壁紙のコーキングは自分でできる?失敗しやすい3つのポイントと、張り替えを考える目安

白い壁紙の壁の縦の継ぎ目に細い隙間があり、床には白いコーキング剤のチューブが置かれている

部屋の隅や、壁紙と壁紙の継ぎ目に、細い隙間が開いている。白い壁紙の間から、奥の下地の色がうっすら見えている。こうした隙間を、ホームセンターなどで売られている「コーキング剤」で埋められないかと考えている方もいると思います。

先に結論をお伝えします。壁紙の角や継ぎ目にできた細い隙間は、壁紙用のコーキング剤で埋めて目立たなくできることがあります。ただし、色選びを間違えると埋めた部分だけが目立つ、水がかかる場所には向かない製品がある、隙間が広いと使えない製品がある、といった向き不向きがあります。一度乾くと取り除くのが難しいので、最初に入れるときの見極めが大切です。隙間が1〜2箇所で、手の届く場所にあり、周りの壁紙や下地が傷んでいなければ、自分で試してみる余地があります。何度埋めてもまた開く、いくつもの継ぎ目に出ている、周りにシミやカビがある、といった場合は、張り替えを含めて一度業者に見てもらうことをおすすめします。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 壁紙用のコーキング剤とは何か、色の選び方と、使うときの基本の流れ
  • 自分で使うときに失敗しやすい3つのポイント(色選び、水がかかる場所、隙間の広さと使う場所)
  • 自分で対処できる範囲と、張り替えを考えたほうがよい目安
  • 業者に相談するときに伝えておくとよいこと、聞いておきたいこと

読み終えるころには、目の前の隙間を自分で埋めてみるか、見てもらうかの判断がつきやすくなるはずです。

自分で埋めてよい隙間なのか判断がつかない方は、電話で隙間のある場所や長さ、数、すでにコーキング剤を入れたかどうかを、分かる範囲でお聞かせください。張り替えを考えたほうがよい状態かどうかの目安も含めてご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


壁紙の角・継ぎ目にできる隙間は「コーキング」で埋められることがある

壁紙は、裏に塗った糊で下地の板に留められ、1枚ずつ突き合わせて貼り継がれています。年数がたつと、その突き合わせの部分や部屋の隅に、細い隙間が開いてくることがあります。まず、こうした隙間を埋める「コーキング」とはどういうものかを整理します。

「コーキング」とは、すき間や継ぎ目に詰め物をしてふさぐこと

壁紙メーカーのリリカラは、「「コーキング」とは、建築物のすき間や継ぎ目に詰め物をしてふさぐことをいいます」と説明し、その役割を果たすものを「コーキング剤」と呼んでいます(出典:リリカラ「壁紙DIY初心者必見!リリカラコーク徹底解説ガイド」)。壁紙用のコーキング剤は、チューブから細く押し出せるペースト状のもので、隙間に入れて乾かすと固まって、隙間をふさぎます。

壁紙用のコーキング剤は、メーカーごとに商品名が付いています。たとえば、ヤヨイ化学の「ジョイントコーク」、リリカラの「リリカラコーク」、セメダインの「かべシール」などがこれにあたります。「ジョイントコーク」という名前で呼ばれることも多いのですが、もとは1社の商品名です。

同じガイドでは、壁紙を一度ぴったり貼り付けても、「のりの乾きと共に壁紙がわずかに収縮して出来たすき間から下地が見えてきたり」することがあり、そうしたときにコーキング剤で目立たなくできると案内しています(出典:同上)。継ぎ目に隙間が開く原因はほかにもあり、どの原因かによって「まだ様子を見てよいか」「張り替えどきか」の見方が変わります。隙間が開く原因と、隙間の幅や数で見る張り替えどきの目安は、壁紙の継ぎ目の隙間、原因は?「まだ大丈夫」か「張り替えどき」を見分ける3つの目安で詳しく解説しています。この記事では、開いてしまった隙間をコーキング剤で埋めるときの考え方を中心に扱います。

なお、壁紙の端が持ち上がってめくれている場合は、隙間とは直し方が違います。めくれは、まず糊やボンドで貼り戻すのが基本で、コーキング剤は、そのあとに残った細い隙間を埋めるために使う、と考えておくと分かりやすくなります。自分で貼り戻せる条件と直し方は、継ぎ目のめくれなら壁紙の継ぎ目が剥がれてきたら?1〜2箇所なら自分で貼り戻せる条件と、補修・張り替えの費用、出っ張った角(出隅)の剥がれなら壁紙の角が剥がれてきたら?自分で貼り戻せる条件と、業者に頼む場合の費用の考え方で解説しています。

色の種類が多く、壁紙の色に近いものを選べる

壁紙用のコーキング剤は、白い壁紙だけでなく、ベージュやグレー、木目に合わせた茶系など、さまざまな色が用意されています。

たとえば、ヤヨイ化学は「ジョイントコークA」の色見本帳を39色としています(出典:ヤヨイ化学「コーキング剤に関するご質問」、ヤヨイ化学「ジョイントコークA」)。サンゲツは内装用コーキング剤「カラーコーク」を34色(出典:サンゲツ「壁紙用副資材オススメ商品」)、セメダインは「かべシール」を全11色(出典:セメダイン「かべシール」)、リリカラは「リリカラコーク」を9色とクリアの全10色(出典:リリカラ「壁紙DIY初心者必見!リリカラコーク徹底解説ガイド」、前出)で用意しています。

色が多いのは、隙間を埋めた部分を周りの壁紙になじませるためです。ただ、数が多いぶん、どの色を選ぶかで仕上がりが変わります。色選びで気をつけたいことは、次の章で詳しく見ていきます。

張り替えの仕上げでも、入隅・コーナー・継ぎ目にコーキングが使われる

コーキング剤は、DIYで隙間を直すための補修材というだけではありません。壁紙の張り替えの現場でも、仕上げの工程でコーキングを使うことはよくあります。使われるのは、部屋の隅(壁と壁が突き当たるへこんだ角。入隅といいます)や、天井と壁の境目などのコーナー、壁紙どうしの継ぎ目です。

張り替えのときは、古い壁紙を剥がし、下地を整えてから新しい壁紙を貼り、最後に必要な場所へコーキングを入れて隙間を目立たなくします。新しく貼った壁紙でも、部屋の隅や継ぎ目にはわずかな隙間が出ることがあるためです。

つまり、壁紙の隙間をコーキング剤で埋めること自体は、業者の施工でも行われている、ごく一般的な方法です。自分で試すときに難しいのは、方法そのものよりも、色や量、使う場所の見極めのほうです。

使うときの基本の流れ

製品によって細かな使い方は違うので、実際に使うときは、買った商品の説明を必ず確かめてください。そのうえで、メーカーの案内に共通する基本の流れは、次のようになります。

  • 隙間の周りの汚れやほこりを落とす
  • 周りの枠や壁紙に付かないよう、必要に応じて養生テープで保護する
  • ノズルの先を、隙間の幅に合わせて適度に切る
  • 隙間に沿って細く入れ、水で濡らした指などで平らにならす
  • はみ出した分は、乾く前に拭き取る

サンゲツは、カラーコークの使い方として、枠周りなどに付かないよう養生テープなどで処置すること、充填前に表面の汚れを落とし、ノズルの先端を適度に切り落とすこと、充填後に指を水に濡らして平らにすることを挙げています(出典:サンゲツ「壁紙用副資材オススメ商品」、前出)。

ノズルの切り方には注意が要ります。リリカラは、ノズルを「大きくカットしてしまうと余分なコーキングがあふれ出し、すき間以上のコーキングを拭き取る必要が生まれます」と注意しています。また、硬化しきれない場合は湿度や温度が適切でなかった可能性があるとして、15℃以上の温度で作業するよう案内しています(出典:リリカラ「壁紙DIY初心者必見!リリカラコーク徹底解説ガイド」、前出)。ノズルは小さめに切り、足りなければ少しずつ広げる、と考えておくと失敗が少なくなります。

自分でコーキングを使うときに失敗しやすい3つのポイント

壁の表面に、白いコーキング剤がはみ出して筋や粒になって付いている

コーキング剤は手軽に使える材料ですが、入れたあとに「かえって目立ってしまった」「すぐにまた切れた」となることもあります。ここでは、失敗しやすい点を「色選び」「水がかかる場所」「隙間の広さと使う場所」の3つに分けて見ていきます。

色選びを間違えると、埋めた部分だけが目立つ

いちばん多い失敗は、色選びです。コーキング剤には色が付いたタイプのほかに、クリア(透明)のタイプもあります。「透明なら何色の壁紙にも合うだろう」と考えがちですが、クリアは思ったように透明にはならないことがあります。

ヤヨイ化学は、ジョイントコークAのクリアについて、ペースト状態では白色で、乾燥に伴い徐々にクリアになるものの、「クリアといってもガラスのような透明感はなく半透明の色合いになります」と書いています。あわせて、ジョイントコークAの乾燥被膜には「ツヤがあり」とも書いています(出典:ヤヨイ化学「コーキング剤に関するご質問」、前出)。リリカラも、クリアのタイプは「乾燥後ツヤが出るので、平面ジョイントは非推奨です」としています(出典:リリカラ「壁紙DIY初心者必見!リリカラコーク徹底解説ガイド」、前出)。ツヤのない壁紙の中に、光沢のある線が1本入ると、照明の当たり方によっては、そこだけが光って見えることがあります。

埼玉県鴻巣市の相談事例では、天井の継ぎ目が浮いてきたところを、市販の透明のジョイントコークで直そうとしたところ、その部分だけが光って目立ってしまいました。そのあと白で塗り直しても、継ぎ目の部分だけが目立つ状態は消えませんでした(【相談事例】埼玉県鴻巣市:天井のクロスの継ぎ目を自分で補修したら跡が目立ってしまったご相談)。

色付きのタイプでも、塗ったときと乾いたときで色味は少し変わります。ヤヨイ化学は、ペースト状態(塗布時)と乾燥した状態では色が多少異なり、「乾燥被膜は少し色が濃くなる傾向があります」と書いています。太陽光か照明かといった光源の違いでも、色味が変わって見えることがあるそうです(出典:ヤヨイ化学「コーキング剤に関するご質問」、前出)。

もう一つ気をつけたいのは、入れたあとにやり直しにくいことです。ヤヨイ化学は、ジョイントコークの専用除去剤は無く、壁紙などに付いて一度乾いてしまうと「除去作業は困難となります」としています。シンナーなどの溶剤で取ろうとすると、壁紙まで溶かすおそれがあるので勧められない、とも書いています(出典:同上)。色が合わなかったからといって、あとから取り除いて入れ直すのは簡単ではありません。

こうしたことから、色は、クリアではなく、壁紙の色に近い色付きのものを選ぶのが無難です。白い壁紙なら白やアイボリー、色のある壁紙なら、その壁紙に近い色が用意されているかを確かめてください。ただし、色付きであれば必ず目立たない、というわけではありません。迷ったら、目立たない場所で少しだけ試し、乾いてからの色とツヤを確かめてから広げると安心です。入れる量も、少なめにしておくほうが失敗したときの跡が小さく済みます。

水がかかる場所に向かない製品がある。水回りの防水シーリングとは別物

壁紙用のコーキング剤は、水に強い材料とは限りません。たとえばヤヨイ化学は、「「ジョイントコーク」の耐水性は、それ程高くはありません。水廻り、床・巾木箇所等、水がかかりそうな箇所への施工は避けてください」と書いています(出典:ヤヨイ化学「コーキング剤に関するご質問」、前出)。

ここで混同しやすいのが、キッチンや洗面台、浴室のタイルの際などに使われている、防水のためのシーリング材です。名前は同じ「コーキング」でも、水の侵入を防ぐために使う材料と、壁紙の隙間を目立たなくするための材料は、目的も性質も違います。水回りの防水の目地が変色した、カビが出た、切れてきた、という場合は、壁紙用のコーキング剤で直すものではないと考えてください。壁紙用の製品を水がかかる場所に使いたいときは、使える場所が製品の表示に含まれているかを必ず確かめてください。

壁紙用のコーキング剤は、湿気が多い場所で変色することもあります。ヤヨイ化学は、施工してから時間が経った現場でジョイントコークがピンク色に変色した事例として、「廻り縁等に塗布されたオイルステインや塗料等の着色成分がコーキング剤に移行し、ピンク色に変色した」ことと、「コーキング剤表面が湿気・結露等で発カビし、ピンク色に変色した」ことを挙げています。ただし、原因は特定できないとしたうえでの過去の事例です(出典:同上)。

結露が出やすい北側の部屋の隅や、窓の近くの継ぎ目などに入れる場合は、変色が起きることもあると知っておくとよいでしょう。隙間の周りにシミやカビが出ているなら、コーキング剤でふさぐ前に、湿気の原因を確かめることが先になります。

隙間が広い場合や、使う場所によっては、向かない製品がある

コーキング剤は、細い隙間を埋めるためのものです。サンゲツは、カラーコークの注意事項に「差し込む隙間が広い場合はお使いいただけません」と書いています(出典:サンゲツ「壁紙用副資材オススメ商品」、前出)。隙間が広く開いている場合は、コーキング剤で埋めようとするより、なぜそこまで開いたのかを確かめたほうがよい状態と考えられます。

また、製品によっては、使える場所が分かれていることがあります。ヤヨイ化学は、ジョイントコークAを「入隅・コーナー部に使用する内装用コーキング剤」とし、壁紙のジョイント部(平らな継ぎ目)の目透きや剥がれの補修には「ペネット」という別の製品を案内しています(出典:ヤヨイ化学「コーキング剤に関するご質問」、前出)。リリカラも、リリカラコークの注意点として「平面ジョイントへの使用は非推奨です。入隅への使用をおすすめしています」と書いています(出典:リリカラ「壁紙DIY初心者必見!リリカラコーク徹底解説ガイド」、前出)。

一方で、セメダインはかべシールの用途を「屋内の取り合い、壁紙継目や壁紙貼りの下地処理」としています(出典:セメダイン「かべシール」、前出)。どこに使える製品かは、メーカーや製品によって案内が違います。

そのため、「部屋の隅の隙間」と「壁の途中のまっすぐな継ぎ目の隙間」では、同じ製品が使えるとは限りません。買う前に、パッケージや商品ページで、使いたい場所が用途に含まれているかを確かめてください。壁の途中の平らな継ぎ目は、コーキング剤を入れると線として目立ちやすい場所でもあるので、色やツヤの影響も受けやすくなります。

自分で対処できる範囲と、張り替えを考えたほうがよい目安

壁の角の継ぎ目の隙間まわりに、茶色いシミと黒いカビが広がっている

ここまで見てきたことをふまえて、自分でコーキング剤を試してよい隙間と、業者に見てもらったほうがよい隙間の目安を整理します。目安であって、当てはまれば必ずきれいに直る、というものではありません。

1〜2箇所で、手が届き、周りが傷んでいなければ、自分で試せる余地がある

自分でコーキング剤を試しやすいのは、次の条件がそろっている隙間です。

  • 隙間が細く、1〜2箇所程度にとどまっている
  • 床に立ったまま手が届く高さにある
  • 隙間の周りの壁紙がめくれたり、硬くなって欠けたりしていない
  • 周りにシミやカビ、湿った跡がない
  • 水がかかる場所ではない

この条件がそろっていれば、壁紙の色に近いコーキング剤を少量入れることで、離れて見れば分からない程度まで目立たなくできることがあります。ただ、周りとまったく同じ見た目にはならないこともあります。目指せるのは「目立たなくする」までと考えてください。

一方で、天井と壁の境目のように脚立を使わないと届かない場所は、手の届く場所よりも慎重に考えてください。上を向いたまま両手を使う作業になるので、脚立の上では体を支えにくく、脚立からの落下によるけがは一般的にも多いものです。脚立の扱いに慣れていない方や、体力に不安のある方は、自分で埋めることはおすすめしません。脚立の扱いに慣れていて、段の低い脚立で無理なく手が届き、隙間が1〜2箇所で、周りにシミやカビ、湿った跡がなく、壁紙や下地が傷んでおらず、水がかかる場所でないなら、こうした危険を承知のうえで自分で試すこともできます。急いで埋める必要がなければ、ほかの気になる箇所と一緒に見てもらう形で十分です。

何度埋めてもまた開く、いくつもの継ぎ目に出ているなら、張り替えを考える

一度コーキング剤で埋めた隙間が、しばらくしてまた開いてくることがあります。コーキング剤は隙間を埋めて目立たなくするものなので、隙間が開く原因そのものまでは止められません。同じ場所で何度も切れるなら、壁紙の糊の弱まりや、下地の動きなど、別の原因が続いている可能性があります。

部屋のあちこちの継ぎ目や隅に同じような隙間が出ている場合も、1箇所ずつ埋めていくより、壁紙全体の状態を見てもらったほうがよいことがあります。直したそばから別の継ぎ目が開いてくれば、手間も材料も重なっていくためです。

周りの壁紙が硬くなって、触ると端がぱりぱり欠ける、壁紙の端がめくれて持ち上がっている、という場合も、コーキング剤で隙間をふさぐだけでは収まりません。隙間の開く原因と張り替えどきの見分け方は壁紙の継ぎ目の隙間、原因は?「まだ大丈夫」か「張り替えどき」を見分ける3つの目安、硬くなった壁紙やめくれの扱いは壁紙の継ぎ目が剥がれてきたら?1〜2箇所なら自分で貼り戻せる条件と、補修・張り替えの費用で詳しく扱っています。

また、自分で入れたコーキングの跡が目立ってしまい、上から塗り直しても消えない、という場合も、張り替えを考える一つのきっかけになります。前の章で見たとおり、一度乾いたコーキング剤は取り除くのが難しいからです。

隙間の周りにシミやカビがあるなら、ふさぐ前に原因を確かめる

隙間の周りに、茶色いシミ、黒い点々としたカビ、触ると湿っている跡がある場合は、湿気や結露、水漏れが関係している可能性があります。この状態でコーキング剤を入れても、湿気の原因が残っていれば、また同じ場所が傷むことがあります。前の章で見たように、湿気でコーキング剤そのものにカビが生えて変色した事例もあります。シミの色や出ている場所から原因の見当をつける方法と、原因ごとに張り替えの前にすべきことは、壁紙のシミの原因は?雨漏り・結露・カビ・ヤニの見分け方と、張り替えの前にすべきことで解説しています。

壁を押したときにへこむ、フカフカと沈む、という場合は、下地まで傷んでいることも考えられます。こうしたときは、隙間を埋めるより先に、壁の中で何が起きているかを見てもらうことが必要です。下地の石膏ボードの傷みの見方と、交換になる場合の費用の考え方は、石膏ボードと壁紙は何が違う?傷みは30cmが分かれ目、ボード交換は大工が必要で別途費用で解説しています。

業者に頼む場合は、直し方で費用が分かれる

壁紙の張り替え業者に隙間の補修を頼む場合、費用は直し方によって分かれます。

張り替えを伴わない簡単な補修で済む場合は、1面の張り替えより安い「補修」の料金を設けている業者もあります。一方、傷んだ部分を新しい壁紙に張り替える補修では、傷んだ部分の周りだけを切って貼る場合も、継ぎ目の位置で区切って1枚分を張り替える場合も、職人が来て養生をし、片づけて帰るまでの手間も1面と大きく変わりません。そのため、傷んだ部分だけの張り替えでも、費用は1面の張り替えと同じくらいになりやすくなります。多くの業者は、最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。部分的な張り替えの2つの方法と、色や継ぎ目の見え方の注意点は、壁紙の部分張り替えはできる?2つの直し方と、1面張り替えと比べた費用・色の注意点で扱っています。

張り替え業者とは別に、壁紙を張り替えずに傷んだ箇所だけを直すリペア業者という頼み先もあります。目安は、下地に傷みがない場合で1万〜3万円程度、石膏ボードの補修を伴う場合で1万5,000〜5万円程度で、どちらも傷みの大きさによって幅があります。ただし、条件によっては、近くで見ると直した跡が分かることがあります。

隙間がいくつもの継ぎ目に出ている、周りの壁紙も古くなっている、そろそろ張り替えを考えていた、という場合は、面や部屋をまとめて張り替えるほうが向いています。部分的に直しても周りの壁紙の古さは残り、直す箇所が増えるほど、費用も張り替えに近づいていくためです。同じ部屋のほかの面や別の部屋にも気になるところがあれば、一緒に見てもらうと、1箇所あたりの負担が小さくなることがあります。

業者に相談するときに伝えておくとよいこと・聞いておきたいこと

最後に、業者に見てもらうときに、何を伝え、何を聞いておくとよいかを整理します。

隙間の場所・開き方・数を伝える

相談のときに次のことを伝えておくと、見立てが早くなります。

  • 隙間がある場所(どの部屋の、部屋の隅か、壁の途中の継ぎ目か、天井との境目か、床からの高さ)
  • 隙間の長さと幅、数(ほかの継ぎ目や部屋の隅にも出ているか)
  • いつごろ気づいたか、張り替えてからどのくらい経っているか
  • 隙間の周りの様子(壁紙がめくれていないか、硬くなっていないか、シミやカビ、湿った跡がないか)

張り替えてから数か月〜1年ほどのうちに、いくつもの継ぎ目に隙間やめくれが出てきた場合は、施工が関係している可能性もあります。その場合は、まず張り替えを頼んだ業者に状態を伝えて、見てもらうよう相談してみてください。

隙間の様子を写真に撮っておくと、状況を説明するときの手がかりになります。隙間の近くから撮った写真と、壁のどのあたりかが分かるように少し離れて撮った写真の2枚があると、大きさと場所が伝わりやすくなります。

自分でコーキング剤を入れたなら、何色を、どのくらい入れたかを伝える

すでに自分でコーキング剤を入れている場合は、そのことも業者に伝えてください。商品名が分かればその名前、透明か色付きか、どのくらいの範囲に入れたか、入れたあとにまた切れてきたかどうか、といったことです。

何を使ってどう直したかによって、張り替えのときの下地の整え方が変わることがあります。張り替えるなら、古い壁紙を剥がし、下地を整えてから新しい壁紙を貼るので、自分で入れたコーキングの跡を目立ちにくくできる場合があります。跡が気になって相談しにくい、と感じる必要はありません。

見積もりでは、補修で済む場合と張り替える場合の両方を聞く

見積もりのときは、隙間の部分だけを直す場合と、その面を張り替える場合の、両方の金額を聞いておくと比べやすくなります。部分的な直しを頼むなら、簡単な補修で済むのか、一部の張り替えになるのかもあわせて聞いておくと、金額の違いの理由が分かります。隙間が1〜数箇所で周りの壁紙がまだきれいなら、リペア業者にも見積もりを頼んで並べてみるとよいでしょう。

張り替えを頼む場合は、仕上げで部屋の隅や継ぎ目にコーキングを入れるかどうか、入れるならどんな色にするのかも、聞いておくと安心です。新しい壁紙の色に合わせて仕上げてもらえるかを、見積もりの段階で確かめておけば、仕上がりを見たときの「思っていたのと違う」を減らせます。

まとめ

壁紙の隙間とコーキング剤について、自分で埋めてよい範囲と、見てもらったほうがよい範囲を整理します。

  • 壁紙の角や継ぎ目にできた細い隙間は、壁紙用のコーキング剤で埋めて目立たなくできることがある。コーキング剤は張り替えの仕上げでも、部屋の隅・コーナー・継ぎ目に使われている一般的な材料
  • 色選びで失敗しやすい。クリアのタイプは乾いても半透明でツヤが出ることがあり、色付きのタイプも乾くと少し色が濃くなる傾向がある。一度乾くと取り除くのは難しいので、壁紙の色に近い色付きのもの(白い壁紙なら白やアイボリーなど)を選び、目立たない場所で試してから少量ずつ入れる
  • 壁紙用のコーキング剤には、耐水性がそれほど高くなく、水がかかる場所への施工を避けるよう案内されている製品がある。キッチンや浴室などの防水のシーリングとは別物。着色成分の移行や、湿気・結露による発カビが原因として挙げられた、ピンク色への変色事例もある
  • 隙間が広い場合は使えない製品があり、部屋の隅用か平らな継ぎ目用かなど、使える場所が製品によって分かれていることもある。買う前に用途を確かめる
  • 隙間が1〜2箇所で手が届き、周りの壁紙や下地が傷んでいなければ、自分で試す余地がある。何度埋めてもまた開く、いくつもの継ぎ目に出ている、周りにシミやカビがある、という場合は業者に見てもらう。脚立が要る高い場所は、脚立の扱いに慣れていない方や体力に不安のある方は業者に任せる
  • 業者に頼む場合、簡単な補修なら1面より安い料金を設けている業者もあり、一部を張り替える補修は1面の張り替えと同じくらいになりやすい(多くの業者は最低料金を4万〜6万円程度に設定)。リペア業者なら、下地に傷みがない場合で1万〜3万円程度、石膏ボードの補修を伴えば1万5,000〜5万円程度が目安

隙間を見つけたら、まず隙間の幅と数、手の届く場所か、周りにシミやカビがないか、水がかかる場所ではないかを見てください。どれも問題がなければ、壁紙の色に近いコーキング剤を少量から試してみる価値があります。判断に迷ったり、入れた跡が気になったりしたら、隙間のある場所と数、自分で何を入れたかを伝えて、一度見てもらってください。状況をうまく説明できなくても、まずは電話か問い合わせフォームで、分かる範囲のことを伝えてみてください。

何度埋めても隙間がまた開く、いくつもの継ぎ目に出ている、自分で入れたコーキングの跡が目立ってしまったなど、自分で直せるか迷う壁紙の隙間は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。補修で済む場合と面を張り替える場合の違いも、見積もりでお伝えします。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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