壁紙の人気の色は?メーカー3社の公式情報で見るグレー・グレージュと、床やドアに合わせた確かめ方

無地のグレージュの壁紙を貼った壁と、こげ茶のフローリングの床が並ぶ、落ち着いた明るさのリビング

壁紙を張り替えることになり、せっかくなら今の白から少し色を変えてみたい。インテリアの雑誌やSNSを見ると、グレーやグレージュの壁がよく目にとまる。今はどんな色が人気なのだろう。人気の色を選んでおけば、失敗しないのではないか。そんなふうに考えている方もいると思います。

先に結論をお伝えします。壁紙メーカーの公式情報を見ると、いまよく挙がっているのはグレー系・グレージュ系の落ち着いた色です。サンゲツとシンコールは、見本帳の特長として、トレンドを意識したグレーを帯びた色のバリエーションを挙げています。また、リリカラが公開している注文数をもとにした人気商品のランキングでは、グレーやグレージュと説明された商品が1位・2位を含む5つ入っています。

ただし、人気の色だからといって、そのまま自分の家に合うとは限りません。張り替えでは床やドアはそのまま残ることが多く、その色となじむかは家ごとに違います。また、選ぶ壁紙のグレードによって選べる色の幅が変わり、見本帳の小さな見本と壁一面に貼ったときとでは、色の見え方も変わります。人気の色は「候補の出発点」として使い、自宅の床やドアと合わせて確かめるのが、失敗を減らす近道です。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 壁紙メーカー3社が、どんな色をトレンド・人気として挙げているか(見本帳の紹介と、注文数のランキングの違い、色と一緒に挙がっている素材風の柄)
  • 人気の色が、自宅の床やドアと合うかの確かめ方(サンゲツが示す床の色調ごとの基本の組み合わせと、そこに入らない色の扱い、1面だけ変えるときの注意)
  • 量産品と1000番台で、選べる色の幅がどう違うか(柄物の壁紙で必要な量が増えることも含めて)
  • 見本帳の小さな見本と、壁一面に貼ったときの見え方の違い(色そのものは明るく淡く見えること、暗めの色を広い面に使うと部屋全体が暗い印象になること、照明の色による見え方の違い、濃さで迷ったときの選び方)

気になっている色が、ご自宅の床やドアに合いそうか、見本帳を見ながら確かめたい方は、電話でお尋ねください。張り替えたい部屋と、思い描いている色を伺ったうえでご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。


人気の色だけで選ぶと、床やドアと合わないことがある

明るい黄みの木目のフローリングの床の上で、女性が壁際にひざをつき、グレーの壁紙の見本を壁に当てて見ている

注文数のランキングはよく選ばれた商品を、見本帳の紹介はメーカーが充実させた色を知る手がかりになります。けれども、どちらの情報も、その色が自分の家の床やドアに合うかどうかまでは教えてくれません。

サンゲツは、床の色調に合わせて考える壁紙の基本色を示している

新築なら床も壁もドアも一緒に選べますが、壁紙の張り替えでは、多くの場合、床やドア、窓枠はそのまま残ります。そのため、張り替えの色選びでは、残る床やドアの色と合うかが大事になります。

サンゲツは、「床材やドアの色調と合わせて基本色を考えましょう」として、床の色と壁紙の色の組み合わせを3つ示しています(出典:サンゲツ「壁紙選びのポイント」)。

  • 無彩色〜こげ茶の床+グレー系の壁紙
  • 黄・赤系の床+ベージュ系の壁紙
  • 白〜茶〜黒の床+白系の壁紙

サンゲツが示す基本の組み合わせでは、無彩色からこげ茶の床にはグレー系の壁紙が挙げられています。黄みや赤みのある床が残る家なら、同じ落ち着いた色でも、サンゲツの基本の組み合わせではベージュ系が示されています。

自分の家の床がどの色の系統に近いか、床全体と表面の色を見て確かめてみてください。赤み、黄み、グレーみのどれを感じるかを見ると、候補を考える手がかりになります。床に合う色の方向が分かってから人気の色を見ると、「この色はうちの床に合いそう」「この色は基本の組み合わせから少し外れるので、見本で確かめたい」という目で候補を絞れます。

サンゲツが挙げているのは「床材やドアの色調」です(出典:サンゲツ「壁紙選びのポイント」、前出)。床とドアの色が違う場合は、壁紙の見本をそれぞれの近くに置き、両方とのなじみ方を確かめてみてください。床やドアの色と壁紙の色の合わせ方を一から順に考えたい場合は、壁紙の色の選び方は床とドアの色が基準|グレー・ベージュ・白の合わせ方と見本帳での4つの確認が参考になります。

基本の組み合わせに入らない色も、「合わない」わけではない

サンゲツが示す3つの組み合わせは、あくまで基本の形です。この3組に入っていない色、たとえばブルーやピンク、グリーンのような色を使いたい場合も、それだけで床に合わない色ということではありません。

3組に入らない色や、3組とは違う床と壁の組み合わせを考えているときは、見本を床やドアのすぐそばに当てて、なじみ方を自分の目で確かめることが大切です。床やドアの写真をスマートフォンで撮っておくと、見本帳を見るときの参考になります。ただし、写真では実際と色が違って見えることがあるので、最後は自宅で見本を当てて確かめてください。見本を当ててみて、なじまないと感じたら、同じ色でも明るさや鮮やかさの違う品番を見てみる、部屋全体ではなく1面だけに使う、といった方法もあります。1面だけ違う色にするアクセントクロスの考え方や、よくある失敗は、アクセントクロスの失敗例は3つ|面積は壁の2〜3割・色は3色まで、見本帳は少し濃いめを選ぶで詳しく扱っています。

1面だけ人気の色にしてみたいと考えているなら、部屋全体を張り替えるときに一緒に決めておくのがおすすめです。何年かたってから1面だけを貼り直すと、同じ品番に戻しても、年数のたった隣の面と色の差が出ることがあります。見積もりの段階で「この1面は色を変えるかもしれない」と伝えておけば、費用を見てから決めることもできます。

人気の色でも、選ぶ壁紙のグレードで選択肢が変わる

人気の色が床に合いそうだと分かっても、実際に選べるかどうかは、どのグレードの壁紙から選ぶかでも変わります。

量産品は白系統が中心。グレー・ベージュ寄りの落ち着いた色は多少ある

壁紙の張り替えでよく候補になるものに、費用を抑えやすい量産品と、色柄の選択肢が比較的多い1000番台があります。量産品は、賃貸住宅の原状回復などでも長く使われているグレードです。

量産品の見本帳は、白系統が中心です。ただし、白一色というわけではなく、白にも青み・黄み・グレー寄りといった色味の違いがあり、グレーやベージュ寄りの落ち着いた色も多少あります。先ほど紹介したサンゲツの「2025-2027 SP」の発刊の文章で、ホワイト・ベージュ・グレー・グレージュのベースカラーが紹介されていたように、トレンドを意識した色として紹介されているグレーやグレージュは、量産品の見本帳でも探せる範囲にあります。量産品の白の中の青み・黄み・グレー寄りの違いと、見本帳での比べ方は、白い壁紙はどれも同じ?青み・黄み・グレー寄りの違いは量産品にもある|床との合わせ方と、見本帳での比べ方で詳しく扱っています。

量産品の見本帳で好みのグレーやベージュが見つからない、もう少し濃さや色味を選び分けたい、という場合は、1000番台の見本帳まで広げると候補が増えます。量産品と1000番台の違いや、部屋ごとに使い分ける考え方は、量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方にまとめています。

はっきりした色は、量産品では選択肢が限られることがある

ここまで見てきた公式情報ではグレー系・グレージュ系が目立ちますが、人によっては、赤やオレンジ、ネイビーのような、はっきりした色が気になっていることもあるでしょう。

少なくともサンゲツの量産品の見本帳では、赤系やオレンジ系の色は見当たりません。緑系も多くはなく、黒やネイビーのような濃い色も、量産品の中では選択肢が限られます。これはサンゲツの量産品の見本帳で確かめた範囲の話で、ほかのメーカーの量産品も同じとは限りません。こうした色は、1000番台のほうが選択肢が多くなります。赤系・オレンジ系の壁紙の見本帳での探し方や、1面だけにするか部屋全体に使うかの決め方は、赤い壁紙は部屋に合う?鮮やかな赤と落ち着いた赤の違いと、床との合わせ方・1面か部屋全体かの決め方とオレンジの壁紙は派手になりすぎない?赤系と並ぶリリカラのストアでの探し方と、床との合わせ方・1面か部屋全体かの決め方で詳しく扱っています。

はっきりした色を使いたい場合は、見積もりを頼むときに気になっている色の系統を伝え、その色を確認できる見本帳を現地調査で見られるか聞いておくとよいでしょう。1000番台は量産品より材料の単価が上がるので、使う面を絞るかどうかも考えておくと、見積もりの条件を伝えやすくなります。

柄物の壁紙は、必要な量が少し増えることがある

先に見たように、人気の商品の中には、モルタル風や石目調、コンクリート風などの柄物が多く入っています。こうした柄物の壁紙は、多くの場合、隣り合う壁紙の柄をつなげて貼る「柄合わせ」が必要になり、その分、無地の壁紙より必要な壁紙の長さが少し増えます。どのくらい増えるかは柄によって違います。

一方で、柄合わせがいらないと表示された品番もあります。柄物の壁紙を選ぶときは、選んだ品番の表示を見て、見積もりのときに柄合わせの有無を確かめておくと安心です。

見本帳の小さな見本と、壁一面に貼ったときの印象は違う

男性が、明るく淡いグレーの壁一面の前で、小さなグレーの見本を壁に当てている

人気の色が床に合い、選べる見本帳も分かったら、最後に気をつけたいのが、見本と仕上がりの見え方の違いです。人気のグレーやグレージュを選ぶ場合も、見本と仕上がりの見え方が違うことを考えておく必要があります。

色そのものは、壁一面では明るく淡く見えることがある

サンゲツは「カタログで見るより実際の仕上がりは明るく、淡く見えることがあります」と書いています(出典:サンゲツ「壁紙選びのポイント」、前出)。手のひらほどの見本で「ちょうどいい」と思ったグレーが、壁一面に貼ると思っていたより白っぽく見える、ということが起こり得ます。

同じページでサンゲツは、「なるべく大きなサンプルで確かめましょう」とも勧めています(出典:同上)。なるべく大きなサンプルを用意し、机の上だけでなく、貼る予定の壁の前に当てて見てください。実際の床やドア、部屋の光と合わせることで、仕上がりを考えやすくなります。見本と壁一面で色の見え方が違う理由や、見本帳の見方は、壁紙のサンプルと実際の色はなぜ違う?メーカーが説明する「面積効果」と、見本帳の見方・サンプルの取り寄せ方で詳しく扱っています。

暗めの色を広い面に使うと、部屋全体が暗い印象になることがある

色そのものは見本より明るく淡く見えることがある一方で、部屋全体の印象は別の話です。グレーのように暗めの色を部屋の壁全部に使うと、色そのものは見本より薄く見えても、部屋全体としては暗い印象になることがあります。

部屋全体が暗く見えることを避けたい場合は、まず明るめのグレーの範囲から候補を探す、天井は白のままにする、といった考え方があります。濃いめのグレーを使いたい場合は、すべての壁ではなく1面だけにする方法もあります。グレーを部屋全体に使うときの明るさの選び方や、濃いグレーを1面だけに使う考え方は、グレーの壁紙の選び方|床との合わせ方と、部屋全体なら淡い色から・見本は壁に当てて確かめるで詳しく扱っています。

部屋の明るさは、窓の大きさや向きでも変わります。もともと日当たりがよく明るい部屋と、窓が小さく昼間でも照明をつけることが多い部屋とでは、同じグレーを貼っても印象が違ってきます。写真で見た部屋の明るさと、自宅の部屋の明るさが違うことも、考えに入れておきたい点です。

照明の色によって、同じ色でも違って見える

照明によっても見え方は変わります。白っぽい光の照明と、オレンジがかった光の照明とでは、同じグレーやグレージュでも色味が違って見えることがあります。ショールームや昼間の窓辺で見て気に入った色が、夜に部屋の照明の下で見ると、思っていたより黄色っぽく、あるいは青っぽく見える、ということもあります。

見本は、張り替える部屋で使っている照明の下でも見ておくと安心です。その部屋を主に昼間使うなら昼の光を、夜に使うことが多いなら照明の下での見え方を、特に気にかけて見るとよいでしょう。グレージュの壁紙を照明の下で確かめる見方は、グレージュの壁紙の選び方|床との合わせ方と、部屋全体なら明るめ・見本は照明の下で確かめるで詳しく扱っています。

同じ系統で濃さに迷ったら、少し濃いほうを選ぶ

壁一面では明るく淡く見えることがあるので、見本帳で、同じ系統で濃さの違う2つの候補に迷ったら、少し濃いほうを選ぶと、「貼ってみたら思ったより薄かった」という失敗を避けやすくなります。先ほどの「明るめのグレーの範囲から候補を探す」は候補の範囲を決める話で、その範囲の中で同じ系統の2つに迷ったときは、少し濃いほうを選ぶ、という順番です。

ただし、これは同じ系統の色の中で濃さを決めるときの話です。グレーとベージュのように系統が違う色で迷っているなら、濃さではなく、床やドアとのなじみ方で比べてみてください。見本帳を現地調査のあとに置いていってもらえるかは業者によって違うので、昼と夜の両方で見たい場合は、置いていってもらえるか聞いてみるとよいでしょう。

まとめ:気になる色は、見本帳で自宅の床やドアに合うか確かめる

壁紙の人気の色について、ポイントを整理します。

  • サンゲツとシンコールは、見本帳の特長としてグレーを帯びた色を挙げている。リリカラの注文数のランキングでは、グレー・グレージュと説明された商品が1位・2位を含めて5つ入っていた
  • 見本帳の紹介は「メーカーが充実させた色」、ランキングは「よく注文された商品」で、情報の性質が違う。人気の商品には、モルタル風や石目調のような素材を表現した柄も多い
  • 人気の色が自分の家に合うとは限らない。サンゲツは床の色調に合わせて考える壁紙の基本色(グレー系・ベージュ系・白系)を示しているので、残る床やドアの色を先に確かめる。基本の組み合わせに入らない色も、それだけで床に合わないとは限らない。見本を床やドアの近くに当てて、なじみ方を確かめる
  • 量産品は白系統が中心だが、グレー・ベージュ寄りの落ち着いた色も多少ある。赤系・オレンジ系は、少なくともサンゲツの量産品の見本帳には見当たらず、はっきりした色は1000番台のほうが選択肢が多い。モルタル風や石目調のような柄物は、柄合わせで必要な量が少し増えることがある
  • 色そのものは壁一面では明るく淡く見えることがあり、暗めの色を広い面に使うと部屋全体が暗い印象になることがある。照明の色によっても見え方が変わるので、張り替える部屋の照明の下でも見本を見る。同じ系統で濃さに迷ったら、少し濃いほうを選ぶ

グレー、グレージュ、ベージュ、白、くすみカラーなど、色ごとの選び方は、それぞれの色の記事で詳しく扱っています。気になる色が決まったら、その色の記事もあわせて読んでみてください。

人気の色は、たくさんある見本帳の中から候補を絞るための出発点として役立ちます。気になる色の系統を決めておき、現地調査のときに見本帳を見て、候補の見本を自宅の床やドアの近くに当てて確かめてみてください。まずは電話か問い合わせフォームで、張り替えたい部屋と、気になっている色を伝えてみてください。

人気のグレーやグレージュをはじめ、気になっている色がご自宅の床やドアに合うか確かめてみたい方は、電話でご相談ください。気になっている色の系統を伺い、現地調査のときに確認できる見本帳についてご案内します。見積もり・現地調査は無料です。

電話が難しい方はでもご相談いただけます。

この記事の執筆者

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氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。

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