
壁の一部に傷や汚れができて、そこだけ直したい。そんなとき、「今貼ってある壁紙の品番が分かれば、同じものを用意できるのでは」と考える方は多いと思います。ところが「クロス 品番 調べ方」と調べてみても、壁紙の種類の説明やカタログの一覧ばかりが出てきて、自分の家の壁紙の品番をどう調べればよいのかは、なかなか見えてきません。
先に結論をお伝えします。今貼ってある壁紙の品番を調べるときは、まず手元の資料(家を建てたときやリフォームしたときの仕様書・見積書、余りの壁紙に付いたラベル)を探し、品番らしい記号が見つかったら、壁紙メーカーの公式サイトの品番検索や対照表で確かめる、という順番が近道です。貼ってある壁紙の見た目だけから品番を言い当てるのは難しく、手元の資料で分からなければ施工した業者・管理会社にも確認し、それでも品番が分からなければ、見本帳と見比べて近いものを探すことになります。
品番が分かっても、その壁紙が今も手に入るとは限りません。壁紙の見本帳は改訂されるたびに品番が入れ替わり、メーカーによっては、旧品番が新しい見本帳でどの品番になったか、または廃番になったかを対照表で公開しています。また、同じ品番の壁紙を用意できても、貼ってある壁紙は年数とともに色が変わっているので、一部だけ新しくすると色の差が出ることがあります。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- 品番を調べる前に確かめたい手元の資料と、施工した業者・管理会社への確認
- 資料が無いときの手がかりになる「出荷ラベル」と、ラベルも無いときの見本帳での探し方
- サンゲツの品番検索と、サンゲツ・リリカラ・シンコールの対照表の使い方
- 品番が廃番だったとき・分からなかったときの選択肢(同じ柄が別の品番で続いていないかの確認、近い柄・色での選び直し、面ごとの張り替え)
読み終えるころには、自分の家の壁紙の品番をどこから調べればよいか、品番が分からなかったときにどう進めればよいかが分かるはずです。
品番を調べる前でも、調べて分からなかった後でもご相談いただけます。手元にある書類や余りの壁紙、直したい場所など、分かる範囲のことを電話でお聞かせください。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
品番を調べる前に、まず手元の資料を確認する
壁紙の品番は、工事をしたときの書類や、施工した側の記録に残っていることがあります。貼ってある壁紙そのものを調べる前に、まず家にある書類と、問い合わせできる相手がいないかを確かめておくと、遠回りをせずに済みます。
新築・リフォーム時の仕様書・見積書に書かれていることがある
家を建てたとき、マンションを購入したとき、前回リフォームをしたときの書類(仕様書・仕上げ表・見積書・引き渡しのときの書類など)に、使った壁紙の品番が書かれていることがあります。
「クロス」「壁紙」の欄に、メーカー名と、英字と数字を組み合わせた記号が並んでいれば、それが品番の可能性があります。たとえばサンゲツの品番対照表には、旧リザーブの品番として「RE51004」のような、英字2文字と数字を組み合わせた品番が並んでいます。書類に書かれた記号が品番かどうか分からなくても、そのまま書き写しておけば、あとでメーカーの公式サイトで調べるときに使えます。
書類を見るときは、どの部屋の、どの面の欄かも確かめておきます。同じ家でも、部屋や面によって別の壁紙を使っていることがあるからです。また、見積書は、壁紙のグレードと面積だけで書かれていて、品番までは書かれていないこともあります。品番が見当たらなくても、メーカー名やグレードが分かれば、あとで見本帳を探すときの手がかりになります。見積書に出てくる「量産」「1000番」といったグレードの呼び方は、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方で整理しています。
施工した業者・管理会社に確認する
書類が見つからない場合は、施工した側に聞く方法もあります。新築のときの工務店やハウスメーカー、前回のリフォームをした業者であれば、工事の記録が残っていれば品番が分かることがあります。分譲マンションで新築のときの内装のまま住んでいる場合は、管理会社に、新築時の内装の仕様が分かる資料が無いか聞いてみるのも一つの方法です。
聞くときは、「どの部屋の、どの面の壁紙か」と、「いつごろ工事をしたか」を伝えると話が早く進みます。壁紙の写真を添えられるなら、柄や色の見当もつけてもらいやすくなります。
ただし、年数がたっていると記録が残っていないこともありますし、中古で購入した家では、前の持ち主がどこに工事を頼んだのか分からないこともあります。聞く相手がいない、聞いても分からなかったという場合は、次の章で見る壁紙そのものの手がかりと、メーカーの公式サイトでの確認に進みます。
手元に資料が無いとき、壁紙そのものから手がかりを探す

書類も問い合わせ先も無い場合、次の手がかりは壁紙そのものです。ただし、貼ってある壁紙の表面を見ても、品番が書いてあるわけではありません。手がかりになるのは、貼る前の壁紙に付いていたラベルと、見本との見比べです。
流通の途中で貼られる「出荷ラベル」に、品番・ロットが書かれる
壁紙の業界団体である一般社団法人日本壁装協会は、壁紙に貼るラベルについて、「シックハウス対策品ラベルは流通過程で壁紙をカットして販売する場合に貼られるラベルです。出荷ラベル(品番、ロット、数量、販売会社名)とセットで貼りつけます」と説明しています(出典:一般社団法人日本壁装協会「シックハウス対策」)。壁紙は、流通の途中で必要な長さに切って販売されることがあり、その場合、品番やロット(製造の単位)、数量などを書いた出荷ラベルが付く、ということです。
このラベルは、工事のために届いた壁紙に付いているもので、貼り終えた壁から見えるものではありません。手がかりになるとすれば、工事のあとに残った余りの壁紙です。押し入れや物置に、前回の張り替えの余りの壁紙が巻いたまま残っていれば、ラベルが付いていないか見てみてください。
ラベルに書かれるロットは、製造の単位のことです。工業製品なので、ロットが違えば厳密には色にわずかな差がありますが、ほとんど気にならない程度です。実際に目立つのは、ロットの違いよりも、貼ってからの年数による色の変化のほうです。そのため、ロットまでそろえることにこだわる必要はあまりありませんが、ラベルが残っていれば、品番と一緒にロットも控えておくとよいでしょう。
ただし、同じページには「ラベルの使用は保管管理者登録を行った会員に限ります」とも書かれています(出典:日本壁装協会「シックハウス対策」、前出)。余りの壁紙があっても、このラベルが付いているとは限りません。
ラベルが無くても、余りの壁紙そのものを張り替えに使ってもらえることがあります。ただし、張り替える範囲をまかなえる量があることと、保管のあいだに変色・変質しておらず施工に使える状態であることの確認が必要です。また、余りの壁紙そのものに問題がなくても、年数がたって色が変わった壁紙と並べると、色の差が見えることがあります。使えるかどうかの条件や保証の扱いは、壁紙張り替えの持ち込み施工は可能?1面だけでもOKな条件と費用・保証の注意点で扱っています。
なお、品番を確かめたくて、貼ってある壁紙の端をめくって裏を見ることはおすすめしません。裏に品番が見えるとは限らず、壁紙を傷めるおそれもあるためです。
ラベルも無いときは、見本と見比べて近いものを探す
余りの壁紙もラベルも無い場合、貼ってある壁紙から品番を言い当てるのは難しくなります。特に白い無地の壁紙は、よく似た見た目の品番が多く、目で見ただけで区別するのは簡単ではありません。
画像から壁紙の品番を判定するアプリもあります。候補を絞る手がかりにはなりますが、精度には限界があります。出てきた候補は、品番が分かったと決めてしまわずに、見本と見比べて確かめるための手がかりとして使うのが安心です。
見本と見比べるときは、色よりも、柄や表面の凹凸の模様で比べるのが現実的です。貼ってある壁紙は年数とともに色が変わっているので、同じ品番の新しい見本を当てても、ぴったり同じ色には見えないことがあるからです。品番を特定できず、張り替え用の壁紙を選び直す場合は、業者が持ってくる見本帳から選ぶのが一般的です。現地調査のあと、その見本帳を置いていってもらえることもありますが、業者によって違うので、手元でゆっくり見比べたいときは聞いてみるとよいでしょう。
見比べやすくするために、気になる壁を、明るい時間に、近くから柄や凹凸が分かるように撮った写真と、少し離れて壁全体が分かるように撮った写真を用意しておくと、見本と柄や凹凸の模様を見比べるときや、張り替えの相談で今の壁紙の特徴を伝えるときに役立ちます。
メーカー公式の品番検索・対照表を使う
書類や余りの壁紙のラベルで品番らしい記号が見つかったら、壁紙メーカーの公式サイトで確かめます。書類にメーカー名が書かれていなくても、品番の頭の英字が見本帳の名前を表していることがあります。たとえばリリカラの対照表のページでは、見本帳が「ライト(LL)」「V-ウォール(LV)」のように、英字と組み合わせて並んでいます(出典:リリカラ「対照表」)。見本帳の名前がメーカーごとに違い、数年ごとに入れ替わることは、壁紙メーカーの違いは優劣ではない|サンゲツ・リリカラ・シンコール・東リ4社の会社の形と機能の示し方でも扱っています。
サンゲツ:品番で探せる「品番検索」
サンゲツの公式サイトの「商品を探す」ページには「品番検索」の入力欄があり、品番を入れて商品を探せます(出典:サンゲツ「商品を探す」)。書類やラベルに書かれていた品番を入れてみて、該当する商品が出てくれば、その商品の情報を確かめられます。
入れた品番で商品が出てこない場合は、その品番が今の見本帳には載っていない可能性があります。同じページの入力欄の下には、「お探しの品番が見つからない場合は新旧品番対照検索へ」という案内があります(出典:サンゲツ「商品を探す」、前出)。古い品番は、次に見る対照表で、新しい品番に引き継がれたか、廃止になったかを確かめます。
品番が古い・見つからないときは、対照表・継廃表を見る
壁紙のメーカーによっては、見本帳を改訂したときに、旧品番が新しい見本帳でどの品番になったのかを、対照表として公開しています。
サンゲツは、たとえば旧リザーブの品番対照表をPDFで公開していて、旧品番ごとに新しい見本帳での品番が並んでいます。この表では、たとえば旧品番「RE51004」の行に「RE53212」が並ぶ一方、「RE51001」には「廃止」と書かれています(出典:サンゲツ「品番対照表(旧リザーブ 対照)」)。同じ見本帳の品番でも、新しい見本帳に引き継がれたものと、廃止になったものがある、ということです。PDFの対照表はページ数が多いこともあるので、パソコンやスマートフォンのページ内検索で、手元の品番を入れて探すと見つけやすくなります。
リリカラの対照表のページには、「同一商品を収録している見本帳の有無とその品番をお調べいただけます」「旧品番からの対照については『継廃表』をご覧ください」と書かれています(出典:リリカラ「対照表」、前出)。継廃表は、旧品番が引き継がれたかどうかを示す表で、たとえば「2022-25 ライト(LIGHT)継廃表」には、「○⇒継続 △⇒他見本帳で継続 ×⇒廃番」という凡例が付いています(出典:リリカラ「2022-25 ライト(LIGHT)継廃表」(2026年5月現在))。
シンコールにも品番対照表がある
シンコールも、見本帳「wall pro」の品番対照表をPDFで公開していて、旧品番と新品番を対照できます(出典:シンコール「wall pro 品番対照表」)。この対照表には、「柄WEBカタログは品番毎に有効期限が異なります」という注記もあり(出典:シンコール「wall pro 品番対照表」、前出)、対照表から柄WEBカタログの商品情報を見るときは、品番ごとに確かめる必要があります。
また、サンゲツ・リリカラ・シンコールの対照表は、どれも作られた時点の情報です。新しい品番が見つかったら、その品番でもう一度、メーカーの商品ページや今の見本帳に載っているかを確かめておくと安心です。ここで挙げた3社以外のメーカーの品番なら、そのメーカーの公式サイトで、品番検索や対照表が公開されていないかを確かめます。
品番が廃番だったとき・分からなかったときの選択肢

調べた品番が廃番だった場合や、品番がどうしても分からなかった場合にも、進め方はあります。品番が分かっている場合は、まず同じ柄が別の品番で続いていないかを確かめます。品番が分からない場合や、続いている品番が見つからない場合は、近い柄・色を探すか、張り替える範囲を面ごとにする方法を考えます。
新しい見本帳で、同じ柄が品番を変えて続いていないか確かめる
品番が分かっているなら、まず確かめたいのは、同じ柄が品番を変えて、別の見本帳に引き継がれていないかです。リリカラの継廃表の「△⇒他見本帳で継続」のように、もとの見本帳からは外れても、別の見本帳で続いている品番があります(出典:リリカラ「2022-25 ライト(LIGHT)継廃表」、前出)。
引き継がれた品番が見つかれば、同じ柄の壁紙を用意できる可能性があります。ただし、同じ柄の壁紙でも、貼ってある壁紙は年数とともに色が変わっているので、新しい壁紙とは色の差が見えることがあります。この点は、最後の選択肢のところで詳しく見ます。
近い柄・色で選び直す
同じ柄が別の品番で続いていない場合や、もとの品番が分からない場合は、見本帳の中から、今の壁紙に近い柄・色の壁紙を選び直すことになります。
見本で選ぶときに知っておきたいのは、小さな見本と、壁一面に貼ったときとでは、色の見え方が違うことです。壁一面に貼ると、見本より明るく、淡く見えることがあります。見本は、張り替える部屋の壁に当てて、部屋の明かりの下で見比べると、仕上がりの印象をつかみやすくなります。見本と壁一面で色の見え方が変わる理由と、見本帳の見方は、壁紙のサンプルと実際の色はなぜ違う?メーカーが説明する「面積効果」と、見本帳の見方・サンプルの取り寄せ方で詳しく整理しています。
白い無地の壁紙は、見た目だけで元の品番を言い当てるのは難しい一方、完全に同じものではなく近い見た目のものを選ぶのであれば、似た品番が多いぶん、候補は見つけやすいほうです。白い壁紙の中にある青み・黄み・グレー寄りの違いと、見本帳での比べ方は、白い壁紙はどれも同じ?青み・黄み・グレー寄りの違いは量産品にもある|床との合わせ方と、見本帳での比べ方で整理しています。
柄や凹凸の模様がはっきりした壁紙は、白い無地と違って、別の品番にすると模様の違いが目に入りやすくなります。その場合は、次の選択肢とあわせて考えます。
面ごと張り替えて、色の差を目立ちにくくする
同じ品番の壁紙が用意できても、近い品番を選び直しても、一部だけを新しくすると、周りとの色の差が見えることがあります。壁紙は年数とともに色が変わるので、廃番になっていなくても、貼ってある壁紙と色を完全にそろえることはできません。日焼けなどで色が変わった壁紙に、一部だけ新しい壁紙を貼ると色が合わない理由は、壁紙の日焼けは掃除・漂白で戻る?ヤニとの見分け方と部分張替えで色が合わない理由で扱っています。
この差を目立ちにくくする方法として、張り替える範囲を部屋の角(入隅)で区切り、気になる箇所のある面を丸ごと張り替える、というやり方があります。同じ面の途中で新しい壁紙に切り替えると、新旧の境目が壁の真ん中に出て色の差が目立ちますが、角で区切れば、隣の面とはもともと光の当たり方が違うので、色の差があっても自然に見えやすくなります。
面ごと張り替えるなら、隣の面とは角で区切られるので、品番が分からない場合や廃番の場合でも、無理に今の壁紙と同じものを探さず、その面に合う壁紙を見本帳から選び直すこともできます。隣の面に近い白系の壁紙を選べば、部屋全体の雰囲気を大きく変えずに仕上げやすくなりますし、少し色や柄の違う壁紙を選んで、その面だけ印象を変えることもできます。一部だけを張り替える場合と面ごと張り替える場合では仕上がりが違い、費用は思ったほど差が出ないこともあるので、見積もりでは両方の金額を出してもらうと比べやすくなります。一部だけを張り替える場合の費用の考え方や、1面の張り替えと比べたときの色の注意点は、壁紙の部分張り替えはできる?2つの直し方と、1面張り替えと比べた費用・色の注意点で詳しく扱っています。
まとめ
今貼ってある壁紙の品番を調べる方法と、分からなかったときの進め方を整理します。
- まず、家を建てたときやリフォームしたときの仕様書・見積書を探す。品番が書かれていることがある。部屋や面によって別の壁紙のこともある
- 書類が無ければ、施工した工務店・リフォーム業者や、分譲マンションの管理会社に聞く方法もある
- 壁紙を切って販売するときに付けられることがある出荷ラベルには、品番・ロットなどが書かれる。手がかりになるのは余りの壁紙だが、ラベルが付いているとは限らない
- ラベルも無ければ、見本と柄や凹凸の模様で見比べて近いものを探す。画像から品番を判定するアプリもあるが、精度には限界がある
- 品番らしい記号が見つかったら、そのメーカーの公式サイトで品番検索や対照表を確かめる。サンゲツには品番検索があり、サンゲツ・リリカラ・シンコールは対照表などで別の品番への引き継ぎを、サンゲツ・リリカラは廃番の記載も確かめられる。新しい品番が分かったら、今の商品ページや見本帳に載っているかも確かめる
- 廃番だった場合は、別の見本帳で続いていないかを確かめ、無ければ近い柄・色で選び直す。どの場合も、一部だけ新しくすると周りとの色の差が見えることがあるので、角で区切って面ごと張り替える方法もある
品番が分かっても分からなくても、調べた結果と、直したい場所・範囲を整理しておけば、現地調査や見積もりの相談を進めやすくなります。電話か問い合わせフォームから、調べた結果とあわせてご相談ください。
調べた品番や、品番が分からなかったこと、直したい場所と範囲を、電話でお聞かせください。一部だけ張り替える場合と面ごと張り替える場合を、見積もりで比べられるようご案内します。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
この記事の執筆者

氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。



