
壁紙の汚れを拭こうとしたら、「壁紙の種類によっては水拭きできない」という説明を見かけた。張り替えを考えはじめて調べてみたら、「ビニールクロス」「織物」「和紙」といった言葉が並んでいて、そもそも自分の家の壁紙がどれなのか分からない。壁紙のことを調べはじめると、多くの方がこの「種類」の話で一度立ち止まります。
結論から言うと、住宅の壁紙の代表的な種類は、表面の素材で見ると「ビニールクロス」「織物(布)」「紙・和紙」「珪藻土」の4つです。そして、住宅用の壁紙の約9割はビニールクロスです。色や柄が豊富で比較的安く、お手入れもしやすいことから、住まいの壁紙の主流になっています。織物・紙/和紙・珪藻土の3つは、素材ならではの質感や風合いが魅力である一方、ビニールクロスに比べてデリケートで、水まわりには向かないという共通点があります。
自分の家の壁紙がどの種類か分からなくても、慌てる必要はありません。多くの家ではビニールクロスが使われていますが、和室や一部の面だけ質感の違う壁紙を使っていることもあるので、見た目だけで無理に決めつけず、分からなければ確認する、という順番で考えれば十分です。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- 壁紙の代表的な種類は4つで、住宅用の壁紙の約9割はビニールクロスであること
- ビニールクロスの特長と、選ぶときに気をつけたいこと(量産クロスと1000番クロスの違いもビニールクロスの中の話であること)
- 織物・紙/和紙・珪藻土、それぞれの特長と注意点
- 自分の家の壁紙の種類が分からないときの考え方
- 種類によって変わること(お手入れの方法、張り替えのときの選び方、機能性壁紙)
読み終えるころには、自分の家の壁紙について、次に何から手をつければよいかが見えてくるはずです。
自分の家の壁紙の種類や、張り替えるときの選び方について判断に迷ったら、電話でご相談ください。壁紙の状態をうかがったうえでご案内します。見積もり・現地調査は無料です。
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壁紙の代表的な種類は4つ、住宅用壁紙の大半はビニールクロス

壁紙の種類の分け方には、表面の素材で分ける、柄や質感で分ける、機能で分ける、といったいくつかの切り口があります。この記事では、お手入れの方法や張り替えのときの選び方に直接かかわる「表面の素材」で分けて説明します。
表面の素材で見ると、代表的なものは4種類
壁紙メーカー大手のサンゲツは、住宅向けの壁紙の代表的な素材として、「ビニル壁紙」「織物(布生地)」「紙・和紙」「珪藻土」の4つを挙げ、それぞれの特長と選ぶ際の注意点を解説しています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。メーカーの資料では「ビニル壁紙」と表記されますが、一般には「ビニールクロス」と呼ばれることが多いので、この記事でもビニールクロスと書きます。
4つの種類を簡単にまとめると、次のようになります。
- ビニールクロス:ポリ塩化ビニルを主な原料とする壁紙。色や柄が豊富で比較的安く、施工やお手入れがしやすい。住宅用の壁紙の主流
- 織物(布):綿や麻などの繊維を織った布に、紙を裏打ちした壁紙。織物ならではの落ち着いた質感がある
- 紙・和紙:手漉き和紙や機械漉きの和紙などを使った壁紙。和の趣や和モダンの雰囲気をつくりやすい
- 珪藻土:表面に珪藻土を使った壁紙。ナチュラルな風合いと、湿気を吸ったり吐いたりする性質を持つ
もう一社の大手であるリリカラも、壁紙を選ぶための基礎知識として、素材を「ビニル」と「ビニル以外」の2つに分けて説明しています。ビニルについては「塩化ビニル壁紙が主流で、メンテナンス性がよく、あらゆる場所に施工できます」、ビニル以外については「和紙・織物・珪藻土など素材系壁紙。水廻りには不向きです」としています(出典:リリカラ「壁紙(クロス)の選び方【準備編】」)。分け方の粗さは違いますが、「ビニールクロスが主流で、それ以外の素材の壁紙は扱いに注意が要る」という整理は2社で共通しています。
住宅用の壁紙の約9割はビニールクロス
4つの種類があるといっても、住宅用として使われる割合は同じではありません。サンゲツは、ビニル壁紙が住宅用壁紙の約90%を占めていると説明しています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
つまり、マンションでも戸建てでも、特にこだわって素材を選んだ覚えがなければ、今の壁紙はビニールクロスである可能性が高い、ということです。新築や前回の張り替えのときに、業者が持ってきた見本帳から色や柄だけを選んだ、という場合も、量産クロスや1000番クロスといったビニールクロスの見本帳から選んでいることが少なくありません。
一方で、織物・紙/和紙・珪藻土の壁紙も、和室や、玄関・リビングの一部の面など、雰囲気を変えたい場所に選ばれていることがあります。家じゅうが同じ種類とは限らない、という点は頭に置いておくとよいでしょう。
4つの違いは「質感」と「お手入れのしやすさ」に表れる
4つの種類の違いを暮らしの側から見ると、大きく「見た目・質感」と「お手入れのしやすさ」の2点に表れます。
ビニールクロスは、表面が樹脂でできているため汚れが染み込みにくく、軽い汚れなら水拭きできるものが多いのが特長です。色や柄、凹凸の表現も幅広く、織物や石、木目などの質感を再現したデザインもあります。
これに対して、織物・紙/和紙・珪藻土は、素材そのものの質感や風合いが魅力です。その反面、水や摩擦、薬剤に弱かったり、汚れが付きやすかったりと、お手入れの方法が限られます。どちらが優れているというより、「見た目の好みと、お手入れにかけられる手間のどちらを優先するか」で向き不向きが分かれる、と考えると分かりやすいでしょう。
ビニールクロスの特長と注意点

住宅用の壁紙の大半を占めるビニールクロスについて、もう少し詳しく見ておきます。今の壁紙がビニールクロスである可能性が高いこと、そして張り替えのときにも選ぶ機会が多いことを考えると、この種類の特長を知っておくと、壁紙選びの基本を押さえやすくなります。
色柄が豊富で比較的安く、施工やお手入れがしやすい
サンゲツは、ビニル壁紙を「ポリ塩化ビニルを主原料とする壁紙の総称」としたうえで、「豊富な色やデザインを比較的安価に実現できることに加え、施工性やメンテナンス性に優れていることから、住宅用壁紙として広く用いられています」と説明しています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
色や柄の選択肢が多いということは、無地の白い壁紙ひとつとっても、表面の凹凸の細かさや白の色味が少しずつ違う商品が数多く並んでいる、ということです。比較的安いということは、家全体のように広い面積を張り替えても費用を抑えやすい、ということです。施工性がよいということは、施工する職人にとって扱いやすい、ということです。
メンテナンス性の面では、日常のホコリは乾拭き、軽い汚れなら水拭きや薄めた中性洗剤での拭き取りができるのがビニールクロスの強みです。汚れが付きやすいキッチンの周りや廊下、トイレ、洗面所まで、家の中のほとんどの場所に使えるのは、このお手入れのしやすさによるところが大きいと言えます。
機能を付け加えやすい
ビニールクロスのもう一つの特長は、さまざまな機能を付け加えやすいことです。サンゲツは、表面にキズが付きにくい加工を施したもの、消臭・抗菌・抗アレルといった加工がされているもの、通気性や吸放湿性を強化したものなど、用途や環境に合わせて多様な機能を選べることを、ビニル壁紙の特長の1つに挙げています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
「汚れ防止の壁紙」「防カビの壁紙」のように機能の名前で呼ばれる壁紙も、多くはこのビニールクロスに機能を足したものです。機能性壁紙を素材の種類とは別の「5つ目の種類」と考える必要はなく、「ビニールクロスの中に、機能を持たせたものがある」と捉えておくと整理しやすくなります。機能ごとにどこまで期待できるかは、後の章で紹介する記事で詳しく扱っています。
量産クロスと1000番クロスの違いは、ビニールクロスの中の話
壁紙を調べていると、「量産クロス」「1000番クロス」という言葉もよく目にします。これも壁紙の種類の話のように見えますが、表面の素材の違いではなく、ビニールクロスの中でのカタログ(グレード)の違いです。
リリカラは、ビニル壁紙のカタログは大きく「量産タイプ」と「1000番台」の2つに分かれると説明しています。量産タイプはベーシックな商品が多く求めやすい価格帯で、1000番台は量産のカタログよりも色や柄が豊富で、キズや汚れに強いといった機能性を備えた壁紙も多く収録している、という違いです(出典:リリカラ「壁紙(クロス)の選び方【準備編】」)。
つまり、「ビニールクロスか、織物か」という素材の選択と、「ビニールクロスの中で量産にするか、1000番台にするか」というグレードの選択は、別の段階の話です。多くの家では、素材はビニールクロスのまま、グレードをどうするかを考えることになります。量産クロスと1000番クロスの価格差や、部屋ごとの選び分け方は、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方で詳しく解説しています。
選ぶときは、色や柄と一緒に機能も確かめる
ビニールクロスの注意点は、欠点というより、商品によって機能や適した場所が異なることにあります。サンゲツも、幅広い色やデザイン、機能性の種類があるため、部屋での過ごし方や対策が必要な要素を整理したうえで選ぶ必要がある、としています。そのうえで、カタログで色やデザインを選ぶ際には機能性もあわせて確認するよう勧め、たとえば水まわりに使うなら、撥水加工やフィルムラミネートが施されている壁紙を選ぶことで、長くきれいな状態を保ちやすくなる、と例を挙げています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
見本帳を開くと、どうしても色や柄に目が行きます。ただ、同じような白い壁紙でも、汚れへの強さや表面の丈夫さが違うことがあります。キッチンの周りや洗面所、手がよく触れる廊下など、汚れやすい場所を張り替えるときは、「この場所で気になっていることは何か」を先に考えておくと、見本帳の中から候補を絞りやすくなります。
織物・紙/和紙・珪藻土の特長と注意点
ここからは、ビニールクロス以外の3つの種類を見ていきます。住宅用として使われる割合は多くありませんが、それぞれに独特の魅力があり、和室や一部の面にこだわって選ばれることがあります。今の壁紙がこれらの種類かもしれないと感じている場合は、お手入れの注意点も含めて知っておくと安心です。
織物(布)の壁紙
織物の壁紙について、サンゲツは、綿・麻といった天然素材やリサイクル糸などの繊維を織って作られた布生地に、紙を裏打ちした壁紙だと説明しています。織物に特有の質感が落ち着いた空間を演出し、ナチュラルなイメージの空間づくりをしたい人や、天然素材の風合いを楽しみたい人に適した素材だ、としています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
注意点としては、ビニル壁紙と比べてデリケートな傾向があるため、メンテナンス性も考えて選ぶことを勧めています。長く使い続けることを考えると、汚れの落としやすさやお手入れのしやすさを考えておくのが得策だ、という考え方です。同社は、汚れやホコリが付きにくくする表面加工を施した織物壁紙のシリーズも出しており、織物の中にもお手入れのしやすさに配慮した商品がある、ということになります(出典:同上)。
なお、ビニールクロスの中にも、織物のような見た目を再現した「織物調」のデザインがあります。見た目が布のようでも、素材はビニールクロス、ということは珍しくありません。見た目の印象だけで「うちの壁紙は織物だ」と決めつけないほうがよい理由の一つです。
紙・和紙の壁紙
紙や和紙を使った壁紙について、サンゲツは、手漉き和紙や機械漉き和紙、竹炭和紙、漆和紙などの総称だと説明しています。中には、デニム生地を作るときに出る廃材を漉き込んだ和紙のように、現代風にアレンジされた壁紙もあるとしています。伝統的な和の趣から洗練された和モダンまで、ひと味違ったコーディネートができる素材です(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
注意点としては、紙や和紙は摩擦や薬剤の影響を受けやすい傾向があるため、お手入れの方法が限られることを挙げています。あわせて、直射日光が当たる場所への施工や、家具やゴム製品と接触する場所への使用もできるだけ避けるよう勧めています(出典:同上)。和紙の風合いを楽しみたい場合は、どの部屋の、どの面に使うかまで考えて選ぶことが大切だ、ということです。
珪藻土の壁紙
珪藻土の壁紙は、壁紙の表面に珪藻土を使ったものです。サンゲツの商品例では、細かな珪藻土を吹き付けた仕上げのものや、表面に珪藻土と貝殻の粉末を使ったものが紹介されています。サンゲツは湿気対策に役立つ壁紙の一つとして珪藻土壁紙を挙げ、調湿性に優れた珪藻土の性質を活かし、夏は湿気を吸い、冬は水分を放出して乾燥をやわらげる、と説明しています(出典:サンゲツ「壁紙にはどんな素材がある? 代表的な種類と特長・注意点を解説」)。
ここでいう珪藻土の壁紙は、左官職人がコテで塗って仕上げる「珪藻土の塗り壁」とは別のものです。どちらも「珪藻土」と呼ばれるので混同しやすいのですが、壁紙のほうは、ロール状の壁紙として貼って仕上げる製品です。
注意点について、サンゲツは、珪藻土壁紙は汚れが付着しやすい傾向があるため、汚れやすい場所への使用には注意が必要だとしています。また、シミの原因になるため、洗面台の近くの壁など直接水分が付くような場所への使用は避けるよう勧めています。お手入れのときは強くこすらず、汚れが付いたら固く絞った布で軽く叩くようにして落とすこと、汚れはできるだけ早く拭き取ることが大切だ、としています(出典:同上)。時間が経つほど汚れが落ちにくくなり、シミになったり、水分を含む汚れの場合はカビの原因になったりするためです。
3つに共通するのは「質感に優れるが、デリケート」
織物・紙/和紙・珪藻土の3つは、使われている素材こそ違いますが、共通点があります。素材そのものの質感や風合いが魅力である一方、ビニールクロスに比べるとデリケートで、お手入れの方法が限られること。そして、水や汚れがかかりやすい水まわりには向かないことです。先に紹介したリリカラの説明でも、和紙・織物・珪藻土などのビニル以外の壁紙はまとめて「素材系壁紙」とされ、「水廻りには不向きです」と書かれていました(出典:リリカラ「壁紙(クロス)の選び方【準備編】」)。
もし今の壁紙がこの3つのどれかであれば、ビニールクロスと同じ感覚で水拭きや洗剤を使うと、かえってシミや傷みの原因になることがあります。反対に、張り替えのときにこうした素材を選びたい場合は、どの部屋のどの面に使うかを考え、汚れや水がかかりにくい場所に取り入れるのが向いています。
自分の壁紙の種類が分からないときは
ここまで読んで、「では、うちの壁紙はどれなのか」と思った方も多いでしょう。自分の家の壁紙の種類をはっきり知らない、というのはごく普通のことです。
見た目や手触りだけで決めつけない
住宅用の壁紙の約9割がビニールクロスであることを考えると、特別に素材を選んだ覚えがなければ、今の壁紙はビニールクロスである可能性が高いと言えます。ただし、それはあくまで「可能性が高い」という話で、目の前の壁紙がどれかを言い当てるものではありません。
先に触れたとおり、ビニールクロスには織物調や和紙調、塗り壁調のように、他の素材の見た目を再現したデザインが数多くあります。反対に、和室や、玄関・リビングの一部の面など、部分的に質感の違う壁紙が使われていることもあります。見た目や手触りだけで「これは織物だ」「これはビニールだ」と判断すると、思い違いをすることがあるのは、このためです。
分からなければ、無理に試さず確認する
種類が分からないまま、汚れを落とそうとして水拭きや洗剤を試すのは避けたほうが安全です。ビニールクロスであれば問題のない手入れでも、織物や和紙、珪藻土の壁紙であれば、シミや破れが残ることがあるためです。
確かめる方法としては、家を建てたときや前回壁紙を張り替えたときの業者、あるいは購入した店舗に問い合わせるのが一つの方法です。当時の見積書や仕様書が手元に残っていれば、壁紙の品番やメーカー名が書かれていることもあります。品番が分かれば、メーカーのカタログで素材を確かめられます。
築年数が経っていて当時の業者に連絡がつかない、書類も残っていない、という場合もあるでしょう。その場合は、日常のお手入れはホコリを乾いた布で払う程度にとどめ、水拭きや洗剤は種類が分かるまで試さない、と決めておけば、壁紙を傷めるリスクを抑えられます。張り替えや補修を考えているなら、次に述べるように、現地調査のときに聞いてみるのも一つの方法です。
張り替えを考えているなら、種類が分からなくても相談できる
今の壁紙の汚れや古さが気になっていて、張り替えも考えているのであれば、今の壁紙の種類が分からないことを理由に相談をためらう必要はありません。張り替えを相談する段階で今の壁紙の種類を把握していなくても、見積もりは頼めます。
実際、当店にご相談いただく方の多くも、壁紙の下の下地が石膏ボードなのかベニヤなのかといった壁の造りを知らないまま連絡してこられますが、それで困ることはありません。現地調査のときに、気になっている箇所と一緒に「この壁紙は何の種類ですか」と聞いてみる、というくらいの気持ちで構いません。これまでに試した掃除の方法があれば、それも伝えておくと、壁紙の状態を見るときの参考になります。
種類によって変わること(お手入れ・張り替えの選び方・機能性壁紙)
壁紙の種類を知っておくと、日々のお手入れ、張り替えのときの選び方、機能性壁紙の見方がそれぞれ分かりやすくなります。ここでは、種類が分かったあとの「次の一歩」を整理しておきます。
お手入れの方法:水拭きできるかどうかが変わる
いちばん大きく変わるのは、お手入れの方法です。ビニールクロスであれば、日常のホコリは乾拭き、軽い汚れは水拭きや薄めた中性洗剤での拭き取りができます。一方、織物や和紙の壁紙は、水拭きや洗剤そのものがシミや傷みの原因になることがあり、メーカーの案内でも、織物は乾いた柔らかい布で軽く拭くか掃除機でホコリを吸い取る、和紙はできるだけ濡らさず乾いた柔らかい布で撫でるように、といった方法が示されています。珪藻土の壁紙も、先に見たとおり強くこすらず、叩くようにして汚れを落とすことが勧められています。
ビニールクロスの正しい水拭きの手順や、織物・和紙の壁紙で気をつけることは、壁紙は水拭きしていい?ビニールクロスはOK、織物・和紙はNGな理由で詳しく解説しています。珪藻土の壁紙を含め、お手入れに使う道具とその使い方は、壁紙の掃除に使う道具は4つだけ|メーカー3社の案内と、クイックルワイパーがシートで変わる理由でまとめています。
張り替えのときの選び方:多くはビニールクロスの中で選ぶ
壁紙を張り替えるときは、業者が持ってくる見本帳から色や柄を選ぶのが一般的です。住宅用の壁紙の大半がビニールクロスであることもあり、多くの方は、素材はビニールクロスのまま、量産クロスにするか1000番クロスにするか、どの色・柄にするかを考えることになります。
見本帳の小さなサンプルで選ぶときに知っておきたいのが、壁一面に貼ると、見本で見たときより明るく淡く見えやすい、という点です。リリカラも、小さいサンプルで暗い・濃いと感じる商品が、大きいサンプルで見ると思ったより明るく・淡く見えることがある、と説明しています(出典:リリカラ「壁紙(クロス)の選び方【準備編】」)。迷ったら少し濃いめを選ぶ、というのが一つの目安です。
織物や和紙、珪藻土の壁紙を取り入れたい場合も、見本帳やメーカーのショールームで実物の質感を確かめながら選べます。その場合は、先に見た注意点を踏まえて、どの部屋のどの面に使うかを業者と相談しながら決めると、張り替えたあとのお手入れで困りにくくなります。
機能性壁紙:多くはビニールクロスに機能を足したもの
「汚れ防止」「防カビ」「抗アレル」のような機能性壁紙は、先に触れたとおり、多くはビニールクロスに機能を足したものです。機能の名前が付いていると、それだけで悩みが解決しそうに感じますが、機能性壁紙が実際にどこまで効くか、そもそも探して選ぶ必要があるかは、機能ごとに違います。気になる機能がある場合は、次の記事でそれぞれの範囲を確かめておくと、期待と実際のずれが小さくなります。
まとめ:壁紙の種類を決めつけず、確かめてから次の一歩を決める
ここまで、壁紙の種類と、それぞれの特長・注意点を見てきました。
- 住宅の壁紙の代表的な種類は、表面の素材で見ると「ビニールクロス」「織物(布)」「紙・和紙」「珪藻土」の4つ
- 住宅用の壁紙の約9割はビニールクロス。色や柄が豊富で比較的安く、施工やお手入れがしやすい
- 量産クロスと1000番クロスの違いは、素材ではなくビニールクロスの中のグレードの違い
- 織物・紙/和紙・珪藻土は、質感や風合いが魅力である一方、デリケートでお手入れの方法が限られ、水まわりには向かない
- 自分の壁紙の種類は、見た目や手触りだけで決めつけず、分からなければ施工した業者や購入店に確認する。分からないうちは、水拭きや洗剤を試さない
- 種類によって、お手入れの方法、張り替えのときの選び方、機能性壁紙の見方が変わる
このほかにも、木質系の壁紙やオレフィン壁紙といった名前を見かけることがあります。この記事では詳しく扱っていません。気になる商品があれば、そのメーカーの説明で素材とお手入れの方法を確かめてください。
当時の書類や施工した業者への確認で今の壁紙がビニールクロスだと分かり、表面の軽い汚れが気になっているのであれば、まずは正しい方法での水拭きから試してみてください。種類やお手入れの方法を自分で判断できない場合は、無理に試さず相談するのも一つの方法です。
壁紙の汚れや古さが気になって張り替えも考えているものの、自分の家の壁紙の種類が分からず判断に迷う、という方は、電話でご相談ください。壁紙の種類が分からないままでも構いません。現地調査で壁の状態を見たうえで、張り替えの範囲と費用、選べる壁紙をご案内します。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
この記事の執筆者

氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。



