありますし、それも一つの選び方です。ただ、子どもが何歳になれば落書きや傷がなくなる、という線は引けません。小さいうちは落書き、大きくなると家具の傷や画鋲の穴というように、汚れや傷の種類が変わっていくだけで、子供部屋の壁が傷みやすいことは続きます。

そのため、「いつまで待つか」を決めるより、「今の壁を見て気になるか」「部屋の使い方が変わる予定があるか」で考えるほうが、判断はしやすくなります。気になったら、その時点で見積もりを取ってみて、金額と今の状態を見比べてから決めても遅くはありません。見積もりを取ったからといって、すぐに張り替えなければならないわけではありません。

落書きや表面の傷があっても、張り替え費用は上乗せされない

クレヨンの落書きがある壁紙が、壁からめくれて垂れ下がっている様子

落書きがたくさんあると、そのぶん張り替え費用が高くなるのではないか。そう心配して、見積もりを頼むのをためらう方もいます。ここでは、落書きや傷と費用の関係を整理します。

落書きは古い壁紙と一緒に剥がれるので、追加料金の理由にならない

壁紙の張り替えは、古い壁紙を剥がしてから、新しい壁紙を貼る作業です。クレヨンやペンの落書きは、古い壁紙の表面についているので、剥がす作業と一緒になくなります。落書きが多くても少なくても、剥がして貼るという作業そのものは変わらないため、落書きを理由にした特別な処理や追加料金は、基本的に発生しません。

費用を左右するのは、落書きの有無ではなく、主に張り替える面積と、選ぶ壁紙のグレードです(そのほか、動かす家具の量や、次に触れる壁の下の傷みによっても変わります)。「こんなに落書きがあるので恥ずかしい」「割高になるのでは」と心配して、掃除してから相談しようとする必要もありません。むしろ、こすり続けて壁紙の表面を傷めてしまう前に、そのままの状態で見てもらうほうが、張り替えの範囲を正しく判断できます。

穴やへこみが下地まで達していると、補修が加わることがある

注意しておきたいのは、表面の汚れではなく、壁そのものが傷んでいる場合です。多くの住まいでは、壁紙の下に石膏ボードという板が張られています。おもちゃを強くぶつけてへこんだ、家具が倒れて穴が開いた、というように、傷が壁紙の下の板まで達していることがあります。

画鋲の穴や、板の小さなへこみは、張り替えの通常の工程でパテを埋めて平らにできるので、多くの場合は張り替えの中で対応できます。それより大きい板の穴やへこみも、目安として30cm程度までなら、補修用のプレートやメッシュで塞いで、壁紙を張る職人がそのまま直せることが多くあります。その場合は補修の分の費用が加わりますが、別の職人を呼ばないぶん、大工を手配する場合より抑えられることが多いです。一方で、それより大きく傷んでいて壁の下の板(石膏ボード)ごと交換が必要な場合は、多くの場合、大工の手配が要り、そのぶん費用が加わります。どこまでが通常の工程で、どこからが別の補修になるかは、穴やへこみを見積もりのときに見てもらえば原則として見当がつき、補修が要る場合はその費用も施工の前に見積もりで伝えられます。費用は、原則として見積もりのとおりです。ただ、特殊な場合には、壁紙を剥がしてみないと板の傷みの範囲が分からないこともあります。現地調査でそう言われたときは、「傷んでいる箇所があった場合、追加でどのくらいかかりそうか」の目安を、剥がす前に確かめておくと安心です。

穴やへこみがどの程度なら張り替えの中で直せるのか、30cm程度が分かれ目になる理由は、石膏ボードと壁紙は何が違う?傷みは30cmが分かれ目、ボード交換は大工が必要で別途費用で解説しています。

4畳半〜6畳の子供部屋なら、壁のみで4万〜8万円程度が目安

壁紙の張り替え費用は、基本的に「張り替える壁の面積×1㎡あたりの単価」で考えます。量産品の壁紙であれば、材料と工事を合わせて1㎡あたり1,500〜2,500円程度が目安です。

ここでいう面積は、床の広さではなく、部屋を囲む壁の広さです。天井の高さを2.4m前後とすると、壁の面積は4畳半で約25〜26㎡、6畳で約30㎡が目安です(どちらも窓やドアを引く前の大まかな数字です)。単価を掛けると、次のようになります。

  • 4畳半:約25〜26㎡×1,500〜2,500円=約3万7,500〜6万5,000円
  • 6畳:約30㎡×1,500〜2,500円=約4万5,000〜7万5,000円

ただし、子供部屋のように4畳半〜6畳程度の広さの部屋では、面積×単価だけでは金額が決まりません。職人が現場に来て、家具を動かし、床を養生し、道具を出して片づけて帰るまでの手間は、部屋が小さくても大きくは変わらないので、多くの業者は1件あたりの最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。4畳半の部屋では、計算した金額がこの最低料金を下回ることもあり、見積もりは最低料金の近くに落ち着きやすくなります。

こうした事情に、家具の量などの条件も合わせると、4畳半〜6畳程度の子供部屋の壁を量産品で張り替える費用は、4万〜8万円程度が一つの目安になります。天井も一緒に張り替える場合は、その分の面積が加わります。部屋の広さごとの費用の目安は、4畳半の壁紙張り替え費用はいくら?4万〜6万円の目安と、面積ほど安くならない理由を解説と【知らないと損】6畳の壁紙クロス張替え費用|4万円以下は見積もり内容を要確認。相場と失敗しない判断基準にまとめています。

範囲は1面単位が基本。ほかの部屋とまとめると負担が小さくなる

落書きが1面だけに集中している場合は、その1面だけを張り替えることもできます。壁紙の張り替えは、壁の面で区切った1面単位が基本です。ただし、1面だけでも上で触れた最低料金がかかるので、面積に比べて割高に感じることがあります。

子供部屋の壁紙が傷んできた時期には、同じ時期に貼られたリビングや廊下の壁紙も、同じように古くなっていることが多いものです。子供部屋だけを単独で頼むより、ほかの部屋や廊下と一緒に見てもらうと、職人の手配や移動、養生といった段取りが一度で済むので、1部屋あたりの負担は小さくなります。範囲が広いと業者が効率よく作業できるので、1㎡あたりの施工単価が下がることもあります(総額は範囲が広がるぶん増えます)。見積もりのときに「子供部屋だけの場合」と「廊下も一緒の場合」の両方を出してもらうと、比べて決めやすくなります。

落書きを掃除で落とすか、張り替えるか

張り替えを考える前に、「まず掃除で落とせないか」と考えるのは自然なことです。ここでは、掃除と張り替えの間で、どう判断すればよいかを整理します。

クレヨンと油性ペンでは、落とし方も落ち方も違う

子供部屋の落書きでよく見かけるのは、クレヨンと油性ペンです。どちらも水拭きだけでは落ちにくい汚れですが、試すものや、どこまで薄くなるかは違います。

クレヨンは油で顔料を固めたものなので、薄めた中性洗剤でゆるませてから拭き取る方法がよく紹介されます。油性ペンのインクは、壁紙メーカーのシンコールが、油性マジックの汚れに消毒用アルコールを挙げています。どちらも、壁紙の素材や汚れてからの時間で結果が変わるので、使う前に目立たない場所で試すことが前提です。一方で、どちらも一般的なビニル壁紙では、壁紙メーカーが「落とせない」「拭き取れない」という趣旨の案内をしており、クレヨンも油性ペンも、薄くはなっても元どおりにはならないことが多い汚れです。

汚れの種類ごとの落とし方と、やってはいけない方法は、次の記事にまとめています。

どちらの場合も、メラミンスポンジで強くこすったり、漂白剤やシンナーを使ったりすると、落書きより先に壁紙の表面が変わってしまうことがあります。こすった場所だけテカりが出ると、落書きの跡とは別に、その変化も残ります。

落ちるかどうかより、見て気になるかどうかで決める

掃除をどこまで続けるかを、「まだ落ちる可能性があるか」で考えると、区切りがつきにくくなります。落書きの跡は、薄くはなっても完全には消えないことが多く、可能性という意味ではいつまでも少し残るからです。

張り替えを仕事にしている側からは、その落書きが掃除でどこまで落ちるかを断定することはできません。お答えできるのは、張り替えるとどうなるか、どの範囲をいくらで張り替えるか、という部分です。そのうえで判断の目安にしていただきたいのは、跡が残っていても生活の中で気にならないか、それとも見るたびに気になるか、という自分の感じ方です。

同じ場所を何度も強くこすっていると、跡が薄くなるより先に壁紙が傷んでいきます。気になって何度も拭いてしまう状態なら、掃除を続けるより、張り替えを選択肢に入れたほうが、結果として落ち着くことが多いでしょう。

落書きの部分だけ直すなら、リペア業者という頼み先もある

落書きが1〜数箇所で、周りの壁紙はまだきれいという場合、壁紙を張り替えずに、傷や汚れのある箇所だけを直すことを専門にしているリペア業者に頼む方法もあります。リペア業者に頼む場合の費用の目安は1万〜3万円程度で、張り替えより安く済むことが多くなります。ただし、周りの色や柄に合わせて目立たなくする直し方なので、条件によっては、近くで見ると直した跡が分かることがあります。

一方、張り替え業者に「落書きの部分だけ」を頼む場合は、事情が違います。壁紙は幅およそ90センチのロールを上から下まで貼り継いでいるので、部分的に貼り直す方法自体はありますが、継ぎ目の位置で区切るため、最低でも1枚分を張り替えることになります。段取りや職人の手間は1面を張り替える場合とあまり変わらないため、費用は1面の張り替えと同じくらいになりやすく、新しく貼った部分だけ周りと色の差が出ることもあります。

どちらを選ぶかは、落書きの数と、周りの壁紙の状態で考えると整理しやすくなります。部分的な張り替えの費用と色の注意点は、壁紙の部分張り替えはできる?最低1枚分になる理由と、1面張り替えと比べた費用・色の注意点で詳しく扱っています。

汚れやキズに強い壁紙という選択肢

張り替えるタイミングは、壁紙の種類を選び直せるタイミングでもあります。子供部屋のように汚れや傷がつきやすい部屋では、表面に機能を持たせた壁紙が選択肢になります。ここでは、壁紙メーカーの案内をもとに、その特徴と注意点を見ていきます。

お絵かきの場所にする「黒板クロス」。向く使い方と注意点

落書きを防ぐのではなく、「描いてよい壁」をつくるという考え方の壁紙もあります。チョークで描いて、水拭きで消せる黒板クロスです。サンゲツは黒板壁紙「Blackboard」について、「本物の黒板のようにチョークが使える黒板クロス」とし、使い方の例として「家族の伝言、キッチンのレシピメモ、子ども部屋のお絵かきなど」を挙げています。同社によれば、このシリーズはグッドデザイン賞とキッズデザイン賞も受賞しています(出典:サンゲツ「Blackboard|黒板壁紙」)。

一方で、同じページには、お取り扱い上の注意もまとめられています。主なものは次のとおりです(出典:同上)。

  • 「チョーク以外は使用しないでください。汚れやキズの原因になります。」
  • 「繰り返し書き消しを行うと、徐々に汚れが残りやすくなり、完全にきれいな状態には戻りませんので予めご了承ください。」
  • 「一般ビニル壁紙と比較して施工難易度が高いため、施工費が割増しになる場合があります。」

このほか、過度な力でチョークを使うとキズや凹みの原因になること、継ぎ目や表面の凹部にチョークの粉がたまる場合があることも書かれています。

つまり、黒板クロスは「描いてよい場所」として使う壁紙で、クレヨンやペンの落書きに強い壁紙ではありません。チョーク以外のものは使えないので、クレヨンやペンを手に取る年齢の子どもがいる部屋では、黒板クロスの面にもクレヨンで描いてしまう、ということも起こり得ます。部屋の4面すべてに使うより、お絵かきの場所として1面の一部だけに使い、チョークだけを置いておく、という使い方のほうが取り入れやすいでしょう。施工費が割増しになる場合があるので、使いたい場合は見積もりのときに、黒板クロスを貼る面と範囲を伝えて金額を確かめてください。メーカーが案内する消し方の手順や、画鋲・テープとの相性、1面の一部に張るときの境目の納め方、材料の価格の水準と施工費の扱いは、黒板クロスとは?使えるのはチョークだけ|消し方と後悔しない使い方、施工費が割増しになる理由で詳しく解説しています。

メーカーが「子ども部屋」を挙げる、汚れやキズに強いタイプ

もう1つの選択肢が、汚れを拭き取りやすくしたり、表面を傷つきにくくしたりした壁紙です。サンゲツは、壁紙の選び方を紹介するページで「汚れやキズに強いタイプ」の壁紙をまとめ、おすすめの場所として「キッチン、ダイニング、リビング、洗面・トイレ、子ども部屋、玄関・階段ホール」を挙げています。このページで紹介されているのは、フィルム汚れ防止壁紙のバリアタイプ、同じくバランスタイプ、スーパー耐久性、ウレタンコート壁紙、ハードストレッチ壁紙、スーパークリーンの6つです(出典:サンゲツ「壁紙の選び方|汚れやキズに強いタイプ」)。

「子ども部屋」という言葉が出てくるのは、この6つ全体のおすすめの場所としてです。個別のタイプの説明では、子どもに触れているものが2つあります。ウレタンコート壁紙は、表面をコーティングして壁にキズがつくのを軽減するもので、「小さなお子さまのお部屋にも安心してお使いいただけます」と書かれています。ハードストレッチ壁紙は、表面強度とストレッチ性を持たせたもので、「キズに強く、元気なお子さまが過ごす空間にも安心」とされています(出典:同上)。

どのタイプが合うかは、子供部屋で気になっているのが落書きなのか、ぶつけた傷なのかによって変わります。落書きが気になるなら汚れを拭き取りやすくするタイプ、おもちゃや家具をぶつける傷が気になるなら表面を強くしたタイプ、というように、気になっていることを伝えて選ぶのが近道です。

なお、汚れ防止の壁紙にも、確かめられている範囲があります。業界の規格で汚れ防止の性能を確かめる試験に使われる汚れは、コーヒー・醤油・クレヨン・水性サインペンの4つで、クレヨンは含まれていますが、油性ペンは含まれていません。汚れ防止の壁紙でも、油性ペンは水拭きや中性洗剤では跡が残るという試験結果を、サンゲツが公開しています。どの汚れが、何で拭くとどこまで落ちるのかは、壁紙の汚れ防止はどこまで落ちる?規格の試験は4つの汚れだけ、油汚れ・ヤニ・手垢は対象外で確かめられます。どのタイプを選んでも、汚れや傷がまったくつかなくなるわけではなく、つきにくくしたり、落としやすくしたりするものだと考えておきましょう。

汚れ防止の壁紙の費用は、多くの場合、量産品とのグレードの差。傷みやすい壁面だけに使う手もある

汚れ防止の壁紙は、多くが量産品より一つ上のグレード、いわゆる1000番台のカタログに収録されています。そのため、多くの汚れ防止の壁紙では、費用は量産品と1000番台とのグレードの差が基準になり、汚れ防止だから特別に高い、という性質のものではありません。量産品と標準的な1000番台の差は、1㎡あたり数百円ほどが一般的です。ただし、同じ1000番台でも、特殊な機能やデザインの品番は別の価格帯になることがあり、黒板クロスのように施工費が割増しになる場合があると案内されているものもあります。特殊な品番や、汚れ防止以外のタイプを選ぶときは、見積もりのときに差額を確かめてください。

全面に使う必要もありません。子供部屋で落書きや傷がつきやすいのは、家具に隠れず、子どもの手が届く高さに広く壁が見えている面や、机・ベッドの周りの壁です。そうした壁面だけ汚れやキズに強いタイプにして、ほかの面や天井は量産品にする、という組み合わせもできます。見積もりのときに、その分け方でいくら変わるのかを聞いてみるとよいでしょう。グレードごとの価格差と、部屋ごとの選び分けは、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方が参考になります。

機能性壁紙を選ぶ方は多くない。だから、自分から聞く

実際のところ、張り替えの相談を受けていると、汚れ防止などの機能性壁紙を選ぶ方は、それほど多くありません。見積もりは標準的な量産品を前提に出されることが多いので、気になっているなら、自分から聞かないと候補に挙がらないままになりがちです。

子供部屋の張り替えを相談するときは、「落書きが多い」「おもちゃをぶつけて傷がつく」など、困っていることを具体的に伝えてみてください。そのうえで、「汚れやキズに強いタイプの壁紙だといくら変わるか」「黒板クロスを1面の一部に使えるか」を聞けば、量産品で張り替える場合と比べて決められます。

数年後にまた張り替えることを見据えて選ぶ

子供部屋の壁紙は、一度張り替えたら二度と替えない、というものではありません。子どもの成長に合わせて部屋の使い方が変わる以上、数年後にもう一度見直す可能性があることを前提に選んでおくと、後から困りにくくなります。

キャラクター柄や強い色は、1面だけにしておくと替えやすい

子どもと一緒に壁紙を選ぶと、好きなキャラクターの柄や、はっきりした色を選びたくなることがあります。子どもが喜ぶ部屋にすること自体は、子供部屋の壁紙選びの楽しいところです。ただ、子どもの好みは成長とともに変わっていきます。小さいころに選んだ柄が、数年後には本人にとって子どもっぽく感じられる、ということも起こり得ます。

そこで取り入れやすいのが、部屋全体は落ち着いた色の壁紙にして、1面だけに違う色や柄を入れる、アクセントクロスという方法です。好みの柄をアクセントクロスとして1面に絞っておけば、好みが変わったときに見直す範囲も1面で済みます。ベッドの横や机の前など、どの面に入れるかによって部屋の印象も変わります。なお、キャラクター柄のような好みの柄と、汚れ防止の機能を両方そろえたい場合は、汚れ防止の品番の中から選ぶと、選べる柄の数が限られる点も知っておきましょう。柄を優先する面と、汚れ防止を優先する面を分けて考えると選びやすくなります。

アクセントクロスは、面積や色の数を外すと、かえって落ち着かない部屋になる方法でもあります。面積の目安や色の数、見本帳での選び方など、よくある失敗とその避け方は、アクセントクロスの失敗例は3つ|面積は壁の2〜3割・色は3色まで、見本帳は少し濃いめを選ぶで詳しく扱っています。

後から1面だけ張り替えると、隣の面と色の差が出ることがある

「アクセントクロスの面だけ、あとで替えればよい」と考える場合に、知っておきたいことがあります。壁紙は年月とともに少しずつ色が変わるので、廃番になっていない同じ品番を選んだとしても、既存の壁紙と色を完全に合わせることはできません。後から1面だけを張り替えると、新しく貼った面と、隣の古い面との間に色の差が見えることがあります。

これは、アクセントクロスのように、もともとほかの面と違う色・柄を貼っている面であれば、あまり問題になりません。気をつけたいのは、4面すべて同じ白い壁紙の部屋で、落書きのひどい1面だけを張り替える場合です。張り替えた面だけが明るく見えることがあるので、気になりそうなら、部屋の4面をまとめて張り替えるか、面を区切る角(入隅)で貼り分けて目立ちにくくする、といった方法を見積もりのときに相談してください。同じ品番でも色が合わなくなる理由は、壁紙の日焼けは掃除・漂白で戻る?ヤニとの見分け方と部分張替えで色が合わない理由で解説しています。

また、あとから1面だけを別に頼むと、その1面だけの工事でも最低料金がかかります。「今は全体を張り替えて、数年後に1面だけ替える」という計画であれば、そのときの費用も含めて考えておくと安心です。

相談のときは、これからの部屋の使い方も伝える

子供部屋の張り替えを相談するときは、今の壁の状態に加えて、これからの予定も伝えておくと、範囲や壁紙の種類を提案してもらいやすくなります。

  • 落書きや傷のある場所と、その範囲(写真があると伝えやすくなります)
  • きょうだいで部屋を分ける予定があるか、その時期
  • 机やベッドの買い替え、家具の配置替えの予定
  • 汚れやキズに強い壁紙や、黒板クロスに興味があるか
  • 同じ時期に張り替えを考えているほかの部屋があるか

子どもが独立したあとに書斎や趣味の部屋として使う、というように、ずっと先の使い方まで今から決めておく必要はありません。まずは、この数年でどう使うかを基準に考えておけば十分です。

まとめ

子供部屋の壁紙を張り替えるタイミングと、落書き・傷があるときの考え方を整理します。

  • 張り替えを考えるきっかけは、入園・入学・進級など部屋の使い方が変わる節目と、落書きや傷が見て気になるようになったときの2つ。どちらを待つという決まりはなく、気になった時点で考え始めてよい
  • きょうだいで部屋を分けるなら、間仕切りと壁紙を同じタイミングで考えると、段取りが一度で済み、壁紙の色もそろえやすい
  • 落書きは古い壁紙と一緒に剥がれるので、落書きを理由に張り替え費用が上乗せされることは基本的にない。ただし、傷が壁の下の板まで達していると補修が加わることがあり、30cm程度を超えて板ごと交換になると、大工の費用が別にかかる
  • 4畳半〜6畳程度の子供部屋の壁を量産品で張り替える費用は、4万〜8万円程度が目安(天井は含まない)。ほかの部屋や廊下とまとめて頼むと、1部屋あたりの負担は小さくなる
  • 落書きが掃除でどこまで落ちるかは断定できない。落ちるかどうかより、見て気になるかどうかで判断する。部分だけ直すならリペア業者(1万〜3万円程度)という頼み先もある
  • サンゲツは汚れやキズに強いタイプの壁紙のおすすめの場所に「子ども部屋」を挙げている。黒板クロスはチョーク専用で、繰り返し使うと完全にはきれいに戻らず、施工費が割増しになる場合がある
  • 多くの汚れ防止の壁紙では、費用は量産品とのグレードの差が基準(特殊な品番や黒板クロスは見積もりで確認)。落書きや傷がつきやすい壁面だけに使うこともできる。選ぶ方は多くないので、気になるなら自分から聞く
  • 子どもの好みは変わるので、キャラクター柄や強い色はアクセントクロスとして1面に絞ると見直しやすい。ただし後から1面だけ張り替えると、隣の面と色の差が出ることがある

子供部屋の壁は、これからも汚れたり傷ついたりしていく壁です。だからこそ、「いつか完璧なタイミングが来るまで待つ」より、「今の状態と、この数年の使い方に合わせて張り替える」と考えるほうが、判断はしやすくなります。落書きがある状態のままで構わないので、まずは今の壁を見てもらうところから始めてみてください。

子供部屋の落書きや傷が気になってきた方、きょうだいで部屋を分ける予定がある方は、電話でご相談ください。現地調査で今の壁の状態を見たうえで、張り替える範囲と費用、汚れやキズに強い壁紙を使う場合の違いをご案内します。間仕切りの工事も、壁紙とあわせてご相談いただけます。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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