モノトーンの壁紙の選び方|白をベースに黒・グレーは1面から、色は床や家具も含めて3色まで、見本帳での確かめ方

白い壁の洋室で、ソファの後ろの1面だけが濃いグレーの壁になっている様子

家の壁紙を張り替えるなら、リビングや寝室だけでも、白・黒・グレーでまとめたすっきりした部屋にしてみたい。けれど、黒を使うと暗くなりすぎないか、3つの色をどこにどう使えばよいのか、見本帳で選んだ色が貼ってから違って見えないか。そんなふうに迷っている方もいると思います。

先に結論をお伝えします。白・黒・グレーでまとめるなら、白をベースにして、黒かグレーは1面だけに使うアクセント使いから考えると失敗しにくくなります。壁紙メーカーのサンゲツは、アクセントクロス(1面だけ色や柄を変える壁紙)の選び方として、家具やカーテンも含めた室内の色を3色までにまとめること、アクセントクロスの面積は壁面全体の2〜3割程度にとどめることを勧めています。サンゲツはモノトーンについて書いているわけではありませんが、この考え方を白・黒・グレーに当てはめると、「白が土台、黒・グレーは面積を絞る」という形になります。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • モノトーンの配色の考え方(白をベースに黒・グレーをどこに置くか、色の数は床や家具も含めて3色まで、アクセントは壁面の2〜3割という目安の当てはめ方)
  • 黒・グレーを使うときに気をつけたいこと(濃い色を部屋全体に使うと暗く狭く感じやすいことと、天井を白のまま残すか一緒に張り替えるか、量産品は白が多く、グレー系は多少あるが、黒は選べる品番が限られること)
  • 床・ドア・家具との組み合わせ方(床の色調を基準に考えることと、1面だけにとどめる使い方、どの1面を選ぶか、迷っているときの見積もりの取り方)
  • 見本帳と壁一面での見え方の違い(色そのものは見本より明るく淡く見えることがあるので、同じ系統で濃さに迷ったら少し濃いめを選ぶこと、部屋の照明が白っぽい光か橙色の光かを考えに入れること)

読み終えるころには、「モノトーンにしたいけれど、どこから決めればいいか分からない」という迷いが、「この部屋は白をベースに、この1面をグレーにしたい」という具体的な相談に変わっているはずです。

白・黒・グレーの壁紙を、どの部屋のどの面に使うか迷っている方は、電話でお尋ねください。お部屋の様子やご希望の雰囲気を伺ったうえで、見本帳を使った選び方をご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

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モノトーンとは?白・黒・グレーでまとめる配色の考え方

インテリアでいうモノトーンは、白・黒・グレーのような、色みを持たない色でまとめた配色のことです。赤や青のような色みが無いぶん、すっきりとした、落ち着いた印象になります。一方で、同じ白・黒・グレーでも、どの色をどのくらいの面積で使うかによって、明るく軽い部屋にも、重たく暗い部屋にもなります。まずは、色の置き方と数の考え方を整理します。

白をベースに、黒とグレーをどこに置くか

壁紙で白・黒・グレーを組み合わせるとき、最初に決めたいのは「どの色を部屋の土台にするか」です。

サンゲツは、アクセントクロスを選ぶときの注意点として、「ベースカラー1色に加え、あと2色をどう配置するかを考えていくとよいでしょう」と書いています(出典:サンゲツ「アクセントクロスとは? 効果やメリット、選び方を徹底解説」)。同じページの配色例では、白をベースの壁紙にし、ブラウンを家具に、グリーンをアクセントクロスとカーテンに使っています。

この考え方を白・黒・グレーに当てはめるなら、多くの住まいでは、白をベースにするのが考えやすい形です。今の壁紙が白系なら、天井や、今回張り替えない部屋とのつながりも保ちやすくなります。そのうえで、グレーや黒は、テレビの後ろの壁やベッドの頭側の壁のように、視線が集まる1面に置くと、部屋全体の明るさを保ちながら、白・黒・グレーらしい引き締まった印象を出せます。

黒とグレーのどちらをアクセントにするかでも、印象は変わります。サンゲツは同じページで、色の明るさ(明度)について「明度が高い色ほど光を反射しやすく、お部屋を広く見せる効果が期待できます。一方、明度が低い色には引き締め効果があるため、奥行き感のある空間に仕上げることも可能です」と説明しています(出典:同上)。これはアクセントクロスとして1面に使う場合の説明で、明度の低い色を広い面に使うと、次の章で見るように部屋が暗く狭く感じられることがあります。黒は明度の低い色で、グレーは明るいものから濃いものまで幅があります。はっきりした変化を出したいなら黒、白からの変化をやわらかくしたいなら明るめのグレー、と考えると、候補を絞りやすくなります。どちらにするかは、その部屋でどう過ごしたいかや、床・家具の色との相性で変わるので、見本帳で両方を並べて見比べてみるとよいでしょう。

白をベースにしない選び方もあります。たとえば、明るめのグレーを部屋の土台にして、天井は白のまま残す、という形です。部屋全体の印象は白い壁より落ち着いたものになり、白い家具や建具が引き立って見えます。ただし、グレーを4面すべてに使うと、白い壁のときより部屋全体が少し暗めの印象になることがあります。グレーを土台にするなら、明るめのグレーから候補を探し、後の章で触れる床の色との相性もあわせて考えておくと安心です。グレーとベージュの中間の色であるグレージュを部屋全体に使うときに、明るめのトーンから選ぶ考え方は、グレージュの壁紙の選び方|床との合わせ方と、部屋全体なら明るめ・見本は照明の下で確かめるで扱っています。グレージュではなくグレーそのものを部屋全体に使うときの、床との合わせ方や淡い色合いから候補を探す考え方は、グレーの壁紙の選び方|床との合わせ方と、部屋全体なら淡い色から・見本は壁に当てて確かめるにまとめています。

色は床や家具も含めて3色まで、アクセントは壁面の2〜3割が目安

色の数について、サンゲツは「室内の色は3色までにまとめるよう意識することも重要なポイントです」と書き、「使われている色が多すぎると、雑然とした印象のお部屋になりがちです」と続けています(出典:サンゲツ「アクセントクロスとは? 効果やメリット、選び方を徹底解説」、前出)。先ほどの配色例のとおり、ここでいう3色は、壁紙だけでなく、家具やカーテンも含めた室内の色の数です。

ここで気をつけたいのが、白・黒・グレーはそれだけで3色になることです。壁紙に白・黒・グレーの3色を使うと、床が木目の茶色なら、それだけで4色になります。サンゲツの数え方をそのまま当てはめると、色が多めの部屋になるということです。

ですから、モノトーンを取り入れるときは、壁紙では白と、黒かグレーのどちらか1色の2色にとどめ、床の木目の色を3色目として数える、という考え方がまとまりやすくなります。たとえば、白い壁に1面だけグレーの壁紙、床は今の木目のまま、という部屋なら、白・グレー・茶色の3色です。黒・グレー・白の3色すべてを部屋に取り入れたいときは、壁紙は2色にして、残りの1色を家具やカーテン、ラグなどで足すと、色の数を増やしすぎずに済みます。床や家具まで白・黒・グレーでそろっている部屋なら、壁紙に3色を使ってもまとまりやすくなります。

面積については、サンゲツはアクセントクロスを「一般的には、お部屋の壁面全体のうち2〜3割程度にとどめるとよいでしょう。たとえば壁が4面あるお部屋であれば、いずれか1面をアクセントクロスにする、といったイメージです」と書いています(出典:同上)。黒やグレーを白の壁の中に入れるなら、まずは4面のうち1面、という目安から考えてみてください。アクセントクロスを多く使いすぎると、かえってインパクトが薄れたり、統一感に欠けたりするおそれがある、ともサンゲツは書いています(出典:同上)。1面だけ色を変えるときによくある失敗と、その避け方は、アクセントクロスの失敗例は3つ|面積は壁の2〜3割・色は3色まで、見本帳は少し濃いめを選ぶで詳しく扱っています。

黒・グレーを使うときに気をつけたいこと

壁が黒に近い濃い色の寝室を夜に見た様子。窓の外は暗く、ランプのまわりだけが明るい

白・黒・グレーのうち、白は張り替えでも見慣れた色ですが、黒やグレーは、白い壁に慣れた目で見ると、思っていた以上に部屋の印象が変わります。選ぶ前に知っておきたいことを2つ見ていきます。

濃い色を部屋全体に使うと、暗く・狭く感じやすい

サンゲツは、床・壁・天井の色のバランスについて「①床→②壁→③天井の順に、上にいくほど明るくすると天井が高く広く感じられます。逆に、天井を一段暗くすると、空間に落ち着きがでます」と書いています(出典:サンゲツ「壁紙選びのポイント」)。

多くの住まいは、床が木目の茶系で、壁と天井が白系です。床がいちばん暗く、上にいくほど明るい形になっています。ここで壁を黒や濃いグレーにすると、壁が床と同じくらい、あるいは床より暗くなることがあります。サンゲツが示している「上にいくほど明るく」とは反対の向きに近づくので、部屋は引き締まって落ち着いた印象になる一方、広さを感じにくくなります。壁は部屋の中でいちばん面積が広い場所なので、色の影響もそれだけ大きく出ます。

濃い色の壁にするなら、天井は白のまま残しておくと、床より天井が明るいという関係は保ちやすくなります。ただ、長く住んだ部屋では、天井の壁紙も年数がたって色が変わっていることがあり、壁だけが新しくなると、天井の古さがかえって目立つこともあります。白い天井を新しい白で一緒に張り替えるかどうかも、見積もりのときにあわせて聞いておくとよいでしょう。壁と天井を同時に張り替える場合は、別々に頼むより費用を抑えやすく、6畳ほどの部屋で天井に量産品の壁紙を貼るなら、天井の分の差額は2万円程度が目安です(天井に1000番台を選ぶと、その面積の分だけ材料の差が加わります)。天井を壁と同時に張り替える場合と、後から天井だけを頼む場合とで費用のかかり方がどう違うかは、クロス張り替えで天井もやるべき?壁と同時なら追加2万円、後回しは割高になる理由で解説しています。また、白い壁は照明の光を反射して部屋を明るく見せていますが、黒や濃いグレーの壁では、その反射が少なくなります。窓が小さい北側の部屋や、夜に過ごす時間が長い部屋では、張り替えたあとに「思っていたより暗い」と感じやすくなるので、濃い色を使う面積は控えめから考えるとよいでしょう。

この暗さが向いているかどうかは、部屋の使い方でも変わります。昼間に過ごすことの多いリビングのように、明るさや広さを感じたい部屋では、黒や濃いグレーは1面に絞るほうが、ふだんの過ごしやすさを保ちやすくなります。一方、寝室のように夜に休む部屋では、落ち着いた暗さがかえって好ましく感じられることもあります。サンゲツも、天井を一段暗くすると空間に落ち着きが出ると書いているように、暗めの色には落ち着きを生む面もあります。張り替える部屋で、昼と夜のどちらに長く過ごすか、明るさと落ち着きのどちらを優先したいかを考えておくと、濃い色を使う面積を決めやすくなります。

黒のような濃い色の壁紙には、暗さのほかにも、ホコリの目立ち方や掃除のしかたなど、白い壁紙とは違う気をつけ方があります。1面だけに使う場合も含めて、黒のような濃い色を考えているなら、濃い色の壁紙ならではの注意点を、黒い壁紙に張り替える前に知りたい3つの注意点|暗さ・ホコリ・色落ちと、部屋全体か1面かの決め方であわせて確かめておきましょう。

量産品は白が多く、グレー系は多少あるが、黒は選べる品番が限られる

張り替え用の壁紙には、量産品と呼ばれる標準的なグレードと、1000番台と呼ばれる、色や柄の選択肢が多いグレードがあります。モノトーンの壁紙を選ぶときは、3つの色で、量産品の中での選びやすさが違います。

張り替えの相談を受けていると、量産品は白系統が多いと感じます。白をベースにするなら、量産品の中から選べることが多いでしょう。

グレー系の壁紙は、サンゲツの量産品「SP」の見本帳にも多少あります。白ほど多くはありませんが、明るめのグレーを1面に使いたい、というような場合は、まず量産品の見本帳から候補を探してみる方法があります。気に入る明るさや色みのグレーが見つからなければ、1000番台の見本帳まで広げて見ると、候補が見つかりやすくなります。

黒のような濃い色は、量産品の中では選べる品番が限られます。好みの黒を探したいなら、1000番台の見本帳まで見ることを前提にしておくと、選びやすくなります。

気に入った色が1000番台の品番なら、量産品との差額が加わります。量産品と標準的な1000番台の差は、1㎡あたり数百円ほどが一般的です。白は量産品、アクセントの1面だけ1000番台、という選び方なら、差額がかかるのはその1面の面積分だけです。反対に、グレーを部屋全体に使い、それが1000番台の品番なら、差額は4面分の面積にかかります。モノトーンの壁紙は、どの色を量産品から、どの色を1000番台から選ぶかで、費用のかかり方が変わるということです。グレードごとの違いと費用の差は、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方で詳しく扱っています。

見本帳は、業者が現地調査のときに持ってきてくれるのが一般的です。「白は量産品から、グレーは量産品と1000番台の両方を見たい」「黒も見てみたい」のように、使いたい色とグレードの希望を問い合わせの段階で伝えておくと、その色が載っている見本帳を持ってきてもらいやすくなります。

床・建具との組み合わせ方

壁紙の張り替えでは、床やドア、窓枠、収納の扉はそのまま残ることがほとんどです。白・黒・グレーの壁紙も、今ある床やドア、これからも使う家具と並べたときにどう見えるかで、印象が大きく変わります。

床・ドア・家具の色を基準に考える

サンゲツは、「床材やドアの色調と合わせて基本色を考えましょう」として、「木目の色調は、赤味、黄味、グレー味のあるものなど、さまざまです。壁紙の基本色を木目の色調に合わせることで、お部屋に統一感が生まれます」と書いています。そのうえで、床の色ごとの組み合わせとして、「無彩色~こげ茶の床」には「グレー系の壁紙」(モダン系・シック系)、「黄・赤系の床」には「ベージュ系の壁紙」(ナチュラル系・ベーシック系)、「白~茶~黒の床」には「白系の壁紙」(ベーシック系・モダン系)を挙げています(出典:サンゲツ「壁紙選びのポイント」、前出)。

この分け方を見ると、白系の壁紙は幅広い色の床に合わせやすく、グレー系の壁紙は、グレーがかった床やこげ茶の床と組み合わせる例として挙げられています。モノトーンの部屋を考えるときも、まず今の床がどの系統の色かを見ておくと、白とグレーのどちらを多めにするかを決めやすくなります。たとえば、グレーがかった床やこげ茶の床なら、グレーを取り入れても床となじみやすく、黄みや赤みの強い木目の床なら、白をベースにしてグレーや黒は面積を絞るほうが、床との色の違いが目立ちにくくなります。床やドアの色に合わせた壁紙の基本色の選び方や、家具やカーテンを含めた色の数の考え方は、壁紙の色の選び方は床とドアの色が基準|グレー・ベージュ・白の合わせ方と見本帳での4つの確認で整理しています。

床の明るさにも目を向けておきましょう。こげ茶のような濃い床の部屋で壁を黒にすると、床と壁の明るさが近くなり、部屋全体が重たい印象になりやすくなります。明るい木目の床の部屋なら、床と壁の明るさの差がはっきりするぶん、黒やグレーの壁が引き立って見えます。どちらがよいということではなく、同じ黒やグレーでも、床の色によって受ける印象が変わる、ということです。

ドアや家具も同じです。白い壁の前に黒い家具を置くと家具が際立ち、グレーや黒の壁の前に白い家具を置くと、壁を背景に家具が浮かび上がって見えます。グレーや黒を1面だけ入れる場合は、その壁の前に何を置くかまで考えておくと、仕上がりを想像しやすくなります。床やドア、その壁の前に置く家具の色をスマートフォンで写真に撮っておくと、見本帳を見るときに見比べられるだけでなく、問い合わせのときに写真を見せながら相談できます。

1面だけにとどめれば、暗さも手入れの範囲も抑えやすい

黒やグレーを使いたいけれど、部屋全体に使うのはためらう。そんなときは、1面だけに黒やグレーを入れる方法があります。残りの3面が白のまま残るので、部屋全体が暗くなりすぎるのを抑えられます。濃い色の壁について手入れを意識する範囲も、1面に抑えられます。

1面だけにしておくと、あとから気持ちが変わったときにも対応しやすくなります。やはり明るくしたい、と感じたときも、張り直す範囲をその1面に絞りやすくなります。

どの1面を選ぶかは、部屋に入ったときに目に入る壁から考えると決めやすくなります。リビングならテレビの後ろの壁やソファの後ろの壁、寝室ならベッドの頭側の壁、書斎として使う部屋なら机の正面の壁などが、1面だけ色を変える場所の例として考えやすいでしょう。窓のある壁は、窓や窓枠、カーテンで壁紙の見える面積が小さくなるので、黒やグレーを入れても印象は控えめになります。反対に、窓の無い広い壁に入れると、色の印象ははっきり出ます。

1面だけ色を変えると、ほかの面との境目ができます。境目は部屋の角(入隅)に置くと、目立ちにくくなります。壁の途中で色を切り替えるより、角を単位にして「この面は黒、ほかの面は白」と考えると、仕上がりのイメージもつかみやすくなります。ただし、あとから1面だけを貼り直す工事にも最低料金がかかり、何年かたってから1面だけを新しく貼ると、隣の面は年数がたった壁紙なので、色の差が出ることがあります。部屋の角で区切る方法のほかに、1つの面の中で上下や左右に色を分ける貼り方と、その境目の納め方は、壁紙を2色に貼り分ける方法|上下・左右・面ごとの3パターンと、境目の納め方・ジョイナーで詳しく扱っています。

部屋全体にするか1面だけにするか迷っているなら、見積もりを頼む段階で「この部屋は白・黒・グレーでまとめたい」「この1面だけグレーにするかもしれない」と伝えておきましょう。壁紙の張り替えは、1面だけの工事でも最低料金がかかり、多くの業者は最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。部屋全体を白で張り替えたあとで「やはり1面だけ黒にしたい」と頼み直すと、この最低料金がもう一度かかることになります。白のままの場合、1面だけ黒やグレーにする場合、と分けて金額を聞いておけば、見た目と費用の両方を並べて決められます。

見本帳と壁一面での見え方の違い

グレーの壁の前に、グレーの色見本が並んだ見本帳が開いて置かれている様子

使う色と範囲の見当がついたら、見本帳で具体的な品番を選びます。白・黒・グレーは色みが無いぶん、明るさのわずかな差で印象が変わる色です。見本帳の小さな見本で見たときと、壁一面に貼ったときとで、見え方の違いが出やすい点を押さえておきます。

見本より明るく淡く見えることがあるので、迷ったら少し濃いめを選ぶ

サンゲツは、壁紙選びのポイントとして「カタログで見るより実際の仕上がりは明るく、淡く見えることがあります。なるべく大きなサンプルで確かめましょう」と書いています(出典:サンゲツ「壁紙選びのポイント」、前出)。色そのものは、見本で見るより壁一面に貼ったときのほうが、明るく淡く見えることがあるということです。

グレーでは、この違いが特に気になりやすくなります。見本で「ちょうどよい明るさのグレー」と思った色が、壁一面では白に近く見えて、白い壁との違いが思ったより小さく感じられることがあります。張り替えの現場では、見本帳で同じ系統の色の濃さに迷ったときは、少し濃いほうを選ぶとよい、とよく言われます。これは、同じ系統で濃さの違う2つの候補のうち、濃いほうを選ぶという意味です。

一方で、部屋全体の印象は、色そのものの見え方とは別の話です。色そのものは見本より淡く見えることがあっても、黒や濃いグレーのような暗めの色を広い面に使えば、部屋全体としては暗い印象になることがあります。部屋全体の暗さが気になるなら、色の濃さを見本で調整するより、使う範囲を1面に絞るなど、範囲で調整するほうが考えやすくなります。

小さな見本だけで決めきれないときは、大きなサンプルを取り寄せられるかを業者に聞いてみる方法もあります。ただし、取り寄せには手数料がかかったり、対応していなかったりすることもあるので、見積もりのときに確かめてみてください。見本と壁一面で色の見え方が違う理由と、サンプルの取り寄せ方は、壁紙のサンプルと実際の色はなぜ違う?メーカーが説明する「面積効果」と、見本帳の見方・サンプルの取り寄せ方で詳しく扱っています。

部屋の照明が白っぽい光か、橙色の光かを考えに入れる

色の見え方は、光によっても変わります。白やグレーは、照明の色をそのまま受けやすい色です。昼間に窓からの光で見て「すっきりしたグレー」と思った色が、夜に橙色がかった照明をつけると、思っていたより温かみのある色に見える、ということが起こり得ます。白い壁紙も、白っぽい光の下と橙色の光の下とでは、印象が違って見えます。

見本は机の上で眺めるのではなく、貼る予定の壁に当てて、昼の窓からの光と、夜に照明をつけたときの両方で見てみてください。その部屋の照明が白っぽい光か、橙色がかった光かを考えに入れておくと、貼ってからの「思っていた色と違う」を減らせます。ショールームや明るい窓辺で見た印象と、自分の部屋の照明の下での見え方は違うことがあります。ショールームでできることや、ショールームの照明と自分の部屋の照明の違いは、壁紙のショールームでできること|予約の要否・持っていくもの・照明の違いと、決めた柄の活かし方でまとめています。

気になる候補が2つ3つに絞れたら、それぞれを同じ壁に並べて当て、その部屋を主に使う時間帯の光で、特に念入りに見比べておくと安心です。白とグレー、白と黒のように、組み合わせて使う色どうしを並べて当てておくと、色の差が壁の上でどのくらいに見えるかも確かめられます。

まとめ

モノトーンの壁紙について、ポイントを整理します。

  • 白・黒・グレーでまとめるなら、白をベースにして、黒かグレーは1面だけに使うアクセント使いから考えると失敗しにくい
  • サンゲツはアクセントクロスの選び方として、家具やカーテンも含めた室内の色を3色までにまとめること、アクセントクロスの面積を壁面全体の2〜3割程度にとどめることを勧めている。白・黒・グレーはそれだけで3色になるので、壁紙は2色にとどめ、床の木目の色を3色目として数えるとまとまりやすい
  • 黒や濃いグレーを部屋全体に使うと、暗く狭く感じやすい。サンゲツは床→壁→天井の順に上にいくほど明るくすると広く感じられると書いている。濃い色の壁にするなら、まずは天井を白系のまま保つ形から考え(今の天井の古さが気になるなら白で一緒に張り替えることも考える)、濃い色を使う面積は控えめから考える
  • 量産品は白系統が多い。グレー系はサンゲツの量産品の見本帳にも多少あるが、黒は量産品の中では選べる品番が限られる。見つからなければ1000番台まで広げる
  • サンゲツは床の色調に合わせて壁紙の基本色を考えることを勧め、白系の壁紙は幅広い色の床に、グレー系の壁紙は無彩色~こげ茶の床に合わせる例を挙げている。床の色と明るさを先に見ておく
  • 色そのものは、見本より壁一面のほうが明るく淡く見えることがある(サンゲツ)。同じ系統で濃さに迷ったら少し濃いほうを選び、部屋全体の暗さは使う範囲で調整する。見本は貼る壁に当て、昼の光と夜の照明の両方で確かめる

白・黒・グレーの壁紙は、色の数と使う範囲を決めておけば、長く暮らしてきた部屋を、すっきりと落ち着いた雰囲気に変える選択肢になります。まずは、モノトーンにしたい部屋と、白をベースにどの1面に黒やグレーを入れるかの見当をつけ、床やドアの色を確かめてみてください。そのうえで、電話か問い合わせフォームで、使いたい色や迷っている点を伝え、現地調査を申し込んでみてください。

白・黒・グレーの壁紙で部屋をまとめてみたい方は、電話か問い合わせフォームでご相談ください。現地調査のときに、白やグレー、黒の壁紙が載った見本帳をお部屋の壁に当てて、床やドアとの組み合わせや、1面だけにするか部屋全体にするかを確かめられるよう進めます。費用の違いも、見積もりでお伝えします。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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