壁紙にウタマロクリーナーは使える?公式が用途に挙げるのは「水拭きできる壁紙」、見分け方と注意点

壁のスイッチプレートの横の薄い汚れを、固く絞った布で拭いている手元

壁紙の黄ばみや手垢が気になったとき、家にあるウタマロクリーナーで拭いてよいのか、迷う方は多いと思います。壁紙を傷めないか、拭いた跡が残らないかが気になるところです。

先に結論をお伝えします。ウタマロクリーナーは液性が中性の住宅用合成洗剤で、公式サイトは用途に「水拭きできる壁紙」を挙げています。商品の特長の中でも「壁の手アカ、タバコのヤニ汚れ」が例に出てきます。製品を売る側が、壁紙を掃除の対象としてはっきり書いているということです。

ただし、条件が1つあります。同じ公式サイトの「使えないもの」には「水拭きできない家具・床・壁紙など」と書かれています。使ってよいのは、水拭きできる壁紙だけです。そして、壁紙メーカーの側も、一般のビニールの壁紙について、まず水拭きし、落ちにくい場合は中性洗剤を使うよう案内しています(薄めて使う前提の書き方が多く、この点は本文で見ていきます)。ウタマロクリーナーの液性は、この「中性洗剤」と同じです。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • ウタマロクリーナーの公式サイトが、壁紙についてどう書いているか
  • 使えない壁紙の条件と、自分の壁紙が水拭きできそうかを見当づける目安
  • 壁紙メーカー各社が案内している中性洗剤の使い方と、拭き残し・こすり方の注意
  • 汚れ防止壁紙に使ってよいか、という点を資料からどこまで言えるか
  • 重曹・セスキ炭酸ソーダ・アルカリ電解水と比べたときの違い
  • 試しても落ちなかった汚れを、張り替えの範囲と費用で考えるときの目安

読み終えるころには、手元のウタマロクリーナーを自分の家の壁紙に使うかどうかを、資料をもとに判断しやすくなり、落ちなかったときの次の一歩も決めやすくなるはずです。

ウタマロクリーナーで試しても落ちなかった汚れについて、張り替えるとしたらどの範囲で、いくらくらいになるのか。お見積もりのご相談は、まずはお電話でも承ります。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


ウタマロクリーナーは、公式サイトが「水拭きできる壁紙」を用途に挙げている

市販の住宅用洗剤には、アルカリ性のもの、酸性のもの、中性のものがあります。壁紙に使えるかどうかを考えるときに最初に見ておきたいのは、その製品のメーカーが、壁紙を掃除の対象として案内しているかどうかです。ウタマロクリーナーの場合、ここははっきりしています。

商品情報の「用途」に、水拭きできる壁紙が入っている

ウタマロクリーナーの公式サイトの商品ページには、商品情報として、品名「住宅用合成洗剤」、液性「中性」、成分「界面活性剤(5% アルキルベタイン)、水軟化剤、安定化剤」と書かれています。

同じ商品情報の「用途」には、「換気扇、キッチン・レンジまわりのお掃除、お風呂掃除、トイレ掃除、窓ガラス・アルミサッシのお掃除、その他水拭きできる壁紙・家具・床・プラスチック製品のお掃除に。」とあります(出典:ウタマロクリーナー|ウタマロ公式サイト)。

公式サイトのよくある質問でも、「ウタマロクリーナーはどんなものに使えるの?」という質問に、「コンロまわり、お風呂、トイレ、窓ガラスのお掃除、その他水拭きできる家具・床・壁紙のお掃除にお使いいただけます」と答えています(出典:Q&A|ウタマロ公式サイト)。

商品ページとよくある質問のどちらにも、壁紙が用途として出てきます。そして、どちらにも「水拭きできる」という条件が付いています。

特長の例として「壁の手アカ、タバコのヤニ汚れ」が挙がっている

商品ページには、得意な汚れを紹介する項目もあります。「ガンコな汚れに強い!」という特長の下に、コンロまわりの油汚れ、シンクの水アカ、換気扇の油汚れなどと並んで、「壁の手アカ、タバコのヤニ汚れ」という小見出しがあり、「知らぬ間に黒ずんだ壁もスッキリ!」と書かれています。

一方で、同じ項目には注記もあります。「※汚れ落ちの程度は汚れがついてから経過した時間や、汚れの種類によって異なります。」という一文です。

公式サイトは、壁の手垢やヤニを例に挙げてはいるものの、どんな汚れでも同じように落ちるとまでは書いていません。汚れが付いてからどのくらい経っているか、どんな汚れかで結果が変わる、とメーカー自身が書いているということです。

なお、商品ページの汚れの例に、カビは出てきません。壁紙のカビをウタマロクリーナーで落とせるかどうかは、公式サイトの記載からは判断できません。壁紙の黒ずみがカビなのか手垢なのかの見分け方と、カビだった場合に壁紙メーカーが案内している方法は、壁紙の黒ずみの原因は?カビ・手垢・エアコン周りの汚れの見分け方と、掃除で落ちないときの選択肢で解説しています。

「水拭きできない壁紙」は使えない、という条件を見落とさない

布目のような細かい織り目がある壁に、手のひらを近づけて表面の質感を確かめている手元

ウタマロクリーナーを壁紙に使ううえで、いちばん大事なのがこの条件です。用途の欄だけを読むと、壁紙全般に使えるように見えてしまいますが、公式サイトは使えないものもはっきり書いています。

公式サイトの「使えないもの」に、水拭きできない壁紙が入っている

商品情報の「使えないもの」には、「水拭きできない家具・床・壁紙など、天然の石材、うるし等の塗り製品、銀製品、自動車、液晶・プラズマディスプレイの表面、革製品など。」と書かれています。

商品の特長を説明した箇所にも、「その他水拭きできる家具・床・壁紙など家中のお掃除に使えることが特長です。」に続けて、「※水拭きできない家具・床・壁紙など一部使えないものもあります。」という注記があります(出典:ウタマロクリーナー|ウタマロ公式サイト、前出)。

つまり、ウタマロクリーナーを使うかどうかを考えるとき、まず確かめるべきなのは、自分の家の壁紙が水拭きできるものかどうかです。ここが最初の分かれ目です。

自分の壁紙が水拭きできそうかを見当づける目安

壁紙メーカー各社のお手入れの案内は、壁紙の種類ごとに分かれています。サンゲツのお手入れのページは「壁紙の種類でお手入れや汚れを落とす方法が違います。」と書き出し、一般ビニル壁紙、フィルム汚れ防止壁紙、織物壁紙、珪藻土壁紙を分けて案内しています(出典:サンゲツ「壁紙のお手入れ方法」)。

ただ、壁紙の種類の見分け方そのものを書いた資料は、今回確かめたサンゲツ・リリカラ・シンコールのお手入れの案内には見当たりませんでした。ここからは、メーカーの資料に書かれている素材の性質をもとにした、見当のつけ方の目安です。決め手ではない点を、先にお断りしておきます。

1つ目の目安は、住宅で使われている壁紙の大半がビニールの壁紙だという点です。サンゲツは「ビニル壁紙は、住宅用壁紙の約90%を占めています。」と説明しています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。一般のビニールの壁紙であれば、サンゲツ・リリカラ・シンコールとも、水拭きと中性洗剤での拭き取りを案内しています。

2つ目の目安は、表面の素材です。今回確かめたメーカーの資料で水拭きを避けるよう案内されているのは、紙や織物のように、水を吸いやすい素材を表面に使った壁紙です。リリカラは、紙壁紙について「水を吸い込みやすい素材の性質上、一度水汚れが染込んでしまうと拭き取れないのが特徴です」「シミの原因になるので水拭きはしないでください」と書いています(出典:リリカラ「紙壁紙のお手入れ方法」)。織物壁紙については「水を吸いやすい素材の性質上、一度水汚れや手あかなどが付くと落としにくく、壁紙の表面を水拭きできないのが特徴です」としています(出典:リリカラ「織物壁紙のお手入れ方法」)。サンゲツも、織物壁紙について「濡れたタオルや洗剤で拭き取るとシミの原因になります」と案内しています。珪藻土の壁紙については、サンゲツが「力を入れて拭き取ると表面破損の原因になります」とし、汚れが目立つ場合は「かたく絞った布で汚れをたたくようにして落としてください」と、ビニールの壁紙とは違う手入れを案内しています。

表面に布の織り目や糸が見える、紙そのものの風合いがある、細かな粒がざらざらと付いている。こうした壁は、水拭きできない種類の可能性を考えておく、という見方になります。反対に、ツルッとした、またはビニール特有の型押しの凹凸がある壁は、ビニールの壁紙であることが多いと考えられます。

ただし、壁紙の種類を見た目や手触りだけで決めつけるのは避けてください。ビニールの壁紙には、織物や和紙、塗り壁のような見た目に仕上げたデザインもあります。逆に、和室や玄関、リビングの一面など、部分的に違う種類の壁紙が使われていることもあります。

3つ目の目安は、品番や資料です。家を建てたときやリフォームしたときの書類に壁紙の品番が残っていれば、メーカーの商品ページや見本帳で素材やお手入れの注意を確かめられます。

壁紙の代表的な種類とそれぞれの特長、種類が分からないときの考え方は、壁紙の種類は代表的な4つ|住宅用の約9割はビニールクロス、分からないときの確かめ方で詳しく解説しています。

分からないうちは、水拭きも洗剤も試さない

目安を見ても種類が分からないときは、ウタマロクリーナーに限らず、水拭きや洗剤を試すのはいったん控えるほうが安全です。強くこするのも同じです。

紙や織物の壁紙は、先に見たとおり、一度水が染み込むとシミになって戻らないことがあります。分からないまま試して、汚れの上にシミを重ねてしまうと、元の汚れより目立つことにもなりかねません。

そのうえで、施工した業者や購入した店舗が分かれば、品番や壁紙の種類を問い合わせてみてください。電話で聞けば済むことも多く、記録が残っていれば、どの種類の壁紙かがはっきりします。どちらも分からず、確かめる手がかりが無いときは、日常のお手入れは乾いた布やハタキでホコリを払う程度にとどめておくのが無難です。

壁紙メーカー側も、中性洗剤を基本の対処として案内している

壁の縦の継ぎ目の上に、手が布を当てている様子

ここまでは洗剤のメーカーの案内でした。ここからは、壁紙を作っている側の案内を見ていきます。ウタマロクリーナーという商品名は出てきませんが、汚れを落とすときに何を使うよう案内しているかは、各社とも書いています。

サンゲツ・リリカラ・シンコールとも、中性洗剤が基本

サンゲツのお手入れのページは、一般ビニル壁紙について、汚れは「かたく絞ったスポンジやタオルで汚れを吸い取るように拭き取ってください。落ちにくい場合は中性洗剤をご使用ください。」としています(出典:サンゲツ「壁紙のお手入れ方法」、前出)。サンゲツのメンテナンスの資料にも、「軽い汚れであれば、水拭きや洗剤(薄めた中性洗剤等)で落とすこともできます」とあります(出典:サンゲツ「壁紙のメンテナンス(一般ビニル壁紙)」)。

リリカラは、汚れが付いたときは水に浸して固く絞った布で拭き取り、「水だけでは落ちない場合は、家庭用中性洗剤を使うと効果的です。」としています(出典:リリカラ「壁紙のお手入れ方法」)。シンコールも、一般ビニル壁紙について「落ちにくい場合は水か中性洗剤を薄めて拭き取り、仕上げは乾布で拭き取りましょう。」と案内しています(出典:シンコール「ビニル壁紙をキレイに保つお手入れ方法」)。

サンゲツ・リリカラ・シンコールの3社とも、一般のビニールの壁紙について、水拭きと中性洗剤での拭き取りを案内しています。ウタマロクリーナーの液性は中性なので、壁紙メーカーが基本として案内している洗剤の液性と同じです。中性洗剤を水で薄めて使うときの基本の手順や、汚れの種類ごとの洗剤の選び方は、壁紙の掃除に使う洗剤はどれがいい?汚れ別の選び方と使ってはいけない洗剤の見分け方で解説しています。

「薄めて使う」案内と、そのまま吹き付けるスプレー

1つ、資料を読むときに気になる点があります。壁紙メーカーの案内には、中性洗剤を薄めて使う前提の書き方が目立つことです。

サンゲツの資料は「薄めた中性洗剤等」、シンコールは「水か中性洗剤を薄めて」と書いています。リリカラの一般ビニル壁紙のページは、さらに具体的に「中性洗剤(食器食品用)を洗剤の表示に従って必ず水でうすめてご使用ください。」としています(出典:リリカラ「ビニル壁紙のお手入れ方法」)。

ウタマロクリーナーは、薄めずに使うスプレー式の洗剤です。壁紙メーカーの「薄めた中性洗剤」に、薄めずに使うスプレー式の中性の住宅用洗剤がそのまま当てはまるのかは、どちらの資料にも書かれていません。ウタマロクリーナーと壁紙メーカーが案内する中性洗剤は、液性は同じでも、使い方の想定まで同じとは限らない、ということは知っておいてよい点です。

このあとに見る拭き残しの注意は、ここに関わってきます。

拭き残しは変色の原因、という注意はどの社も共通

壁紙メーカーの案内で、どの社にも共通しているのが拭き残しの注意です。サンゲツは「壁紙表面に残った洗剤は変色の原因になりますので、真水かぬるま湯できれいに拭き取ってください。」、リリカラは「洗剤を使用したときは、変色の原因となるので、必ずきれいな水で壁紙の表面に残った洗剤を拭き取ってください。」、シンコールは「洗剤の拭き残しは変色の原因になります。」としています。

一方、ウタマロクリーナーの商品ページは、拭き取りについて「水で濡らして固くしぼった布で拭き取った方が汚れとよく馴染み、ガンコな汚れをしっかりと落とします。2度拭きは不要です。」と書き、続けて「※洗剤の残り感が気になるようでしたら2度拭きしてください。」と添えています。よくある質問でも「基本的には2度拭きは必要ありません」と答えています(出典:Q&A|ウタマロ公式サイト、前出)。

製品の側は「基本は2度拭き不要」、壁紙メーカーの側は「残った洗剤は水で拭き取る」と、書き方が分かれています。ただ、ウタマロクリーナーは界面活性剤を含む洗剤で、壁紙メーカーが注意している「洗剤」に当たります。製品の側も、残り感が気になれば2度拭きを、と書いています。

壁紙に使うときは、壁紙メーカーの注意に合わせて、最後に固く絞った布で水拭きし、乾いた布で仕上げておくほうが、変色の心配を減らせます。ビニールクロスを水拭きするときの基本の手順と、仕上げ拭きが要る理由は、壁紙は水拭きしていい?ビニールクロスはOK、織物・和紙はNGな理由で解説しています(中性洗剤を水で薄めて使う前提で書かれています)。

つなぎ目に水を入れない、強くこすらない

拭き方についても、壁紙メーカーの注意があります。

リリカラは「つなぎ目に逆らって拭いてしまうとそこから壁紙がはがれてしまう恐れがあるので注意してください。」「つなぎ目に水が入ると剥がれの原因になるので、濡らした布はしっかり絞りましょう。」としていて、つなぎ目は多くの場合縦にあるので、リリカラは縦方向に拭くよう勧めています。シンコールも「壁紙のつなぎ目に水分が入ると剥がれの原因になります。」と書いています。

こすり方では、リリカラが「強い力で拭いてしまうと、壁紙表面の凹凸が潰れてしまったりキズが付くことがあるのでご注意を!」、シンコールが「強くこすると、汚れが広がったり染み込んだり、表面が破損する場合があります。」としています。

ウタマロクリーナーの商品ページは泡で汚れに密着させる使い方を紹介していますが、壁紙に直接吹き付けるか、布に吹き付けてから拭くかまでは書いていません。資料に書かれていることではありませんが、つなぎ目に液が流れ込むのが気になる場所では、布に少量吹き付けてから拭く、というやり方も考えられます。

同じく資料に書かれていることではありませんが、水拭きできる壁紙だと分かったうえで初めて使うときは、家具の陰など目立たない場所で、布に少量吹き付けて拭いてみて、乾いたあとに色やツヤが変わっていないかを先に確かめておくと、思わぬ変化に早く気づけます。壁紙メーカーの資料で「目立たないところで試す」と書かれているのは、一般のビニールの壁紙に中性洗剤を使う場面ではなく、消毒用アルコールやかび取り剤を使う場面です。

強い洗剤・シンナー・漂白剤・研磨剤は使わない

使ってはいけないものも、壁紙メーカーははっきり書いています。

サンゲツのお手入れのページは「強い洗剤やシンナーなどの有機溶剤は、変色や表面破損の原因になりますので使用しないでください。」としています。メンテナンスの資料には、さらに「有機溶剤、漂白剤、研磨剤は使用しないでください。劣化促進・変色・破損のおそれがあります。」とあります。リリカラも、一般ビニル壁紙について「強い洗剤やシンナーなどの有機溶剤は、変色や表面破損の原因になるので使用しないでください。」と書いています。

ウタマロクリーナーは、液性が中性の住宅用合成洗剤で、少なくとも商品情報の上では、メンテナンスの資料が名指ししている「有機溶剤、漂白剤、研磨剤」のどれかとして案内されている製品ではありません。

汚れ防止壁紙に使えるかは、資料から言える範囲で

汚れ防止の加工がされた壁紙に使ってよいか、という点も気になるところです。

サンゲツは、フィルム汚れ防止壁紙について「日常の汚れは、かたく絞ったスポンジやタオルで水拭きしてください。落ちにくい場合は中性洗剤や消毒用アルコールをご使用ください。」と案内しています(出典:サンゲツ「壁紙のお手入れ方法」、前出)。リリカラやシンコールも、汚れ防止壁紙について、水拭きと中性洗剤での拭き取りを案内しています。

ウタマロクリーナーは中性なので、汚れ防止壁紙にも使える可能性はあります。ただし、ウタマロクリーナーの公式サイトは「汚れ防止壁紙」について何も書いていません。壁紙メーカーの側も、ウタマロクリーナーという製品を名指ししてはいません。汚れ防止壁紙に使えると言い切れるだけの資料はない、というのが正確なところです。

リリカラは、汚れ防止壁紙について「表面のフィルムが破損すると、その部分の汚れ防止機能が損なわれます。」とも書いています。使うとしても、こすらずに拭き取ることが前提になります。

重曹・セスキ・アルカリ電解水と比べて、ウタマロクリーナーはどう違うか

壁紙の掃除を調べていると、重曹、セスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水もよく名前が出てきます。どれも身近な洗浄剤ですが、壁紙に使うことを考えたときの位置づけは、ウタマロクリーナーとは違います。

違いは、液性と、壁紙メーカーの案内に出てくるかどうか

まず液性です。重曹、セスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水は、いずれもアルカリ性の洗浄剤です。ウタマロクリーナーは中性です。

次に、壁紙メーカーの案内との関係です。壁紙メーカーが汚れ落としに案内しているのは、水拭きと中性洗剤が基本です。消毒用アルコールは、たとえばサンゲツがフィルム汚れ防止壁紙の落ちにくい汚れについて挙げているように、壁紙の種類や汚れを限った案内の中に出てきます。重曹、セスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水は、その案内に出てきません。

ウタマロクリーナーも、壁紙メーカーの案内に商品名で出てくるわけではありません。ただ、壁紙メーカーが基本として挙げている「中性洗剤」と液性が同じで、しかも製品の側が「水拭きできる壁紙」を用途として書いています。重曹などと違い、ウタマロクリーナーは、洗剤の側と壁紙の側の両方の資料から、使うことを考える根拠をたどれます。ただし、先に見た「薄めて使う」の案内や汚れ防止壁紙のように、資料だけでは決まらない点も残ります。

アルカリ性の洗浄剤を壁紙に使うことについて、それぞれの製品のメーカーが何を書いているかは、製品ごとに事情が違います。それぞれの製品のメーカーの用途表示と、壁紙メーカーの案内との関係は、次の記事で解説しています。

中性で用途に入っていても、どんな汚れでも落ちるわけではない

一方で、壁紙に使ってよいことと、汚れが落ちることは別の話です。

ウタマロクリーナーの公式サイト自身が、「汚れ落ちの程度は汚れがついてから経過した時間や、汚れの種類によって異なります」と書いています。壁紙メーカーの側も、サンゲツの資料が「長年、蓄積した汚れは落とすことが難しいため、定期的に拭き掃除をお願いします。」、「タバコの煙やキッチンの油煙などは壁紙を黄変させ、汚れがとれなくなることがあります。」としています。シンコールも、汚れ防止壁紙についてでさえ「タバコのヤニや、時間が経ったしつこい汚れなどを完全に拭き取ることは困難です。」と書いています。

用途に入っている汚れであっても、長い時間をかけて染み付いた黄ばみやヤニは、拭き取りでは戻らないことがあります。どこまで落ちるかは、試したあとの状態で見ることになります。タバコのヤニについては壁紙のヤニ・タバコ汚れは掃除で落ちる?張り替えに切り替える4つのサインと見積もりの確認点、黄ばみの原因の見分け方については壁紙の黄ばみの原因は?手垢・日焼け・ヤニの見分け方と、掃除で落ちなかったときの選択肢で解説しています。

落ちない汚れは、張り替えの範囲と費用で考える

ウタマロクリーナーを、水拭きできる壁紙に、こすらず使い、拭き残しも取った。それでも汚れが残る場合は、落とし方を探し続けるより、張り替えるとどうなるかで考えてみる段階です。

判断の目安になるのは、試したあとの状態

掃除で落ちるかどうかは、汚れの種類や、汚れが付いてからの時間で変わります。表面に付いた汚れは拭き取りで落ちることがありますが、時間が経った汚れや黄ばみは落ちにくくなることがあります。

張り替えを考える判断の目安になるのは、試したあとの壁の状態です。乾いたあとも汚れがはっきり残っている、拭いた場所と拭いていない場所の境目が出てしまった、こすった場所の質感やツヤが変わった、しばらくするとまた同じ場所に出てくる。こうした状態であれば、これ以上壁紙を傷めないためにも、こすり続けずに張り替えを選択肢に入れて考えるほうが落ち着きます。

同じ場所に繰り返し出てくる汚れやシミは、湿気や結露、水漏れのように、壁紙の外に原因があることもあります。その場合は張り替えるだけでは同じことが起きるおそれがあるので、張り替えの相談のときに、繰り返し出ていることも伝え、原因の確認が別に必要になりそうかも聞いておきましょう。

すでにこすって型押しが潰れたり、テカりが出たりした場合も、掃除で元の凹凸に戻すことはできません。そのときは、張り替えるか、傷んだ箇所だけを目立たなくするリペアの業者に頼むか、という考え方になります。リペアは、どこまで目立たなくできるかが状態によって変わり、直しても近くで見ると分かることがあります。

張り替えは1面単位が基本になる

壁紙はロール状のものを上から下へ貼り継いでいくため、汚れた部分だけを四角く切り取って貼り直すと、その継ぎ目と色の差が目立ちます。既存の壁紙は日焼けや汚れで色が変わっているので、同じ品番でも、新しく貼った部分だけが浮いて見えることがあります。

このため、張り替えの範囲は、壁の面で区切った1面単位が基本になります。部分的に張り替える場合の費用や色の注意点、張り替えずに直すリペア業者との比べ方は、壁紙の部分張り替えはできる?2つの直し方と、1面張り替えと比べた費用・色の注意点で解説しています。

気になる箇所が複数ある場合は、まとめて依頼するほうが1箇所あたりの負担は小さくなります。現地への移動や養生、道具の準備と片づけには、施工する面積に関係なく一定の手間がかかるためです。

見積もりのときに「何を試したか」を伝える

現地調査や見積もりを依頼するときは、これまでどこまで試したかを伝えておくと話が早くなります。水拭きをしたか、ウタマロクリーナーのような中性洗剤を使ったか、ほかの洗浄剤やメラミンスポンジを使ったか。それで落ちたのか、落ちなかったのか。

こすって表面の状態が変わってしまった場合も、そのまま伝えてください。隠す必要はありません。こすって表面がテカったり色が変わったりしても、多くは壁紙の表面だけの話で、下地まではあまり影響しません。

そのうえで、張り替えるとしたらどの範囲になるのか、いくらくらいかかるのかを聞いてみてください。張り替えるかどうかの判断は、その金額を見てからでも遅くありません。

まとめ

ウタマロクリーナーは液性が中性の住宅用合成洗剤で、公式サイトは用途に「水拭きできる壁紙」を挙げ、特長の例として「壁の手アカ、タバコのヤニ汚れ」も紹介しています。一方で、「使えないもの」には「水拭きできない家具・床・壁紙など」が入っています。まず確かめるべきなのは、自分の家の壁紙が水拭きできるかどうかです。

サンゲツによれば住宅用壁紙の約90%をビニル壁紙が占めていて、一般のビニールの壁紙であれば、壁紙メーカー各社も水拭きと中性洗剤での拭き取りを案内しています。紙や織物のように水を吸いやすい素材の壁紙は、今回確かめたメーカーの資料で水拭きを避けるよう案内されています。見た目や手触りは目安になりますが、決め手にはなりません。種類が分からないうちは水拭きも洗剤も控え、品番の記録や、施工した業者・購入した店舗への問い合わせで確かめてください。確かめる手がかりが無ければ、乾いた布でホコリを払う程度にとどめておきます。

使うときは、壁紙メーカーの注意に合わせて、強くこすらない、つなぎ目に水を入れない、最後に固く絞った布で水拭きして洗剤を残さない、の3つを守ると、壁紙を傷めるリスクを抑えやすくなります。水拭きできる壁紙だと分かったうえで初めて使うときは、その前に目立たない場所で少量を試し、乾いたあとの色やツヤを確かめておくと、思わぬ変化に早く気づけます。製品の側は2度拭きを基本は不要としていますが、壁紙メーカーは各社とも洗剤の拭き残しを変色の原因としています。汚れ防止壁紙にも使える可能性はありますが、ウタマロクリーナーの公式サイトは汚れ防止壁紙について書いておらず、言い切れるだけの資料はありません。

重曹、セスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水はアルカリ性で、壁紙メーカーの案内に出てきません。ウタマロクリーナーは、壁紙メーカーが基本とする中性洗剤と液性が同じで、製品の側も壁紙を用途に挙げています。ただし、公式サイト自身が書いているとおり、汚れの落ち具合は汚れの種類と経過した時間で変わります。

水拭きできる壁紙だと確かめたうえで試しても汚れが残る、こすって質感が変わってしまった。そうなったら、落とし方を探すより、壁紙を張り替えるとどの範囲になっていくらかかるのかを確かめてみてください。同じ場所に繰り返し出る汚れやシミは、張り替えだけでは再発するおそれがあるので、その旨を伝え、原因の確認が必要かもあわせて相談しましょう。範囲は1面単位が基本で、気になる箇所をまとめて依頼すれば1箇所あたりの負担は小さくなります。まずは、フォームか電話で、何を試したかと今の壁の状態を伝えてみてください。

ウタマロクリーナーで落ちなかった汚れや、こすって質感が変わってしまった箇所は、今の状態のままご相談ください。張り替える範囲と費用のお見積もりは無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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