階段の壁紙張り替え費用は?壁の面積は25〜45㎡で4万〜11万円程度から、手間で施工費が上がりがちで、脚立で届かなければ足場代も掛かる

階段沿いの壁の、手すりの上あたりに灰褐色の汚れが広がっている様子

毎日上り下りする階段の壁は、手が触れやすいぶん、手あとや黄ばみがたまりやすい場所です。張り替えを考えて費用を調べても、出てくるのは6畳いくら、リビングいくらといった部屋ごとの金額ばかりで、階段の壁だけだといくらになるのか、脚立で済むのか、足場のような大がかりな準備が要るのかが分からない、という方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、階段の壁紙の張り替え費用も、基本は「張り替える面積×1㎡あたりの単価」で考えます。一般的な量産品の壁紙なら、材料と工事を合わせて1㎡あたり1,500〜2,500円程度が目安です。ただし、階段の壁の面積は一般的な2階建てでおよそ25〜45㎡あり、面積×単価だけでも4万〜11万円程度になります。多くの業者が設定している最低料金(4万〜6万円程度)と同じくらいか、それを上回る金額です。さらに階段は、段差の上での作業や斜めの壁の切り回しがあり、部屋より手間のかかる仕事なので、施工費は上がりがちです。壁が高くて脚立では届かない場合は、足場代も掛かります。

階段では、面積に加えて「高さ」も金額を左右します。階段の壁は、段が上がるにつれて足元の位置が変わるので、同じ壁でも場所によって高さが大きく変わります。目安として、2段か3段の脚立で届かない高さの壁があるなら、脚立で作業できる高さを超える可能性があり、足場や作業台が必要になることがあります。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 階段の壁の面積の考え方と、階段の壁だけを頼んだときの費用の見方
  • 脚立で届くか、足場や作業台が必要かの分かれ目
  • 見積もりのときに伝えたいこと(階段の形と高さ)と、足場の費用が見積もりのどこに入っているかの確かめ方
  • 階段の壁紙を自分で張り替えるのをおすすめしない理由

読み終えるころには、自分の家の階段について、相談のときに何を伝えればよいかが見えてくるはずです。

自分の家の階段だとどのくらいになるのかを知りたい方は、電話でご相談ください。階段の形やいちばん高いところのおおよその高さをうかがい、概算や現地調査についてご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


階段の壁だけを張り替える費用は、面積×単価が土台。高さの分が乗るかどうかで変わる

階段沿いの壁で、青緑の新しい壁紙を張り進めている途中の様子

壁紙の張り替え費用は、部屋でも階段でも、まず「張り替える面積×1㎡あたりの単価」で考えます。階段で分かりにくいのは、その面積の出し方と、高さによって作業の方法が変わる点です。ここでは、面積の考え方、階段の壁だけを頼んだときの金額の見方、吹き抜けに面した階段の場合の順に見ていきます。

階段の壁の面積は「周りの長さ×天井の高さ」だけでは出ない

部屋の壁の面積は、「部屋の周りの長さ×天井の高さ」でおおよその見当がつけられます。一般的な部屋なら天井の高さは2.4m前後で、どの壁も同じくらいの高さなので、この計算で大きく外れることはありません。部屋の壁の面積の出し方と、見積書の㎡数とずれる理由は、クロスの平米計算のやり方|壁の面積は「周りの長さ×天井の高さ」、見積書の㎡数とずれる3つの理由で解説しています。

階段の壁は、そうはいきません。段が上がるにつれて床の位置が変わるので、同じ1枚の壁でも、下の段の横では高く、上の段の横では低くなります。壁の形は長方形ではなく、斜めに切り取ったような形になることが多くなります。途中で折れ曲がる階段なら踊り場があり、天井が斜めになっている部分があれば、その分も形が変わります。

そのため、階段の壁の面積は、部屋のように簡単な掛け算では出せません。業者は現地調査のときに、窓やドアを除いた実際に貼る面積を測って見積もるのが一般的です。自分で面積を計算しておく必要はありませんが、「階段は部屋と同じ計算では面積が出ない場所」と知っておくと、見積もりの面積を見たときに戸惑わずに済みます。

脚立で届く階段でも、面積×単価は4万〜11万円程度。手間の分、施工費は上がりがち

壁のどこにでも脚立で手が届く階段なら、費用の考え方は部屋とほぼ同じで、面積×単価が土台になります。

ただ、階段の壁だけを頼む場合は、もう一つ知っておきたいことがあります。壁紙の工事は、職人が来て、養生をして、道具を出して片付けるまでの手間が、面積に関係なくかかります。そのため多くの業者は、1件あたりの最低料金を4万〜6万円程度に設定しています(税込みか税抜きかは業者によって違います)。階段の壁の面積は、一般的な2階建てでおよそ25〜45㎡です。面積×単価で出すと4万〜11万円程度で、最低料金と同じくらいか、それを上回る金額になります。

反対に、廊下やほかの部屋の張り替えと一緒に頼めば、段取りがまとめて済み、職人も続けて効率よく作業できるので、1㎡あたりに直した負担は下がることがあります。階段は廊下や2階のホールと続いて目に入る場所なので、片方だけを新しくすると、残したほうの黄ばみが目立つこともあります。家全体をまとめて張り替える場合の費用の考え方は、一軒家の壁紙張り替え費用はいくら?家全体は数十万円規模、面積の積み上げ方と階段・吹き抜けの注意点で解説しています。LDKや廊下とあわせて階段の壁の一部を張り替えた例は、【施工事例】石川県河北郡内灘町:中古の戸建てに住みながらLDK・廊下・階段・洗面室の壁紙を張り替え|LDKは天井もで紹介しています。

また、脚立で届く階段でも、作業の段取りは部屋とまったく同じではありません。段差の上に脚立を立てて安定させる必要があり、手すりや照明のスイッチ、足元灯などの周りを細かく切りながら張っていく手間もかかります。階段は簡単な仕事ではないので、同じ面積の部屋より施工費が上がりがちです。面積×単価で出した金額は下限の目安と考え、実際の見積もりはそれより高くなることがある、と考えておくとよいでしょう。

吹き抜けに面した階段は、足場の分が乗ることがある

階段が吹き抜けに面していて、階段の横の壁が2階の天井まで大きく続いている場合は、高い場所の作業が増えます。ふつうの脚立では上のほうまで手が届かないことが多く、その場合は足場を組んだり、高さのある作業台を使ったりして、職人が安全に立てる場所をつくってから作業します。その運び込みや組み立て、移動、片付けの手間と安全対策の分が、足場代として面積から計算した金額に加わります。

どのくらい上がるかは、階段の高さや広さ、形によって変わるので、一律の金額では言えません。吹き抜けで費用が上がる仕組みと見積もりで確かめたいことは、吹き抜けの壁紙張り替え費用はなぜ高い?面積だけでなく高さで上がる理由と、見積もりで確かめたいことで詳しく解説しています。階段まわりの壁紙の張り替えで、6畳の部屋の目安金額より見積もりが上がった例は、福岡県小郡市:階段のカビが気になり壁紙張り替えを検討されたご相談で紹介しています。

脚立で届くか・足場が必要かの分かれ目

階段の2つの段にまたがって置かれた、天板が水平な足場台

階段の張り替えで、脚立で作業できるのか、足場や作業台が必要になるのかは、金額にも工事の段取りにも関わります。ここでは、その分かれ目の考え方と、階段の段差に合わせて使える足場台について見ていきます。

2段か3段の脚立で届かない高さなら、脚立の作業高さを超える可能性がある

脚立には、それぞれ作業できる高さの目安があります。たとえば脚立メーカーの長谷川工業は、脚立のサイズの目安として「作業高さ」(脚立状態での作業できる高さ)を示しており、その数字は身長160cmの人が腕を伸ばして作業する状態を基準にしていると説明しています(出典:長谷川工業「サイズ目安表」)。つまり、どこまで届くかは脚立の大きさだけでなく、乗る人の身長や姿勢でも変わり、メーカーの目安もある前提の上での数字です。

そのため、自分の家の階段で足場が要るかを、数字だけで言い切ることはできません。目安として考えやすいのは、「2段か3段の脚立で、いちばん高いところまで届くかどうか」です。2段か3段の脚立で届かない高さの壁がある場合は、脚立の作業高さを超える可能性があり、より大きな脚立や、足場・作業台が必要になることがあります。

階段の場合は、さらに足元の条件が加わります。脚立を段差の上に立てることになるので、平らな床の上と同じようには使えません。同じ高さの壁でも、平らな床の上なら脚立で届くのに、階段では脚立を安定して置ける場所が限られる、ということもあります。

なお、仕事で使う脚立については、労働安全衛生規則の第528条で、丈夫な構造であることなどの要件が定められています(出典:労働安全衛生規則 第五百二十八条)。実際に脚立を使うか、足場や作業台に切り替えるかは、階段の高さや足元の状態などを見て判断されます。

階段の段差に合わせて使える足場台もある

階段の壁の作業には、段差に合わせて使える道具もあります。たとえば長谷川工業の足場台「TP1」は、脚部の高さを調整でき、「階段で安定した作業を実現」とうたっています(出典:長谷川工業「TP1」製品ページ)。こうした道具を使えば、本格的な足場を組まなくても、段差の上に平らな作業面をつくれることがあります。

ただし、どの道具を使うか、足場を組むかは、階段の高さや幅、形、手すりの位置などを見て業者が決めます。読者の側でこの道具を指定する必要はありません。見積もりのときに「階段の上のほうは、どうやって作業しますか」と聞いてみると、どの方法で作業するのか、その分の費用がどう見積もられているのかが分かりやすくなります。

見積もりのときに確認しておきたいこと

階段の張り替えは、部屋の広さから想像するより金額が高くなることがあります。あとから「思っていたのと違った」とならないように、相談や見積もりのときに次のことを伝え、確かめておきましょう。

階段の形と、いちばん高いところのおおよその高さを伝える

相談の段階で、階段の形と高さを伝えておくと、見積もりの見立てがしやすくなります。伝えたいのは、次のような点です。

  • まっすぐな階段か、途中で折れ曲がる(踊り場がある)階段か
  • 階段の両側が壁に囲まれているか、片側が吹き抜けに面しているか
  • いちばん高いところの壁が、2段か3段の脚立で届きそうか

高さを正確に測る必要はなく、「2階の天井くらいまで」「2階の床の少し上まで」のように、家の中の目印で伝えれば十分です。スマートフォンで、階段を下から見上げた写真や、2階から見下ろした写真を撮っておくのも、伝えるときの助けになります。あわせて、手あとや黄ばみ、はがれなど、気になっている場所も写しておくと、話が進みやすくなります。

廊下やほかの部屋の壁紙も気になっている場合は、それも一緒に伝えておきましょう。階段だけの場合と、ほかの場所とまとめた場合で、金額を比べやすくなります。

足場や作業台の費用が、見積もりのどこに入っているかを確認する

足場や作業台が必要な場合、その費用が見積書のどこに書かれているかを確認しておきましょう。見積書の書き方は業者によって違い、「足場代」「高所作業費」のような別の項目になっていることもあれば、階段の張り替え費用に含めて書かれていることもあります。

分からなければ、「階段の高いところの作業は、見積もりのどこに入っていますか」と聞いてみてください。あわせて、次の点も確認しておくと安心です。

  • 階段の壁の上のほうまで、張り替える範囲に入っているか
  • 階段の上の天井も張り替える範囲に入っているか
  • 足場や作業台を置くあいだ、階段の上り下りができない時間があるか

複数の業者で見積もりを比べるときは、階段の壁が同じ範囲で見積もられているか、作業の方法(脚立か、足場や作業台か)が同じかをそろえてから、総額を比べるのが基本です。金額の差がどこから来ているのかが分かると、比べやすくなります。見積書でそのほかに確認しておきたい項目は、クロス張り替えの見積書チェックポイント7選|追加費用で後悔しないための確認事項で解説しています。

階段の壁紙を自分で張り替えるのはおすすめしない

階段の壁だけなら自分でできないか、と考える方もいるかもしれません。ただ、階段は、壁紙の張り替えの中でも自分でやるのが難しい場所です。

脚立からの落下によるけがは多い

脚立からの落下によるけがは、一般的にも多いものです。階段の壁紙の張り替えでは、段差の上に脚立を立てることになり、平らな床より足元が不安定になります。しかも、両手で壁紙を扱いながら上を向いた姿勢を続けるので、バランスを崩したときに体を支えることも難しくなります。下は階段なので、落ちたときには段の角にぶつかるおそれもあります。

とくに、高い場所での作業に慣れていない方や、体力に不安がある方は、階段の壁紙を自分で張り替えるのは避けてください。自分で張り替える場合の難しさや道具、プロに頼む場合との違いは、壁紙の張り替えは自分でできる?DIYの難易度とプロに頼むメリットを比較で解説しています。

まとめ:階段の形と高さを伝えて、足場の分を含めた見積もりを確かめる

階段の壁紙の張り替えについて、ここまでの内容を整理します。

  • 費用の基本は「張り替える面積×1㎡あたりの単価」。量産品なら材料と工事を合わせて1㎡あたり1,500〜2,500円程度が目安
  • 階段の壁は高さが場所によって変わり、踊り場や斜めの天井もあるので、面積は現地で実際に測って出すのが一般的
  • 階段の壁の面積は一般的な2階建てでおよそ25〜45㎡。面積×単価だけでも4万〜11万円程度で、最低料金(多くの業者で4万〜6万円程度)と同じくらいか、それを上回る。階段は手間のかかる仕事なので、施工費は部屋より上がりがち
  • 2段か3段の脚立で届かない高さの壁があるなら、脚立の作業高さを超える可能性があり、足場や作業台が必要になることがある。その場合は足場代が掛かる
  • 段差の上での作業は足元が不安定になりやすいので、自分で張り替えるのはおすすめしない
  • 見積もりでは、足場や作業台の費用がどこに入っているかと、壁の上のほうや天井が範囲に入っているかを確認する

実際の金額は、階段の形や高さ、壁の状態を見ないと決まりません。階段の形と、いちばん高いところのおおよその高さ、気になっている場所を伝えて、現地調査で見てもらうと、自分の家の場合の金額がはっきりしてきます。

階段の壁紙が気になっている方は、電話でご相談ください。階段の形や高さをうかがい、現地調査と見積もりの流れをご案内します。現地調査で壁の状態や作業の方法を見てもらうと、足場や作業台が必要かどうかも含めた費用が分かります。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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