
部屋の壁紙を張り替えようと考えて見回すと、出入り口のドアの古さが気になることがあります。表面の色があせていたり、手が触れるあたりが黒ずんでいたり、木目の柄が今の好みに合わなくなっていたり。壁紙が新しくなったら、ドアだけ古いまま取り残されるのではないか。ドアにも壁紙を貼れるのか、ほかに方法はあるのか、頼むなら誰に頼めばよいのか。気になり始めると、意外と答えが見つからない部分です。
先に結論をお伝えします。室内のドアの見た目を新しくする方法は、大きく分けて「クロス(壁紙)を貼る」「化粧シートを貼る」「塗装する」の3つです。表面が平らなドアならクロスも貼れますが、溝や段差などの凹凸があるドアには、クロスより化粧シートのほうが向いています。ただし、化粧シートでもドアの形によっては貼れないことがあります。費用は、クロスより化粧シートのほうが高くなります。化粧シートは壁紙の職人(クロス職人)が施工できることが多いので、壁紙の張り替えとあわせて相談できます。この記事は業者に頼む場合を前提にしており、市販のリメイクシートを自分で貼る方法は扱いません。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- ドアの見た目を新しくする3つの方法(クロス・化粧シート・塗装)と、それぞれの特徴
- 自宅のドアにどの方法が向くかを、表面の形(平らか、溝や凹凸があるか、表面がつるつるしているか)で見当をつける方法
- 費用の考え方(化粧シートはクロスより高くなること、壁紙の張り替えとあわせて頼む意味、ドアは今のままにする場合の壁紙の色の選び方)
- ドアまわりでも扱いや頼む先が変わるもの(ドア枠、巾木、ドアそのものの交換や表面の剥がれ・反り、襖)
- 見積もりのときに伝えること・聞くこと
読み終えるころには、自宅のドアについて、次に何から手をつければよいかが見えてくるはずです。
自宅のドアにはどの方法が向いているのか、壁紙の張り替えとあわせて相談してみたい方は、電話でドアの形や気になっている点をお聞かせください。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
ドアの見た目を新しくする方法は3つ(クロス・化粧シート・塗装)

この記事でいう「ドア」は、リビングや寝室、廊下などの部屋と部屋をつなぐ室内のドアの扉そのものです。開き戸だけでなく、横に滑らせて開ける引き戸も、表面の仕上げ方の考え方は同じです。玄関のドアは外に面していて、マンションでは共用部分として扱われることもあり、浴室のドアは浴室の設備と一体になっていることがあるなど、事情が違うので、この記事では扱いません。
ドアの表面を新しくするといっても、ドアそのものを取り替えるわけではありません。今のドアをそのまま使い、表面に新しい材料を貼るか、色を塗り替えて、見た目を変える方法です。その方法は、大きく分けて次の3つです。
- クロス(壁紙)を貼る
- 化粧シートを貼る
- 塗装する
どれが正解というものではなく、ドアの形や、どんな見た目にしたいか、費用をどこまでかけるかで向き不向きが変わります。まずは3つの方法がそれぞれどんなものかを見ておきましょう。
クロス(壁紙)を貼る:平らな面に向き、壁と色や柄を揃えられる
1つ目は、壁と同じクロス(壁紙)をドアの表面に貼る方法です。
クロス(壁紙)は、もともと壁や天井のような平らな面に、糊を付けて貼るための材料です。そのため、ドアでも表面が平らであれば貼ることができます。壁と同じ材料なので、壁と同じ色や柄のクロスを選べば、ドアを壁になじませるような仕上がりにもできますし、反対に、ドアだけ色や柄を変えてアクセントにすることもできます。壁紙の見本帳から選べるので、色や柄の選択肢が多いのも特徴です。
一方で、クロスは平らな面に貼る材料なので、ドアの表面に溝や段差があると、そこに沿わせて貼るのは難しくなります。この点は、次の章で詳しく見ていきます。
化粧シートを貼る:ドアや建具の仕上げにも使われる、粘着剤付きのフィルム
2つ目は、化粧シートを貼る方法です。化粧シートは、木目や石目、単色などの柄が印刷された、裏に粘着剤が付いたフィルム状の材料です。クロスのように糊を付けて貼るのではなく、裏の粘着剤で貼り付けます。商品としては、たとえば3Mのダイノックシートやサンゲツのリアテックがこの仲間で、業者との会話で名前を耳にすることもあるでしょう。
化粧シートは、壁だけでなく、ドアのような建具の仕上げにも使われている材料です。壁紙メーカーのサンゲツは、リアテックについて「壁・ドア・柱・金属下地などの仕上材として、多くの空間に採用いただいています」と案内しています(出典:サンゲツ「粘着剤付化粧フィルム リアテック」)。3Mのダイノックシートの施工マニュアルにも、ドア・扉への施工方法をまとめた章があります(出典:3M「3M ダイノック フィルム 施工マニュアル」(2022年11月改訂))。
化粧シートは、壁紙の職人(クロス職人)が施工できることが多い材料です。そのため、壁紙の張り替えとあわせて相談しやすい方法の一つです。ただし、誰が施工するかは業者によって異なるので、見積もりのときに確かめておくと安心です。
塗装する:色を塗り替える方法。頼み先は塗装業者が一般的
3つ目は、ドアの表面を塗装して色を塗り替える方法です。
ドアの塗装は、塗装業者に頼むのが一般的です。壁紙の職人(クロス職人)の中には塗装に対応できる人もいますが、これは業者によって異なります。塗装業者が別に加わる場合は、壁紙の職人とは日程を分けて作業することになります。
塗装は、今のドアの色を変える方法です。木目などの柄を新しく加えたい場合は、柄のある化粧シートやクロスのほうが向いています。反対に、柄は要らないので色だけを変えたい、という場合は、塗装も候補に入ります。
なお、ドアの周りを囲んでいる枠(ドア枠)の塗装も、同じように塗装業者が行うのが一般的です。ドア枠の扱いは、あとの章で触れます。
自宅のドアに向く方法は、表面の形で見当がつく

3つの方法のうち、どれが自宅のドアに向くかは、ドアの表面の形を見るとおおよその見当がつきます。見るポイントは、表面が平らか、溝や段差などの凹凸があるか、そして表面がつるつるした仕上げになっているか、の3つです。
もっとも、最終的にどの方法でできるかは、業者がドアの形や表面の状態を見て判断します。ここでの見当は、見積もりのときに何を聞くかを考えるための手がかりと考えてください。
表面が平らなドア:クロスも化粧シートも選べる
ドアの表面に溝や段差がなく、一枚の板のように平らな場合は、クロスも化粧シートも選べます。
クロスは平らな面に貼る材料なので、平らなドアとは相性がよい方法です。壁と同じクロスを使えば、壁とドアの色や柄を揃えることもできます。化粧シートも、もちろん平らなドアに貼れます。木目などの柄の質感を重視したい場合や、手がよく触れるドアなので表面の丈夫さを重視したい場合は、化粧シートも候補になります。
どちらにするかは、見た目の好みと費用で決めることになります。あとで触れるとおり、費用は化粧シートのほうが高くなるので、平らなドアであれば、クロスとの費用の差を見てから決めても遅くありません。
溝や段差など凹凸のあるドア:クロスより化粧シートが向く。ただし形によっては貼れないことも
ドアの表面に、縦や横の溝が入っていたり、枠の内側が一段へこんでいたりする場合は、クロスより化粧シートのほうが向いています。
クロスは平らな面に貼る材料なので、溝や段差に沿わせて貼るのは難しく、角の部分で浮いたり、しわが寄ったりしやすくなります。これに対して化粧シートは、温めて柔らかくし、伸ばしながら面に沿わせて貼ることができる材料です。3Mの施工マニュアルでも、曲面に貼るときは、フィルムをドライヤーで温めて柔らかくしたうえで、手で曲面を包み込むように伸ばしながら貼り込む手順が示されています(出典:3M「3M ダイノック フィルム 施工マニュアル」(2022年11月改訂))。凹凸のあるドアで、クロスより化粧シートが選ばれやすいのはこのためです。
ただし、化粧シートならどんな形のドアにも貼れる、というわけではありません。同じマニュアルは、立体的な曲面に貼るときには、フィルムを伸ばすぶん粘着剤の層が薄くなり、接着力が落ちると注意しています。また、品番やシリーズによっては、立体的な曲面に施工する際に注意が要る、または施工を避けてほしい製品があることも挙げています。溝が深い、段差が細かいなど、ドアの形や選ぶ品番によっては、化粧シートでもきれいに貼れないことがあります。
凹凸のあるドアの場合は、化粧シートを第一の候補にしつつ、「このドアの形で貼れるか」「選びたい柄の品番で貼れるか」を、見積もりのときに確かめておくと安心です。温めて伸ばしながら貼る作業は、平らな面に貼るより手間がかかるので、凹凸のあるドアでは特に、誰が施工するかも聞いておきましょう。どうしても貼れない形であれば、塗装が候補に残ります。
表面がつるつるしたドアは、貼る前の処理が加わることがある
室内のドアの多くは、表面に木目調などのシートを貼ったり、塗装をしたりして、つるつるした仕上げになっています。この表面に新しい材料を貼る場合は、貼る前の処理が加わることがあります。
クロスは、水分を含んだ糊で貼る材料です。表面がつるつるして水分を吸わない面には、糊がなじみにくく、そのままでは定着しにくいことがあります。壁でいえば、表面に化粧が施された合板(プリント合板)にクロスを貼る場合がこれにあたり、糊の定着を助ける下塗り(シーラー)などの処理をしてから貼るのが一般的です。ドアの表面も、仕上げによっては同じ考え方が当てはまる可能性があります。表面がつるつるした面にクロスを貼るときの仕組みは、プリント合板の壁紙張り替えは石膏ボードと何が違う?追加費用数千円〜数万円と業者の見分け方を解説で詳しく解説しています。
化粧シートの場合も、貼る前の下準備があります。3Mの施工マニュアルは、ドアに貼る前に、すでに塗装されているドアは表面を軽く研磨すること、ドアの側面(小口)を中心に、接着を助ける下塗り材(プライマー)を塗ることを示しています(出典:3M「3M ダイノック フィルム 施工マニュアル」(2022年11月改訂))。
こうした処理が要るかどうか、どこまで必要かは、ドアの表面を実際に見てみないと分かりません。自分の家のドアがどんな仕上げなのか分からなくても、相談するうえで困ることはありません。現地で表面を見てもらい、処理が要るか、それが費用に含まれているかを聞けば十分です。
費用はクロスより化粧シートのほうが高い
3つの方法を比べるうえで、気になるのが費用です。ここでは、方法ごとの費用の向きと、壁紙の張り替えとあわせて頼む意味、費用を見てドアは今のままにする場合の考え方を見ておきます。
化粧シートで仕上げると、クロスより費用が高くなる
ドアの表面を新しくする費用は、化粧シートのほうがクロスより高くなります。差が出る主な理由は材料の価格で、化粧シートは材料の段階でクロスより高く設定されています。平らなドアでどちらも選べる場合は、この差が選ぶときの材料になります。
具体的な金額は、ドアの大きさや枚数、選ぶ品番、ドアの形、貼る前の処理が要るかどうかによって変わるので、一概には言えません。塗装の費用も、ドアの数や状態、頼む業者によって異なります。正確な金額は、見積もりで方法ごとに出してもらうのが確実です。
費用の差をどう考えるかは、ドアの形によっても変わります。平らなドアなら、クロスで費用を抑えるか、化粧シートで柄の質感を取るかを、金額を見比べて選べます。凹凸のあるドアでは、クロスではきれいに貼りにくいので、費用が高くても化粧シートを選ぶ、あるいは塗装にする、という選び方になることが多いでしょう。安さだけで方法を決めて、仕上がりに不満が残ると、結局やり直しになりかねません。ドアの形に合う方法の中で、費用を比べるのが失敗しにくい順番です。
壁紙の張り替えとあわせて頼むと、同じ職人・同じ日程で進められることがある
ドアの表面の張り替えは、壁紙の張り替えとあわせて頼むと、段取りの面で無駄が少なくなりやすく、費用を抑えられることもあります。
クロスも化粧シートも、壁紙の職人(クロス職人)が施工できることが多い材料です。クロスや化粧シートなら、壁紙の張り替えと同じ職人が、同じ日程の中でドアまで仕上げられることがあります。職人が現場に来て、床や家具を養生し、道具を出して片づけて帰るまでの手間は、作業の量が少なくてもかかります。同じ職人・同じ日程で施工できる場合は、この手間を一度で済ませられるので、ドアだけを別の日に頼むより費用を抑えられることがあります。どのくらい変わるかは業者や見積もりの出し方によるので、見積もりのときに「壁紙と一緒の場合」の金額で聞いておくとよいでしょう。ただし、貼る前の下塗りを乾かす時間が要る場合などは、同じ職人でも日を分けて作業することがあります。
塗装を選ぶ場合は、塗装業者が別に加わることが多いので、壁紙の職人とは日程を分けて作業することになります。その場合も、壁紙の張り替えを頼む最初の段階でドアの塗装も考えていると伝えておけば、作業の順番や日程をまとめて組んでもらいやすくなります。
職人の手配や養生のように、作業の量に関係なくかかる費用の考え方と、クローゼットの扉(折れ戸や開き戸)を居室の壁紙とあわせてクロスや化粧シートで仕上げる場合の扱いは、クローゼットのクロス(壁紙)張り替え費用|居室とまとめると差額2万円前後、単独だと割高になる仕組みで扱っています。
費用を見て、ドアは今のままにするという選び方もある
見積もりで方法ごとの費用を見たうえで、ドアには手を入れず、今のままにする、という判断も十分にありえます。その場合は、新しい壁紙の色を、ドアの色になじむ方向から選ぶと、ドアの古さが目立ちにくくなります。たとえば濃い茶色のドアなら、真っ白に近い壁紙だと境目がくっきり見え、ドアの色合いに寄せた色ならなじんで見えます。どちらが良い悪いではなく、ドアをくっきり見せたいか、なじませたいかで選び方が変わります。床とドアの色が違う場合の考え方も含めて、床やドアの色を基準にした壁紙の色の選び方は、壁紙の色の選び方は床とドアの色が基準|グレー・ベージュ・白の合わせ方と見本帳での4つの確認で扱っています。
ドアまわりでも、扱いや頼む先が変わるもの
ドアの見た目が気になって周りを見ると、ドアの枠や、壁の下の部材、ドアそのものの傷みなども目に入ってくるかもしれません。ドアまわりでも、部分によって一般的な扱い方や頼む先が変わるので、整理しておきます。
ドアの周りの枠(ドア枠)は、塗装で仕上げるのが一般的
ドアの扉の周りを囲んでいる枠(ドア枠)は、扉とは別の部材です。壁紙の張り替えにあわせて検討されることがある部材で、手を入れる場合は塗装で仕上げるのが一般的です。ただ、検討はしても、実際に塗装まで行う人はそれほど多くありません。
ドア枠の塗装も、塗装業者が行うのが一般的で、クロス職人が対応できる場合もあり、業者によって異なります。順番は、一般に塗装を先に済ませ、そのあとで壁紙を張り替えます。塗るときに枠からはみ出した塗料を、あとから貼る新しい壁紙で覆えるためです。扉の表面を新しくすると、周りの枠の古さが目立つこともあるので、扉と一緒に考えておくとよいでしょう。ドア枠を塗装するかどうかの考え方は、ドア枠の塗装は壁紙の張り替えと一緒にやるべき?頼み先は塗装業者が一般的、順番は塗装が先で詳しく扱っています。
壁の下端の部材(巾木)は、交換や塗装の例がある
壁の下端、床との境目にある細長い部材を巾木(はばき)といいます。ドアのすぐ横から続いていることが多いので、ドアと一緒に目に入りやすい部材です。
巾木も、壁紙の張り替えにあわせて検討されることがある部材で、交換や塗装の例があります。ただ、壁紙の張り替えにあわせて周りの部材まで手を入れる人は、一般にそれほど多くありません。気になる場合は、ドアと同じように、見積もりのときに一緒に伝えておくとよいでしょう。巾木の種類ごとに誰が施工するか、交換と塗装の違い、新しい巾木の高さの注意は、巾木の交換は誰に頼む?ソフト巾木はクロス職人、木巾木・アルミ巾木は大工|塗装との違いと高さの注意で扱っています。
ドアそのものの交換や、表面の剥がれ・反りは、表面を新しくする話とは別
ここまでの3つの方法は、今のドアをそのまま使い、表面だけを新しくする方法です。ドアそのものを新しいものに取り替えたい場合は、表面の張り替えとは別の工事になり、工務店や建具店に相談するのが一般的です。
また、ドアの表面の仕上げそのものが剥がれてめくれている、ドアが反って閉まりにくい、といった傷みがある場合は、上から新しい材料を貼るだけでは解決しないことがあります。どう直すのがよいかは傷み方によって変わるので、表面を新しくしたいドアにこうした傷みがあれば、見積もりのときにその状態も伝えて、現地で見てもらってください。
襖は構造が違うので、別に考える
引き戸の中には、和室の襖(ふすま)もあります。襖は、木の骨組みに紙を重ね張りしたものや、芯に板やダンボールを入れて襖紙で仕上げたものなどがあり、室内のドアとは作りも表面の仕上げも違います。そのため、襖の種類によって、壁紙を貼れるかどうかの考え方や頼む先が変わってきます。
襖だけが気になっている場合は、表具店などに頼んだほうが費用を抑えやすいことがあります。表具店は襖紙の張り替えを手がけていて、壁紙の業者に頼むより安く済むことがあるためです。一方で、和室の壁の張り替えとあわせて襖も新しくしたい場合は、壁紙の業者に一緒に相談する意味もあります。襖に壁紙を貼る場合の考え方と費用の比べ方は、襖に壁紙は貼れる?襖紙の張り替えとの費用比較と確かめる2つのことで扱っています。
見積もりのときに伝えること・聞くこと
ドアの表面をどうするかは、見積もりを頼む時点で決まっていなくても構いません。迷っているなら、迷っていることをそのまま伝えれば大丈夫です。そのうえで、次のことを伝え、確かめておくと、現地調査で話が早く進みます。
どのドアか・枚数・表面の形を伝える(写真があると早い)
まず、見積もりを頼むときに、次のことを伝えておきます。
- どのドアの表面を新しくしたいか(リビングの出入り口だけ、廊下に面したドア全部、など)と、その枚数
- ドアの表面の形(平らか、溝や段差があるか)
- どんな見た目にしたいか(壁と同じ色にしたい、木目の柄にしたい、色だけ変えたい、など)
- 表面の剥がれやドアの反りなど、気になっている傷みがあるか
ドアの枚数は、手間と費用に直接関わります。家じゅうのドアを新しくしたいのか、目に付く一枚だけなのかで、見積もりの中身が変わります。全部にするか、よく使う部屋のドアだけにするかで迷っている場合も、その迷いをそのまま伝えて、両方の費用を聞いてみるとよいでしょう。
言葉だけでは伝えにくい場合は、ドアの写真を撮っておくと役に立ちます。ドア全体が写るように少し離れて撮った写真と、溝や段差、傷みが気になる部分を近くから撮った写真があると、表面の形や状態が伝わりやすくなります。
一緒に頼めるか、誰が作業するか、方法ごとの費用を確かめる
見積もりのときは、次のことを、この順に確かめておくと、あとで慌てずに済みます。分譲マンションの場合は、工事の届け出についても確かめておきます。
- ドアの表面の張り替え(または塗装)も、壁紙の張り替えと一緒に頼めるか
- 一緒に頼める場合、ドアの作業は誰が行うのか(壁紙の職人か、塗装業者が別に加わるのか)
- ドアの形に合う方法はどれか、候補になる方法(クロス・化粧シート・塗装)それぞれの費用。凹凸のあるドアなら、化粧シートで貼れるかもあわせて聞く
- ドアの作業は何日目に行うか、ドアを外して作業するか
- 分譲マンションの場合、内装工事に管理組合への届け出や承認が要るか(管理規約や管理会社で確かめる。届け出そのものは住まいの持ち主が行う)と、提出する書類について業者に記入などのサポートをしてもらえるのはどこまでか。承認が要る物件では、その日数も見込んでおく
4つ目の項目には理由があります。3Mの施工マニュアルは、化粧シートをドアに貼るとき、ドアを吊った状態のまま作業する場合と、取り外して作業台で作業する場合があり、作業のしやすさと仕上がりの点から、取り外して作業するほうを勧めています(出典:3M「3M ダイノック フィルム 施工マニュアル」(2022年11月改訂))。ドアを外して作業する場合は、その間、部屋の出入り口が開いたままになるので、どのくらいの時間かかるかを聞いておくと、当日の過ごし方を考えやすくなります。
費用は、原則として施工前の見積もりで伝えられ、見積もりのとおりになります。ドアの表面の傷みが見ただけでは分かりにくく、作業を始めてみないと分からない部分がある、といった例外の場合にだけ、そうなったときに追加でどのくらいかかるかの目安を、作業の前に確かめておくと安心です。
見積書でほかに確かめておきたい項目は、クロス張り替えの見積書チェックポイント7選|追加費用で後悔しないための確認事項にまとめています。
まとめ
ドアの見た目を新しくする方法を整理します。
- 室内のドアの見た目を新しくする方法は、「クロス(壁紙)を貼る」「化粧シートを貼る」「塗装する」の3つ。どれも今のドアをそのまま使う方法で、引き戸も考え方は同じ
- 表面が平らなドアは、クロスも化粧シートも選べる。壁と色や柄を揃えたいならクロス、柄の質感を重視するなら化粧シートも候補になる
- 溝や段差など凹凸のあるドアは、クロスより化粧シートが向く。ただし、ドアの形や品番によっては化粧シートでも貼れないことがあるので、見積もりで確かめる
- 表面がつるつるしたドアは、クロスでも化粧シートでも、貼る前の処理が加わることがある
- 費用は、クロスより化粧シートのほうが高くなる。金額はドアの大きさ・枚数・品番・形で変わるので、方法ごとに見積もりで出してもらう
- 費用を見て、ドアは今のままにする判断もありえる。その場合は、壁紙の色をドアの色になじむ方向から選ぶと、古さが目立ちにくい
- 化粧シートはクロス職人が施工できることが多く、壁紙の張り替えとあわせて頼むと、同じ職人・同じ日程で進められることがある。塗装は塗装業者が行うのが一般的で、クロス職人が対応できる場合もある
- ドア枠は塗装が一般的、巾木は交換や塗装の例がある。ドアそのものの交換は工務店や建具店に相談するのが一般的。襖だけが気になる場合は、表具店などのほうが費用を抑えやすいことがある
- 見積もりでは、まず壁紙の張り替えと一緒に頼めるか、次に誰が作業するか、そのうえで方法ごとの費用と作業日(ドアを外すか)を聞く。分譲マンションでは、内装工事の届け出や承認が要るかを管理規約や管理会社で確かめ(届け出は住まいの持ち主が行う)、書類の記入などで業者にサポートしてもらえる範囲を確認する。承認が要る物件では、承認までの日数も確かめる
ドアは、壁紙の張り替えを考えたときに、新しい壁紙と並んで目に入る場所です。気になっているなら、壁紙の張り替えを相談するときに、どのドアか、枚数、表面の形を伝えて、一緒に見てもらってください。現地でドアを見てもらえば、どの方法でできるか、方法ごとにいくらかかるか、誰がいつ作業するかが分かります。迷っている状態のままでも構わないので、電話か問い合わせフォームで、壁紙の張り替えとあわせて相談してみてください。
壁紙の張り替えにあわせて、室内のドアの古さも気になっている方は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。当店では、室内のドアの表面の張り替えにも対応しており、ドアの形に合わせて、クロス・化粧シート・塗装のどれが向くか、それぞれの費用もあわせてご案内します。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
この記事の執筆者

氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。



