黒板シートはDIY用と業者が施工する化粧シートの2種類|違い・使える筆記具・黒板クロスとの選び方

ダイニングの壁の一部が黒い面になっていて、家や猫、花の絵がチョークで描かれている室内のイラスト

家族の伝言や子どものお絵かきができる「書いてよい壁」を、家の中に作れないか。そう考えて「黒板シート」を調べると、検索結果には100円ショップや通販の商品がずらりと並びます。手軽に試せそうな一方で、壁紙屋さんに頼んで張ってもらう製品とは何が違うのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。

先に結論をお伝えします。「黒板シート」には、自分で貼るDIY用と、業者が壁に施工する「化粧シート」の2種類があります。DIY用は100円ショップ・ホームセンター・通販で買えるシート、化粧シートは建物の内装に使う材料です。後者の例として、リリカラは2020年の紹介記事で「パロアブラックボードシート」という化粧シートを取り上げています。市販の黒板シート3種類と比べた検証では、種類にもよるものの、薄手の粘着フィルムタイプの市販品にシワの跡や書き消しによる白いキズが出やすい傾向が見られたとして、自社の化粧シートのほうが「表面が強い」と説明しています。

そのぶん材料の価格は上がります。リリカラのサイトで公開されているカタログ(発行年月の記載なし)では、この化粧シートの設計価格(メーカーが示す材料の価格)は1㎡あたり3,800〜5,900円で、現在の価格とは異なる可能性がありますが、チョークで書ける壁紙である「黒板クロス」と比べて材料の段階で高い水準です。また、メーカー自身が「『学校で使用する黒板』とは性能が異なります」と注意しているとおり、本物の黒板と同じように使えるわけではありません。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 「黒板シート」の2つの種類(DIY用のシートと、業者が施工する化粧シート。壁紙として張る黒板クロスとの違い)
  • 業者が施工する化粧シートは、DIY用のシートと何が違うか(メーカーによる比較の結果、施工のしやすさと防カビ・抗菌性能、使える筆記具と消し方、学校の黒板との違い)
  • マグネットとの関係
  • 向いている場所と使い方(メーカーがすすめる施工箇所、色、使う範囲の考え方、子ども部屋で使うとき)
  • 費用と施工のポイント(材料の価格の水準、誰が施工するか、黒板クロスとの比べ方)
  • 取り入れる前に決めておくこと(使う場所と範囲、DIYのシートとどちらにするか、見積もりで確かめること)

読み終えるころには、DIYのシートで済ませるか、壁紙の張り替えとあわせて施工を頼むかを決め、相談するときに何を伝えればよいかが見えてくるはずです。

壁紙の張り替えにあわせて、黒板として使える仕上げを取り入れたい方は、まずは電話でご相談ください。使いたい場所や広さを伺ったうえで、黒板クロスと化粧シートのどちらが向くかも含めて、進め方をご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


「黒板シート」には2つの種類がある

左は両手で小さな黒いシートを壁に貼る様子、右は作業着の職人がヘラで大きな黒いシートを壁に貼る様子を並べたイラスト

「黒板シート」という言葉は、売り場や検索結果では幅広い製品を指して使われています。壁の一部を黒板のようにしたいと考えたとき、まず知っておきたいのは、自分で貼る商品と、業者が施工する内装材とがあることです。

検索で多いのは、100円ショップや通販で買えるDIY用のシート

「黒板シート」で検索すると、上位に出てくるのは、100円ショップ、ホームセンター、通販サイトで売られている商品のページがほとんどです。検索される組み合わせも、店の名前や「100均」「おすすめ」「どこに売ってる」といった、買う場所を探す言葉が中心です。

DIY用の黒板シートは、裏の粘着面で今の壁や家具に貼るタイプが多く、手軽に試せるのが利点です。壁紙メーカーのリリカラも、「最近は、ブラックシートを100円ショップ等の販売店で安価に手に入れることができます」と書いています(出典:リリカラ「遊び心溢れるインテリア『ブラックボードシート(黒板用シート)』」(2020年8月17日))。

もう一つは「化粧シート」という内装材。業者が壁に施工する

もう一つが、建物の内装に使われる「化粧シート」を黒板として使えるようにした製品です。リリカラは、「パロアブラックボードシート」を「スエードの質感を再現した化粧シート」と紹介し、化粧シートについて「樹脂(フィルム)などのシートに本物の素材に限りなく近い感じに木目や石目、柄などを印刷したもの」で、「室内の建具、内装やインテリア建材として使われて」いると説明しています(出典:前掲、リリカラ)。

化粧シートは、ふだん目にする機会が少ない材料ですが、住まいの中でも使われています。たとえば壁紙メーカーのサンゲツは、自社の化粧フィルム「リアテック」を「壁・ドア・柱・金属下地などの仕上材」と案内しています(出典:サンゲツ「リアテック|粘着剤付化粧フィルム」)。室内のドアやクローゼットの扉の表面を新しくするときに使われるのも、この種類の材料です。

こうした化粧シートは、建材として業者が扱う材料です。リリカラの紹介記事でも、商品のサンプル請求には「ビジネスユーザー登録」が必要とされています(出典:前掲、リリカラ)。住まいに取り入れるなら、壁紙の張り替えなどとあわせて業者に施工を頼む形が基本になります。

壁紙として張る「黒板クロス」とも別の製品

黒板のように使える仕上げには、もう一つ、壁紙そのものをチョークで書いて消せるようにした「黒板クロス」があります。たとえばサンゲツの「Blackboard」がこれにあたり、ほかの壁紙と同じように、職人が糊で壁に張って仕上げます。黒板クロスの特徴や使える筆記具、消し方、施工費が割増しになる場合があることは、黒板クロスとは?使えるのはチョークだけ|消し方と後悔しない使い方、施工費が割増しになる理由で詳しく解説しています。

見た目は似ていても、黒板クロスは壁紙、ここで扱う化粧シートはフィルムのシートです。使える筆記具は製品によって違い、材料の価格の水準も違います。この記事では、検索で多いDIY用のシートとの違いを中心に、化粧シートタイプを詳しく見ていきます。

業者が施工する化粧シートは、DIY用のシートと何が違うか

左は白い擦り傷が目立つ黒い面とバツ印、右は傷のない黒い面を布で拭く手とチェック印を並べたイラスト

DIY用のシートでも、業者が施工する化粧シートでも、チョークで書いて消せるという点は同じです。違いが出るのは、表面の強さや貼りやすさ、使える筆記具です。ここでは、メーカーが公開している情報から見ていきます。

メーカーが市販の黒板シート3種類と比べた結果

リリカラは、自社のパロアブラックボードシートと市販品の違いについて、「当社で市販のブラックシート3種類と比較検証してみました」として、次のように結果を書いています(出典:前掲、リリカラ)。

  • 「種類にもよりますが、市販の粘着フィルムタイプの薄手のもので」、貼り付けるときに少しシワになっただけで、その箇所が白い跡になってしまう現象が見られた
  • 書き消しを繰り返すうちに、表面に白くキズが目立ちやすい傾向もあった

そのうえで、パロアブラックボードシートは「それらと比較して表面が強いと言えます」としています。

読むときに気をつけたいのは、これはメーカーが市販品3種類を比べた結果で、しかも「種類にもよりますが」「薄手のもので」と条件がついていることです。DIY用のシートがどれも同じように傷むと言っているわけではありません。ただ、DIY用の薄手のシートには、シワが跡になったりキズが目立ってきたりするものもある、という点は、選ぶときに知っておきたいところです。

「フィルムに腰がある」ため施工しやすく、防カビ・抗菌性能もある

リリカラは、パロアブラックボードシートについて、「フィルムに腰がある」ため「施工がしやすい」こと、そして「防カビ・抗菌性能」が備わっていることを挙げています。化粧シートのメリットとしては、「傷がつきにくい」「汚れが取りやすい」「シートが薄くて丈夫」の3つを示しています(出典:前掲、リリカラ)。

「腰がある」とは、シートにほどよい硬さがあって、貼るときに縒れたりシワになったりしにくい、ということです。前の項目で見たとおり、薄手のシートではシワが白い跡になることがあるので、貼りやすさは仕上がりにも関わってきます。

使える筆記具は、チョークと水性のマーカー・ペン。消すときは水拭き

リリカラは、パロアブラックボードシートに使える道具として、チョーク、ブラックボードマーカー(水性)、水性ペンの3つを挙げています。消すときは柔らかい布などで水拭きし、この3つは水拭きできれいに消えると案内しています。一方で、「クレヨン(オイルタイプ、プラスチックタイプ)は消えません」とも書かれています(出典:前掲、リリカラ)。

ふだんのお手入れは、ほこりを払う程度でよいとされています。ただし、「チョークが鋭角であったり、筆圧が過度にかかると、傷跡や書き跡が残ることがあります」という注意もあります(出典:同上)。

使える筆記具は、製品によって違います。壁紙タイプの黒板クロスには、サンゲツの「Blackboard」のように、チョーク以外は使わないよう案内されている製品もあります。黒板として使える仕上げを選ぶときは、使いたい筆記具が使えるかを製品ごとに確かめておきましょう。

「学校で使用する黒板」とは性能が違う

リリカラは注意として、パロアブラックボードシートは「『学校で使用する黒板』とは性能が異なります」と書き、「チョークでも、『黒板消しではきれいに消えにくい』」としています。そのうえで、「インテリアを装飾する用途での下地と認識してください」と添えています(出典:前掲、リリカラ)。

つまり、黒板消しでさっと消して何度でも書く、学校の黒板のような使い方を想定した製品ではありません。家族の伝言やちょっとしたメモ、お絵かきを楽しむ、インテリアの一部として考えておくと、思っていたのと違ったという後悔を減らせます。パロアブラックボードシートを消すときは黒板消しではなく水拭き、という手順も家族で共有しておきましょう。

マグネットとの関係

「黒板シート」は、「マグネット」と組み合わせて検索されることも多い言葉です。黒板にプリントをマグネットで留める使い方を思い浮かべる方もいると思います。

ただ、リリカラのパロアブラックボードシートの紹介記事には、マグネットが付くという説明はありません(出典:前掲、リリカラ)。チョークで書く黒板の機能と、マグネットで留める機能は、別のものとして考えておくのが安全です。

壁にマグネットで紙を留めたい場合は、壁紙メーカーが作っている、磁石が付く壁紙という別の製品があります。その仕組みや、メーカーが示す磁力の目安、費用と施工の注意点は、マグネットが付く壁紙は張り替えで取り入れられる?磁力の目安は紙をA4で2〜3枚、費用と注意点で解説しています。同じ記事では、ホワイトボード用のマーカーで書けて、マグネットも付くホワイトボードタイプの壁紙も紹介しています。チョークにこだわらず、書くことと留めることを1つの面で済ませたいなら、こちらも候補になります。書くことと留めることの両方をしたい場合は、見積もりのときに目的を伝えて、どの製品にするか、どう組み合わせるかを相談するとよいでしょう。

向いている場所と使い方

化粧シートタイプの黒板は、どこに、どのくらいの広さで使うかによって、使い勝手が変わります。メーカーの紹介と、張り替えの一般的な考え方から整理します。

メーカーがすすめる施工箇所は、オフィス・リビング・キッチン・子ども部屋

リリカラは、パロアブラックボードシートの「おすすめの施工箇所」として、オフィス、リビング、キッチン、子供部屋の4つを挙げています。キッチンに使えばカフェ風のインテリアに、子ども部屋に使えば遊び心のあるインテリアになり、「連絡事項などを書き込むコミュニケーションツール」としても使える、と紹介しています(出典:前掲、リリカラ)。

住まいで考えるなら、家族がよく通るリビングやダイニングの壁の一部を伝言板に、キッチンの壁の一部を買い物リストや献立のメモに、子ども部屋の壁の一部をお絵かきの場所に、といった使い方が考えられます。なお、コンロのあるキッチンなど、建物の条件によっては内装に防火の決まりがかかる場所もあります。キッチンに使いたい場合は、使う製品の防火の性能が条件に合うかを業者と確かめておきましょう。キッチンの壁にかかる防火の決まりの考え方は、キッチンの壁紙張り替えは普通の壁紙でいい?量産壁紙の多くは準不燃、費用は最低料金4万〜6万円が目安で解説しています。

色はブラックとディープグリーンの2色

リリカラによると、パロアブラックボードシートの色は、ブラック(PSU-208)とディープグリーン(BR-6403)の2色です。ブラックは「男前インテリア」に、ディープグリーンは「ナチュラルなインテリア」に合わせやすいと紹介されています(出典:前掲、リリカラ)。

どちらも、部屋の印象を大きく変える濃い色です。濃い色を広い面に使うと、部屋全体がその色に引っ張られて落ち着かない印象になることがあるので、どの面に、どのくらいの広さで張ると部屋がどう見えるかも、あわせて考えておきましょう。1面だけ色を変えるときの面積の目安やよくある失敗は、アクセントクロスの失敗例は3つ|面積は壁の2〜3割・色は3色まで、見本帳は少し濃いめを選ぶで解説しています。

部屋の全面より、1面か、その一部に使う

化粧シートタイプの黒板は、材料の価格が一般的な壁紙や黒板クロスより高い水準です(くわしくは次の章で見ます)。また、メーカーが挙げている使い方も、連絡事項を書き込むコミュニケーションツールやインテリアの一部といった、場所を決めて使うものです。こうした点を踏まえると、部屋の壁すべてに使うより、1面か、その一部に絞って取り入れるほうが現実的です。

チョークを使えば粉が出て、下の床や近くの家具に落ちます。黒板にする場所を決めるときは、すぐ下に粉が入り込むと困る家具・家電を置く予定がないか、床の掃除がしやすいかも見ておくとよいでしょう。

子ども部屋で考えているなら、筆記具の決まりと張り替えの時期もあわせて

子ども部屋のお絵かきの場所として考えている場合は、先に見た筆記具の注意が大切になります。パロアブラックボードシートではクレヨンは消えないこと、とがったチョークや強い筆圧では傷跡や書き跡が残ることがある点は、子どもが自由に描く場所だからこそ、はじめに確かめておきたいところです(出典:前掲、リリカラ)。チョークや水性ペンだけを手の届く場所に置き、クレヨンは別の場所で使う、といった家の中のルールとセットで考えるとよいでしょう。

また、黒板にする面を張るのは内装の工事なので、子ども部屋のほかの面の張り替えと同時に頼めれば、職人に来てもらうのが1回で済むことがあります。子ども部屋全体をいつ張り替えるかも、あわせて考えておくと段取りがしやすくなります。子ども部屋を張り替える時期の目安や、落書き・傷があるときの費用の考え方は、子供部屋の壁紙はいつ張り替える?成長の節目と落書き・傷の費用、汚れやキズに強い壁紙の選び方で解説しています。

費用と施工のポイント

化粧シートタイプの黒板の費用は、材料の価格と、施工の手間の両方で考えます。ここでは、メーカーが公開している情報と、張り替え費用の一般的な考え方から整理します。

材料の価格は、黒板クロスより高い水準

リリカラのサイトで公開されている『パロア』のカタログを見ると、品番一覧表の「設計価格(¥/㎡)」は、ブラック(PSU-208)が5,900円、ディープグリーン(BR-6403)が3,800円です(出典:リリカラ『パロア』カタログ(PDF))。材料だけの価格で、税込み・税抜きの表記はありません。

ただし、このカタログには発行年月の記載がありません。2026年10月にリリカラのカタログ一覧と商品検索も確かめましたが、パロアの新しいカタログや、この2品番の商品ページは見つかりませんでした。ここで紹介した価格は入手できたカタログの表示で、現在の価格や取り扱いとは異なる可能性があります。実際に使う品番と価格は、見積もりのときに確かめてください。

価格の水準を比べると、壁紙タイプの黒板クロスは、たとえばサンゲツの「Blackboard」の材料の標準価格が1㎡あたり1,090円(税別・施工費別)で(出典:サンゲツ FE78328 商品ページ)、量産品より一段上の「1000番台」と呼ばれる壁紙と同じくらいの価格帯です。価格の名前や税の扱いが違うので単純には比べられませんが、化粧シートタイプは材料の段階でこれより高くなります(化粧シートは一般に、材料の価格が一般的な壁紙より高く設定されている材料です)。施工費はともかく、化粧シートタイプの材料費は、同じ面積なら黒板クロスより上がると考えておきましょう。施工費については、黒板クロスは一般の壁紙より割増しになる場合があるとメーカーが案内しており、化粧シートの施工費も含めて、どちらがいくらになるかは見積もりで比べることになります。

施工は、壁紙の職人ができることが多い

化粧シートは、壁紙の職人(クロス職人)が施工できることが多い材料です。そのため、壁紙の張り替えとあわせて相談しやすく、ほかの面の張り替えと同じ職人・同じ日程で進められることがあります。ただし、誰が施工するかは業者によって異なるので、見積もりのときに確かめておくと安心です。化粧シートがドアなどの仕上げにどう使われるか、貼る前の下準備やクロスとの費用の違いは、ドアの壁紙張り替えは3つの方法から|平らならクロス、凹凸のあるドアは化粧シートが向くでも解説しています。

化粧シートには、裏に粘着剤が付いていて、壁紙のように糊を付けずに貼るタイプが多くあります。今の壁の状態によって、貼る前にどんな処理が要るか、今の壁紙をはがしてから貼るかなどは変わります。どんな下地にどう貼るかは、現地調査で壁の状態を見たうえで業者が判断することになるので、その内容と費用を見積もりで確かめましょう。

また、黒板にしたいのが1面だけ、あるいは1面の一部だけという場合は、張り替えの最低料金も考えておく必要があります。職人が現場に来て、養生し、片付けて帰るまでの手間は、張る面積が小さくてもそれほど変わらないため、多くの業者が最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。ほかの部屋や面の張り替えとまとめて頼めば、1箇所あたりの負担は小さくなります。一部だけを張り替える場合の最低料金の考え方は、壁紙の部分張り替えはできる?最低1枚分になる理由と、1面張り替えと比べた費用・色の注意点で解説しています。

黒板クロスと化粧シート、どちらにするかは見積もりで比べる

黒板として使える仕上げを業者に頼む場合、壁紙タイプの黒板クロスと、化粧シートタイプのどちらにするかは、次のような点で比べることになります。

  • 使いたい筆記具:チョークだけでよいか、水性のマーカーやペンも使いたいか。使える筆記具はそれぞれの製品で確かめる
  • 材料の価格:化粧シートタイプは、材料の段階で黒板クロスより高い水準になる
  • 施工費:黒板クロスは、一般の壁紙より施工費が割増しになる場合がある。化粧シートの施工費も含めて、両方の金額を見積もりで出してもらう
  • 見た目と色:製品ごとに用意されている色や質感が違う
  • 施工の内容:それぞれの材料をどう張るか、下地の処理がどう変わるか

黒板クロスと化粧シートのどちらが合うかは、使い方と予算、壁の状態で変わります。張り替えを相談するときに「黒板になる仕上げを使いたい」と伝え、両方の方法で費用を出してもらうと比べやすくなります。

取り入れる前に決めておくこと

最後に、黒板として使える仕上げを取り入れたいと思ったときに、相談の前に整理しておくと話が早く進むことをまとめます。多くは、現地調査や見積もりの場で業者と一緒に決めればよいことで、すべてを事前に固めておく必要はありません。

どこに、どのくらいの広さで、何を書くか

まず考えておきたいのは、黒板を使う目的です。家族の伝言板にするのか、キッチンのメモにするのか、子どものお絵かきの場所にするのかで、向いている場所や高さ、広さが変わります。

  • 伝言板・メモなら:大人の目の高さで、家族がよく通る場所。書く量に合わせて、必要な広さだけ
  • お絵かきなら:子どもの手が届く高さを中心に、のびのび描ける広さ。下の床が掃除しやすい場所

あわせて、何で書きたいか(チョークか、水性のマーカーやペンか)も決めておくと、その筆記具が使える製品を選びやすくなり、黒板クロスと化粧シートのどちらが合うかも判断しやすくなります。

DIYのシートで済ませるか、張り替えとあわせて施工を頼むか

まず手軽に使い勝手を確かめたい、狭い範囲だけでよい、という場合は、DIY用のシートを選ぶ方もいると思います。その場合は、メーカーの比較で見たように、薄手のシートの中には、貼るときのシワが跡になったり、書き消しを繰り返すうちにキズが目立ってきたりするものもある点を知ったうえで選びましょう。今の壁紙の上に貼る商品は、はがすときに壁紙にどう影響するかも、商品ごとに確かめておく必要があります。

一方で、近いうちに壁紙の張り替えを考えているなら、黒板にする面もあわせて施工を頼むのが段取りのよい方法です。職人に来てもらうのが1回で済むことがあり、黒板クロスと化粧シートのどちらにするかも、見積もりで比べながら決められます。

見積もりのときに確かめておきたいこと

黒板として使える仕上げを含めて張り替えを相談するときは、次の点を確かめておくと、仕上がりと費用の食い違いを防ぎやすくなります。

  • どのメーカーの、どの品番を使うか(黒板クロスか化粧シートか。見積書の品番で確認する)。その品番が今も扱われているか
  • 使いたい筆記具が、その製品で使えるか
  • 黒板にする面と範囲(1面すべてか、1面の一部か。一部なら境目の位置と納め方)
  • 今の壁にどう貼るか(今の壁紙をはがすか、下地の処理が要るか)と、その費用
  • 誰が施工するか(ほかの面の張り替えと同じ職人・同じ日程で進められるか)
  • 黒板クロスと化粧シートのそれぞれで、材料費と施工費がいくらになるか
  • キッチンなど火を使う部屋に使うなら、その製品の防火の性能が条件に合うか
  • ほかの面や部屋も一緒に張り替える場合の総額

施工が終わったら、使い方の注意を家族全員で共有しておきましょう。使える筆記具だけを使う、製品の案内どおりに消す(たとえばパロアブラックボードシートは黒板消しではなく水拭き)、とがったチョークや強い筆圧を避ける、の3つを守ると、消えない汚れやキズを防ぎやすくなります。

まとめ

黒板シートについて、ポイントを整理します。

  • 「黒板シート」には、100円ショップ・ホームセンター・通販で買えるDIY用のシートと、内装に使う「化粧シート」を業者が壁に施工するものがある。壁紙として張る「黒板クロス」はまた別の製品
  • リリカラは、市販の黒板シート3種類との比較で、薄手の粘着フィルムタイプの市販品にはシワの跡や書き消しによる白いキズが出やすい傾向が見られたとして、自社の化粧シート「パロアブラックボードシート」のほうが表面が強いと説明している(種類にもよる、という条件つき)
  • パロアブラックボードシートに使えるのは、チョーク、水性のブラックボードマーカー、水性ペン。消すときは水拭きで、クレヨンは消えない。学校の黒板とは性能が違い、黒板消しではきれいに消えにくい
  • 紹介記事に、マグネットが付くという説明はない。マグネットで留めたいなら、磁石が付く壁紙という別の製品がある
  • 使う範囲は、部屋の全面より1面か、その一部に絞るほうが現実的。子ども部屋では、使える筆記具の決まりとセットで考える
  • 材料の価格は、入手できたカタログ(発行年月の記載なし)で1㎡あたり3,800〜5,900円と、黒板クロスより高い水準。現在の価格や取り扱いは見積もりで確かめる
  • 化粧シートは、壁紙の職人が施工できることが多い。黒板クロスとどちらにするかは、筆記具・材料費と施工費・見た目・施工の内容で比べる

黒板として使える仕上げは、使い方の決まりごとと価格の水準を知っておけば、家の中に「書いてよい壁」をつくる方法の一つになります。どこに、どのくらいの広さで、何で書きたいかが決まったら、壁紙の張り替えを相談するときに「黒板になる仕上げを使いたい」と伝え、黒板クロスと化粧シートのどちらにするか、費用がどう変わるかを見積もりで確かめてみてください。

黒板として使える仕上げを取り入れたいとお考えの方は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。当店では、黒板として使える化粧シートを壁一面に張る工事のご相談もお受けしています。現地調査のときに、使いたい場所や広さ、書く内容を伺い、黒板クロスと化粧シートのどちらが向くかも含めて見積もりでご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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