
犬に壁紙をかじられて、角がぼろぼろになってきた。張り替えたいけれど、「犬がいるうちは、張り替えてもまたかじられて無駄になるのではないか」と迷っていませんか。
結論から言うと、張り替えるかどうかの判断は「犬を飼っているかどうか」ではなく、これからもその犬が壁をかじる状況かどうかで決まります。子犬の歯が生え変わる時期が過ぎた、犬が過ごす場所が変わったなど、以前と同じようにかじる状況ではなくなったのであれば、犬と暮らしながらでも張り替えを検討してよいタイミングです。反対に、今も同じ場所をかじっているなら、張り替えても同じ場所がまた傷みやすくなります。
直し方には、傷んだ箇所だけを直す方法と、壁の面ごと張り替える方法があります。傷んだ箇所だけを直す方法のうち、費用を抑えやすいのは、壁紙を張り替えずに破れや穴を目立たなくするリペア業者に頼む方法で、下地に傷みがなければ1万〜3万円程度、奥の石膏ボードまでかじられていてその補修を伴う場合は1万5,000〜5万円程度が目安です。一方、張り替え業者に破れた部分を新しい壁紙に張り替えてもらう場合や、壁の面ごと張り替える場合は、多くの業者が最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。
また、「犬に強い壁紙」を選べば次はかじられない、とも言い切れません。壁紙メーカー2社(サンゲツ・リリカラ)の機能別の案内を確認すると、用意されているのはキズに強い壁紙で、「ペット対応」と添えられた商品もありますが、犬がかじることを想定した説明は見当たらないためです。
この記事を読むと、次のことが分かります。
- 犬にかじられた・ひっかかれた壁紙の傷が、どこに、どんな形で出るか
- 張り替えに踏み切ってよい状況と、待ったほうがよい状況
- 「犬にかじられにくい壁紙」は実際にあるのか(壁紙メーカー2社の分類を確認した結果)
- 傷んだ箇所だけを直すか、面ごと張り替えるかの分かれ目と、相談するときに伝えておくとよいこと
読み終えるころには、かじられた壁について、次に何から手をつければよいかが見えてくるはずです。
犬にかじられた壁紙を今直すべきか迷っている方は、電話で傷の場所や大きさ、犬の今の様子を、分かる範囲でお聞かせください。傷んだ箇所だけを直す場合と面ごと張り替える場合の違いも含めてご案内します。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
犬にかじられた壁紙の傷は、どこに、どんな形で出るか

犬による壁紙の傷は、家の中のどこにでも均等につくわけではありません。傷がどこに、どんな形で出ているのかを把握しておくと、直す範囲や方法を考えるときの見当がつきやすくなります。
傷が出るのは、犬の口と前足が届く範囲
犬がかじったりひっかいたりできるのは、当然ながら口と前足が届く範囲に限られます。多くの場合は壁の下のほう、床から腰の高さくらいまでに傷が集まります。ただし、後ろ足で立ち上がる犬や、ソファ・ベッドなどに乗れる環境では、思ったより高い位置まで傷が届いていることがあります。
傷が目立ちやすいのは、壁の出っ張った角や、壁紙の端や継ぎ目がめくれかけている場所です。出っ張った角は歯を当てやすく、めくれた端は歯や爪が引っかかりやすいため、そこから少しずつ広がっていくことがあります。
どこをかじるかは犬によって違います。留守番中に過ごす部屋の壁だけが傷んでいることもあれば、廊下や玄関まで及んでいることもあります。まずはどの部屋のどの面が傷んでいるのかを、一度書き出してみるとよいでしょう。
かじった傷とひっかいた傷では、傷み方が違う
犬による傷には、歯でかじった傷と、前足の爪でひっかいた傷があり、傷み方が違います。
爪でひっかいた傷は、壁紙の表面に線状の傷が入る形になりやすく、傷が表面にとどまっていることも少なくありません。一方、歯でかじった傷は、壁紙をくわえて引っぱるため、壁紙がめくれて破れ、裏の下地がむき出しになることがあります。さらにかじる力が強いと、壁紙の奥にある石膏ボードの表面までえぐれていることもあります。
どこまで傷んでいるかによって、直し方も費用も変わります。表面の傷なのか、壁紙が破れて下地が見えているのか、下地そのものがへこんだりえぐれたりしているのか。この違いは、あとで相談するときにも伝えておきたい情報です。
自分で貼る・家具で隠すという対処と、その限界
傷が気になり始めた段階で、市販の壁紙を買って傷の部分だけ貼る、めくれた部分をのりで貼り戻す、家具や棚を置いて隠す、といった対処をされる方は少なくありません。
ただ、この方法には限界があります。部分的に貼った壁紙は、時間が経つと少しずつ端から剥がれてくることがあります。端が浮いてくると、そこがまた歯や爪の引っかかる場所になりかねません。また、周りの壁紙は年月とともに色が少しずつ変わっているため、同じ品番の壁紙を貼ったとしても、あとから貼った部分だけ色の差が出ることがあります。
そして、隠す場所が増えるほど、家具の配置が縛られます。「この家具は動かせない」「ここは板を立てかけたままにしておく」という状態が続くと、部屋の使い方そのものが傷に合わせて決まってしまいます。
補修を重ねても剥がれてくる、隠す場所が増えてきた、という段階は、業者に直してもらうことを考え始める一つの目安になります。
張り替えるかどうかは「これからもかじるか」で決まる

犬にかじられた壁で悩んでいる方の多くは、「犬がいるうちは張り替えても仕方がない」と考えています。ここが実は、判断を分ける一番のポイントです。
「犬がいる=張り替えられない」ではない
張り替えを見送るかどうかを決めるのは、犬がいるかどうかではありません。これからもその犬が壁をかじる状況かどうかです。
同じ「犬と暮らしている家」でも、今まさに同じ場所をかじっている状態と、以前はかじっていたけれど今は落ち着いている状態とでは、張り替えたあとの結果がまったく変わります。前者は張り替えても遠からず同じ状態に戻りやすく、後者は同じ傷がまたつく心配が小さくなります。
犬を飼っていることを理由に、相談そのものをためらう必要はありません。確かめたいのは、今の犬が壁をかじる状況にあるかどうかです。猫と一緒に暮らしていて爪とぎの傷も気になっている場合は、同じ考え方で猫の爪とぎで傷んだ壁紙は張り替えられる?判断を分ける「これからもひっかくか」と実際に張り替えた3つの状況にまとめています。
かじる行動が落ち着くことがある状況
犬が物をかじる理由には、いくつかのものがあると言われています。たとえば、子犬の歯が生え変わる時期のむずがゆさ、留守番中の不安や退屈、環境の変化による落ち着かなさなどです。
そのため、次のような変化があると、壁をかじる行動が落ち着くことがあると言われています。
- 子犬の歯の生え変わりの時期が過ぎて、成犬になった
- 留守番の時間や、留守番中に過ごす場所が変わった
- 犬が過ごす範囲を分けて、傷んだ壁に近づかない形にした
ここに挙げたのは、一般に言われている傾向です。当店で扱った事例をもとにまとめたものではなく、どの犬にも当てはまるとは限りません。かじる理由そのものへの対処は、獣医師やしつけの専門家に相談する領分になります。
張り替えを考えるうえでは、理由の見極めよりも、実際に「最近は壁をかじらなくなった」という変化が起きているかどうかが大事です。その変化が続いているのであれば、張り替えを検討してよいサインと考えられます。
まだかじる状況なら、張り替えても同じ場所がまた傷みやすい
一方、今も同じ場所を繰り返しかじっている状況であれば、張り替えたあとの結果はある程度想像がつきます。今もかじる状況で張り替えると、以前かじられていたのと同じ場所が、新しい壁紙でもまた同じように傷んでいく可能性が高くなります。
どのくらいの期間きれいな状態が保てるかは、犬の年齢や性格、かじる頻度によって変わるため、一概には言えません。ただ、張り替えた直後の状態が長く続く前提で費用を考えると、期待と結果にずれが出やすくなります。
この場合に取れる選択肢は2つです。ひとつは、かじらない状況になるまで待つこと。もうひとつは、また傷むことを織り込んだうえで、今の生活のために張り替えることです。来客の予定がある、見た目を一度整えたいといった理由で、傷むと分かっていて張り替えるという判断もあります。どちらが正しいということはなく、何を優先するかの問題です。
待つ場合も、傷をそのままにしておく必要はありません。後の章で紹介するように、傷の状態によっては、面ごとの張り替えより費用を抑えて直せる方法もあります。かじる時期はそうした方法でしのぎ、落ち着いてから面ごと張り替える、という順番で考えることもできます。
なお、かじられた傷とは別に、壁紙の浮きやカビなど、壁紙そのものの古さや傷み具合から張り替え時期を考えたい場合は、壁紙の替えどきはいつ?築年数より見るべき「今の壁の状態」と見逃せない5つのサインが参考になります。
「犬にかじられにくい壁紙」はあるのか
犬にかじられた壁について調べていると、「ペット対応の壁紙」「キズに強い壁紙」といった言葉を目にします。張り替えるならそうした壁紙を選べば次はかじられないのではないか、と考える方は多いはずです。壁紙メーカー2社が公開している分類を確認すると、実際のところが見えてきます。
メーカー2社にあるのは「キズに強い壁紙」で、犬がかじることを想定した説明は見当たらない
サンゲツは、機能ごとに壁紙を分類した「機能性壁紙ガイド」を公開しています。キズに強い壁紙として挙げられているのは「表面強化」「ウレタンコート」「スーパー耐久性」の3つで、このうち「表面強化」は、壁紙工業会規定の「表面強化壁紙性能試験」に適合したもので、「一般的なビニル壁紙に比較して表面強度が高いことを表しています」と説明されています(出典:サンゲツ「機能性壁紙ガイド」)。
ただし、このガイドに「犬」という言葉は出てきません。ペットに関わる記述は、消臭機能の説明に「アンモニア(トイレ臭・ペット臭など)」と出てくるだけです。
リリカラの「壁紙機能性ガイド」でも、キズに強い壁紙がいくつかの商品群に分かれて紹介されています(出典:リリカラ「壁紙機能性ガイド」)。そのうち最もキズに強い「スーパー強化+汚れ防止」には「(ペット対応)」と添えられており、使用場所の例として「キズが気になるペット住宅・玄関・廊下」が挙げられています。説明は「キズ・油汚れに強いエバール®フィルム加工」というもので、ここでも「犬」という言葉は出てきません。
つまり、サンゲツとリリカラの2社が用意しているのは「表面を強くした壁紙」です。「犬がかじっても大丈夫な壁紙」という説明の付いた商品ではありません。リリカラの「ペット対応」も、ホテルの廊下や玄関と並ぶ、キズがつきやすい場所に向けたキズに強い壁紙として紹介されています。
犬の歯にどこまで耐えるかは、はっきりしていない
では、キズに強いタイプの壁紙を選べば、犬にかじられても傷まないのか。ここは正直にお伝えすると、はっきりしたことは分かっていません。
サンゲツのガイドが「表面強化」について示している試験の条件は「荷重200g・5往復(4級以上)」で、表面の強さが一般的な壁紙より高いことを示すものです。犬が壁紙をくわえて引っぱったり、繰り返しかじったりすることを想定した記述は、サンゲツ・リリカラどちらのガイドにもありません。表面のキズへの強さと、歯でくわえて引きはがす力への強さが同じものかどうかも、メーカーの説明からは読み取れません。
キズに強いタイプを選ぶこと自体は悪い選択ではありませんが、「これにすれば犬にかじられても傷まなくなる」という期待は持たないほうが、あとでがっかりせずに済みます。
壁紙の種類より、張り替えるタイミングのほうが結果を左右する
壁紙のグレードで悩む前に、もう一度確認しておきたいことがあります。今の犬が、これからも壁をかじる状況かどうかです。
かじらない状況になっているのであれば、標準的な壁紙でも、同じ傷がまたつく可能性は低くなります。逆に、今も同じ場所をかじっている状況であれば、キズに強いタイプを選んでも傷む可能性は残ります。壁紙の種類だけで結果が決まるわけではなく、どの壁紙を選ぶかより、いつ張り替えるかのほうが、張り替えたあとの満足度を大きく左右します。
もちろん、キズがつきにくい、汚れを拭き取りやすいといった機能には、犬にかじられるかどうかとは別の使い勝手の良さがあります。犬と暮らす家で、傷や汚れがつきやすい面の壁紙を選ぶときに、候補として検討すること自体は自然です。キズや汚れに強い壁紙は、量産品より一段上のグレードに収録されていることが多いので、グレードによる価格や質感の違いは量産クロスと1000番クロスの違い|価格差は6畳で約1万円、部屋ごとの選び分け方が参考になります。
直し方の選び方と、相談するときに伝えるとよいこと
実際に業者に直してもらう段階になったら、まず直し方を考え、そのうえで伝えておくと話が早く進むことを整理しておきましょう。犬にかじられた傷ならではの確認事項もあります。
傷んだ箇所だけを直すか、面ごと張り替えるか
かじられた壁を業者に直してもらう場合、頼み先は大きく2つに分かれます。
1つは、壁紙を張り替えずに、破れや穴のあいた箇所だけを直すことを専門にしているリペア業者です。傷の大きさによって変わりますが、下地に傷みがない破れなら1万〜3万円程度、奥の石膏ボードの補修を伴う場合は1万5,000〜5万円程度が目安です。ただし、破れた箇所を周りの色や柄に合わせて目立たなくする直し方なので、条件によっては、近くで見ると直した跡が分かることがあります。
もう1つは、壁紙の張り替え業者です。張り替え業者に部分的な直しを頼む場合、費用の考え方は2段階に分かれます。めくれの貼り戻しや、張り替えを伴わない小さな傷の直し程度の簡単な補修であれば、1面の張り替えより安い料金を設けている業者もあります。一方で、穴を埋めたり、破れた部分を新しい壁紙に張り替えたりする補修は、壁紙を継ぎ目で区切って最低でも1枚分を張り替えることになり、職人が現場に来て養生し、道具を出して片づけるまでの手間も1面の張り替えとほとんど変わりません。そのため、費用は1面の張り替えと同じくらいになりやすく、多くの業者は最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。
リペア業者に頼むか、面ごと張り替えるかの目安は、傷の数と周りの壁紙の状態です。かじられた箇所が1〜数箇所で、周りの壁紙がまだきれいなら、リペア業者に相談すると費用を抑えやすくなります。傷がいくつもの場所にある、周りの壁紙も汚れや日焼けが目立つ、そろそろ張り替えを考えていた、という場合は、面ごとの張り替えのほうが向いています。
前の章で見たように、犬が今もかじる時期かどうかも判断材料になります。まだかじる時期であれば、リペアや簡単な補修など費用を抑えられる方法でしのぐほうが、また傷んだときの負担が小さく済みます。かじらなくなってからであれば、面ごと張り替えて、壁全体を新しくする選択が生きてきます。
見積もりのときは、傷んだ箇所だけを直す場合と、1面を張り替える場合の、両方の金額を聞いておくと比べやすくなります。リペア業者と張り替え業者の費用の考え方は壁紙の破れは自分で補修できる?業者に相談したほうがよい5つの目安と費用の考え方で、一部だけを張り替える場合に最低1枚分になる理由や色の差については壁紙の部分張り替えはできる?最低1枚分になる理由と、1面張り替えと比べた費用・色の注意点で詳しく解説しています。
傷の場所と範囲、下地まで達しているか
張り替えを相談するときに、まず伝えたいのは、どの部屋のどの面が、どのくらい傷んでいるかです。前述のとおり、傷は犬の口と前足が届く範囲に集まり、立ち上がる犬や家具に乗れる環境では、思ったより高い位置まで及んでいることがあります。写真を撮っておくと、状態が伝わりやすくなります。
あわせて確認しておきたいのが、傷が壁紙の表面で止まっているか、その下の下地まで達しているかです。
下地の表面に小さなへこみやえぐれがある程度なら、壁紙を剥がしたあとにパテで平らにならす処理で整えられます。これは張り替えのたびに行う下地処理の範囲で、それだけで費用が大きく変わることはあまりありません。
一方、かじられて石膏ボードそのものが崩れている、穴があいているといった場合は、下地の補修が必要になります。小さな穴であれば張り替えの職人がその場で塞げることが多く、大工を手配する場合に比べて追加の費用は抑えられますが、傷みが大きく大工の手配が必要になると、その分の費用と工期が加わります。石膏ボードの傷みがどこまでなら壁紙の工事の中で直せるのか、どこから大工が必要になるのかは、石膏ボードと壁紙は何が違う?傷みは30cmが分かれ目、ボード交換は大工が必要で別途費用で解説しています。
下地の傷み具合は、壁紙を剥がしてみないと正確には分からない部分です。「かなり深くまでかじられているかもしれない」という見込みを先に伝えておくと、見積もりの前提として共有できます。
犬の今の状況
犬にかじられた傷の場合、もうひとつ伝えておきたいのが、今の犬の状況です。
今も壁をかじっているのか、最近は落ち着いているのか。子犬なのか成犬なのか。留守番中にかじるのか、過ごす場所を変える予定があるのか。こうした情報があると、また傷む可能性も踏まえて、傷んだ箇所だけを直すのと面ごと張り替えるのとでどちらが合いそうか、施工する側も直し方を提案しやすくなります。
「今もかじっている」と伝えると張り替えを断られるのではないか、と心配される方もいるかもしれません。ただ、前述のとおり、傷むと分かったうえで今の生活のために張り替えるという判断もあります。状況を正確に伝えたほうが、結果的に納得のいく選択になります。
複数の部屋にまたがっている場合
犬にかじられた傷は、リビング・廊下・玄関というように、複数の場所に及んでいることがあります。その場合は、気になっている箇所をまとめて伝えておくとよいでしょう。
壁紙の張り替えには、職人の移動や養生など、面積に関係なくかかる手間があります。1箇所ずつ別の日に頼むより、まとめて1回で施工したほうが、1箇所あたりの費用を抑えられる場合があります。
とはいえ、予算の都合で全部は難しいこともあります。その場合も、まず全体を伝えたうえで「今回はここまで」と範囲を決めるほうが、優先順位をつけやすくなります。目に入る回数が多い場所から優先する、来客が通る場所から優先する、といった決め方もあります。
まとめ:直すタイミングは犬の状況で決まる
ここまでの内容を、判断の順番に沿って整理します。
犬にかじられた壁紙の傷は、口と前足が届く範囲に集まり、壁の出っ張った角やめくれかけた端から広がっていくことがあります。かじった傷は、壁紙が破れて下地がむき出しになったり、石膏ボードまでえぐれたりしていることもあります。まずはどの部屋のどの面が、どこまで傷んでいるのかを書き出してみてください。
張り替えるかどうかの判断は、犬を飼っているかどうかではなく、これからもその犬が壁をかじる状況かどうかで決まります。子犬の時期が過ぎた、過ごす場所が変わったなどで、壁をかじらなくなっているなら、犬と暮らしながらでも張り替えを検討してよいタイミングです。今も同じ場所をかじっているなら、張り替えても同じ場所がまた傷みやすく、かじらなくなるまで待つか、また傷むことを承知で今の生活のために張り替えるか、どちらを選ぶかの問題になります。
「犬にかじられにくい壁紙」については、壁紙メーカー2社(サンゲツ・リリカラ)の案内にあるのはキズに強い壁紙で、「ペット対応」と添えられた商品もありますが、犬がかじることを想定した説明は見当たりません。犬の歯にどこまで耐えるかも、はっきりとは分かっていません。どの壁紙を選ぶかより、いつ張り替えるかのほうが結果を左右します。
直し方は、傷が1〜数箇所で周りの壁紙がまだきれいなら、傷んだ箇所だけを直すリペア業者が選択肢になります。目安は、下地に傷みがなければ1万〜3万円程度、石膏ボードの補修を伴えば1万5,000〜5万円程度です。傷が多い、周りの壁紙も古くなっているなら、面ごとの張り替えが向いており、多くの業者は最低料金を4万〜6万円程度に設定しています。まだかじる時期ならリペアなど費用を抑えられる方法でしのぎ、落ち着いてから張り替えるという順番もあります。
犬と暮らす以上、壁紙が傷むこと自体は避けにくい面があります。大事なのは、傷を我慢し続けることでも、犬がいることを理由にあきらめることでもなく、今が直すタイミングなのかどうかを見極めることです。
相談するときは、傷の場所と範囲、下地まで達していそうか、そして今の犬の状況をあわせて伝えてみてください。相談や見積もりの依頼は、その場で契約を決めるものではありません。今の壁の状態と犬の様子を伝えて、今直すべきか、もう少し様子を見るべきかを聞いてみるだけでも、次にどうすればよいかがはっきりします。
かじられた箇所だけを直すか、面ごと張り替えるか迷っている方は、電話で傷の場所や大きさ、下地まで傷んでいそうか、犬の今の様子をお聞かせください。現地調査で壁の状態を見たうえで、張り替えの範囲と費用をご案内します。見積もり・現地調査は無料です。
電話が難しい方はメールでもご相談いただけます。
この記事の執筆者

氏名:松田郁幾
実績:壁紙張り替えを中心に、これまで多くのお客様・職人と関わってきました。
この記事について:現場で見聞きした実例をもとに、誇張せず、実践的な視点で解説しています。



